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2009年2月12日 (木)

500円八木アンテナで東大の衛星(PRISM)の電波を受信してみました

  123日に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)に相乗りしていた衛星からの電波(アマチュア無線バンド)が比較的簡単に受信できるような記事を見かけたので、興味を引かれて試して見ました。

受信機としては、昔購入したKenwood144/430 MHzの車載用FMトランシーバTM-701があるので430MHz帯は受信できるのですが、アンテナがありません。去年の暮れまでは、50MHzHB9CV144/430 MHzのツインバンド八木があったのですが、十数年使用していないということで年末の大掃除で処分してしまいました(処分させられた?)。

仕方がないので、新しく買おうと思ったのですが、430MHz5エレで6000円以上します。実験的に使うためだけの出費としては一寸痛いです、安く自作できないかどうか調べてみたところ、下記のような希望にぴったりの記事がありました。

JAMSAT500円八木アンテンナ  435MHz6エレメント八木の製作

http://www.jamsat.or.jp/features/cheapyagi/index.html

この記事に記載されている内容を殆どデッドコピーして八木アンテナを作りました。違っているのは、オリジナルが24x14x910mmの定尺ラワン角材を使っているのに対して、当方が使用したのは水道工事用の内径13φのエスロンパイプだったというくらいです。

材料費は、本当に500円に限りなく近かったです。

  3φ銅棒   1m   189

  3φアルミ棒 1m×2 210

  13φエスロンパイプ 1m 98

  計           497円 

【材料】         【材料クローズアップ】
1zairyo1 2zairyo2

エスロンパイプを使ったので軽量になったのはいいのですが、パイプの直径が小さいために、輻射エレメントの折り返し部の先端を固定することができず、同軸ケーブルの芯線との配線が空中配線になってしまいました。幸い、同軸ケーブルをテープでパイプに固定することにより、空中配線部分にはあまり力が加わらないので、特に問題はないようです。

なお、同軸ケーブル(RG-58/U)BNCコネクタは、昔秋月(信越だったかもしれません)で1500円くらいで購入したマグネット基台付アンテナに付属していたものを切断して流用しました。

【給電部】       【完成状態】

3rad

4comp

オリジナルのアンテナは手持ちで使用するようになっていますが、アンテナを持った状態で受信機を操作するのは一寸つらいので、アンテナをカメラ用の3脚で固定することにしました。

【雲台取付部】
5tri

丁度、手元にこれも大昔に購入した
Velbon HE-3という3脚があったので、この3脚の可動雲台の取り付けねじを長尺のもの交換して、アンテナのパイプを直接固定しました。 

 三脚を使うと垂直偏波と水平偏波を簡単に切り替えることができるので便利です。

【垂直偏波】       【水平偏波】
6ver 7hor

べランダに持ち出してSWRを測ってみると、440MHz付近で1.9435MHz付近で2.0、430MHz付近ではトランシーバの保護回路が動作して電源が落ちるため測定不能という状態でした。SWRは周囲の構造物の影響を受けるので、周りが開けている場所で測定すれば、もう少し良い値になるかもしれません。このままでは、とても送信用には使用できませんが、受信専用であり、また、他の局を受信した印象では手元のホイップアンテナよりは利得がありそうなので、そのまま使うことにしました。

【リグ使用状態】
7rig

衛星受信は全くの初めてなので、まず使用周波数を調べたところ、下記のサイトに使用周波数の情報があったので、これを参考にしました。


GOSAT
相乗り打上衛星初期受信協力(公開用)

相乗り6衛星諸元

http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/~gsn/jp/index.php?GOSAT%C1%EA%BE%E8%A4%EA%C2%C7%BE%E5%B1%D2%C0%B1%BD%E9%B4%FC%BC%F5%BF%AE%B6%A8%CE%CF%28%B8%F8%B3%AB%CD%D1%29

次に、衛星の軌道を調べました。この衛星の軌道の計算用に、非常に便利な以下のフリーソフトがありました。

CALSAT32                

http://homepage1.nifty.com/aida/jr1huo_calsat32/index.html

このソフト(バージョン1.4.7)には、すでに運用中の衛星については、TLE(two-line element)と呼ばれる軌道計算用のパラメータが含まれているのですが、今回打ち上げられた相乗り衛星についての情報は含まれていないようなので、別途探してくる必要があります。

 いろいろ調べてみると、下記のサイトで最新のTLE情報が得られるようです。

NORAD Two-Line Element Sets    Current Data

http://celestrak.com/NORAD/elements/

このなかのSpecial-Interest Satellites Last 30 Days' Launches を見ると、以下のデータが含まれていました。

PRISM                  

1 33493U 09002B   09041.86133615  .00000130  00000-0  24076-4 0   875

2 33493  98.0465 153.6199 0019108 292.3186  67.5994 14.80609831  2776

STARS                  

1 33498U 09002G   09041.84357836  .00000112  00000-0  26095-4 0   582

2 33498  98.0276 153.2771 0013233  13.3458 346.8088 14.71269213  2738

KKS-1                  

1 33499U 09002H   09041.85130707  .00000062  00000-0  18256-4 0   595

2 33499  98.0296 153.2663 0010338  11.6007 348.5427 14.70658192  2738

とりあえず、この三つの衛星のTLEデータをCALSAT32ELEMファイルに追加するとともに、GROUPファイルに三つの衛星名PRISM STARS KKS-1 を追加しました。

 この状態でCALSAT32 を起動すると、衛星位置と衛星が見える予想時刻が表示されます。

 それによると、1220分ころから1250分ころの間に上記三つの衛星がSTARS KKS-1 PRISMの順で東よりに可視範囲を通過することになっていました。

 2階のベランダから見た天空率はあまり高くないのですが、今回は実験ということで、アンテナを南東に向け、30度程度の仰角にして三脚に固定しました。

【アンテナ設置状態(実際の方向とは異なります)】
8sky

 下記のサイトを見てみると、CWよりもFM のほうが出力が大きいし、FMトランシーバでCWを受信するのは一寸無理があるので、FMに絞って受信することにしました。

Reception Reports of GOSAT Piggy-Back Satellites

http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/~gsn/en/index.php?Reception%20Reports%20of%20GOSAT%20Piggy-Back%20Satellites

Information of Satellites

 衛星の通過予定時刻に合わせて周波数を切り替えて受信したのですが、STARS KKS-1 は通過予定時刻になってもノイズしか聞こえませんでした。このアンテナと受信機では一寸無理かと思っていましたが、最後のPRISMの通過時刻になって、ノイズに混じってAFSK特有のピーギャーという音が聞こえてきました。(「prism_fsk.MP3」をダウンロード ノイズに埋もれているので非常に聞き苦しいですがご容赦願います)信号が弱くまた受信時間も短かったので、データを復号できるレベルではありませんでした。同じ周波数でFSKを使用しているほかの衛星もあるようですが、時刻、周波数(437.425MHz)、アンテナの方向などから判断してPRISMからの電波の可能性が高いように思われます。

 下記の東大の衛星基本情報のサイトによれば、AFSK 1200bpsの方のアンテナは半波長ダイポールとのことですが、偏波面がよくわからなかったでので、今回は、とりあえず水平偏波で受信しました。

PRISM通信系概要 

http://www.space.t.u-tokyo.ac.jp/gs/satinfo.html#prism

      

 次回は、衛星が特定できるデータを受信してみたいと思います。

  衛星受信は全くの初めてだったので、変なところが多々あるかもしれませんが、ご容赦願います。

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