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2008年6月14日 (土)

IC-R3でホノルルのTV放送を受信してみました

 携帯用の通信用受信機としてICOMのIC-R3を所持しているのですが、このセットは広帯域(0.5MHz2.45GHz)で各種の変調モード(AM, FM, WFM, C3F)に対応しているので、いろいろと便利です。

 特に、NTSC復調回路を内蔵しているので、アナログの地上波の全チャンネル(CH1CH62)の映像および音声を受信することができます。なお、テレビを受信する場合には、日本のチャンネル割り当てに対応して、チャンネル番号と受信周波数が予め設定されているので、通常のチャンネル切り替えの感覚でテレビ放送を受信することができます。

 日本のテレビ放送方式はNTSC(NTSC-J)ですが、もともとは米国の規格なので、日本のポータブルテレビ(アナログ地上波)を使用して米国内でテレビ放送を受信できてもよさそうなのですが、同じNTSCでも、日本とそれ以外の米国、台湾、韓国等とでは、搬送周波数が異なるために、残念ながら、日本のチャンネルのままでは受信することができません。

参考外部リンク:

各国カラー方式の仕様 http://www.anysat.org/tv_specs.htm

各国テレビの VHF放送チャンネルリスト http://www.anysat.org/tv_VHF.htm

 アナログ各TV方式のチャンネルと周波数対照表 http://konsu.sakura.ne.jp/whats/tvch.htm

 ところが上記のIC-R3の場合には、周波数で直接指定できるので、米国のテレビ放送を受信できる可能性があります。

 今回、ハワイのホノルルに行く機会があったので、IC-R3で本当に米国のテレビ放送が受信できるかどうか試してみました。

 とりあえず、ホノルルで放送されているテレビ放送のチャンネルをFCCのTV Queryで調べて見ました。

***** FCCのTV Queryから抜粋引用*****

          Freq Offset (NTSC analog TV only)

Call  Channel |  Service Status      City   

KHON-TV    2  +  TV      LIC      HONOLULU                

KITV       4  -  TV      LIC      HONOLULU                

KFVE       5  Z  TV      LIC      HONOLULU                

KGMB       9  -  TV      LIC      HONOLULU                

KHET       11 +  TV      LIC      HONOLULU                

KHNL       13 -  TV      LIC      HONOLULU                

KWHE       14 Z  TV      LIC      HONOLULU                

KIKU       20 Z  TV      LIC      HONOLULU                

KAAH-TV    26 Z  TV      LIC      HONOLULU                

KBFD       32 Z  TV      LIC      HONOLULU                

KALO       38 Z  TV      LIC      HONOLULU                

KWBN       44 Z  TV      LIC      HONOLULU   

***** 引用終わり *****

 最初は、受信できそうな全部のチャンネルをIC-R3にプリセットしようと思ったのですが、結構チャンネル数が多いので、米国の放送チャンネルに対応する周波数を手動で走査することにしました。具体的には、50MHzから770MHzまで25kHzステップでチェックしました。

 受信場所は、ワイキキの中心部にあるOhana Waikiki Malia14階の山側に面した部屋で、アンテナは144/430MHzのフレキシブルアンテナ(全長約35cmのアンテン製GNR-27P)を使用しました。IC-R3をラナイのガラスドアから約50cmの位置でフロア上に直置きし、放送波の偏波面や送信所の位置とは無関係に、最も受信状態(主にゴーストで判断しました)が良好となる方向にアンテナを向けました。

 実際に受信できたのは、以下の4つの周波数でした。なお、この周波数は映像搬送波の周波数です。

Cimg1875_tv_5525ch2_2 [55.25MHz  (CH2)]

KHONと思われます。FOX系。







Cimg1876_tv_6725ch4[67.25MHz  (CH4)]

KITVと思われます。







Cimg1877_tv_18725ch9[187.25MHz  (CH9)]

KGMBと思われます。昔懐かしいSTAR TREKを放送していました。





Cimg1878_tv_21125ch13[211.25MHz  (CH13)]

KHNLと思われます。ゴーストがひどくて映像が不鮮明でした。






 米国のCH9の周波数(187.25MHz )と日本のCH7の周波数(189.25MHz)は2MHzしか違わないので、もしかしたら、常用している携帯W33SAに内蔵されているアナログTVチューナで受信できるのではないかと試してみたのですが、地域別に予めチャンネルがプリセットされており、任意のチャンネルを直接指定することができません。いくつかの地域を試して見たのですが、CH7を含んでいる地域が見当たりませんでした。VHF7チャンネルでは、現在デジタルラジオの試験放送が行われているということは、もともと利用頻度が少ないチャンネルだったようです。

 ということで、残念ながらアナログTVチューナ内蔵携帯電話によるテレビ受信の実験は出来ませんでした。念のため、地域「東京都」でプリセットされている、CH 1,3,4,6,8,10,12,14をチェックしてみましたが、入感はありませんでした。

 とりあえず、IC-R3で米国のテレビ放送が受信できたので、放送がデジタル化されるまでは米国領内では使えそうです。台湾、韓国、フィリピンなどは、米国と同じシステム(NTSC-M)を採用していますので、もう少し後まで使えるかもしれません。

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