« ブルーインパルス T-4 (1/144)を買いました | トップページ | 「Shazam」でプリズナーNo.6のテーマ曲を認識させてみました »

2010年5月27日 (木)

電離層反射で10km電波伝搬?

 asahi.comを見ていたら以下のような記事がありました。

電車無線、10キロ先に届いて非常停止 電離層で反射か
2010年5月27日12時34分
http://www.asahi.com/national/update/0527/OSK201005270050.html

 この記事によると、JR京都線摂津富田駅近くを走行中の電車から発報された防護無線により、約10km離れた場所の他の電車が停車させられたとのことです。
 電離層による異常伝播(伝搬)の話は良く聞きますが、今回は二つの点で興味を引きました。
 一つは、伝搬距離が10kmと非常に短いことです。
 今までの自分の経験(主に50MHzです)では、電離層反射(Eスポ)による通信は殆どが500~1000kmが殆どでした。
 10kmというと、小電力(1~10W)の144/430MHzモービルでも直接波で通信できることも珍しくないので、今回の現象の理由を電離層反射とした理由がよくわかりません。
 もう一つは、防護無線の周波数は確かUHF(300MHzをこえ、3,000MHz以下)だったと思うので、電離層反射の可能性はかなり低いような気もします。
 TVのローチャンネル(Ch1-Ch3)では時々異常伝播が発生しますが、周波数が高い方でもせいぜい約108MHzです。
 更に、伝播距離が10kmということは垂直に打ち上げて反射させるということになるので、もっとも反射しにくいと思われます。

 同じような疑問を持った人がいたようで、BIGLOBEなんでも相談室に質問が上がっていました。

BIGLOBEなんでも相談室
電離層反射で10km?
http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa5925541.html

【関連外部リンク】
列車防護無線装置
<http://ja.wikipedia.org/wiki/列車防護無線装置>
「また、2010年5月27日には、線路内公衆立ち入りにより高槻市内のJR京都線摂津富田駅付近から発信された信号が、スポラディックE層の反射によって、現場からおよそ10km南を走っている枚方市内の学研都市線にまで届き、走行中の列車が強制停車させられた事例がある。」という記述あり。(2010.5.27 23:40 現在)

電離層
<http://ja.wikipedia.org/wiki/電離層>

電波伝搬 (電波の伝わり方)
http://www.ne.jp/asahi/yokohama/cwl/dempa.html

NHK 水戸放送局 | 受信情報 外国電波による混信障害(Eスポ)について
http://www.nhk.or.jp/mito/channel/espo.html

NHK 金沢放送局 | ダクト混信
http://www.nhk.or.jp/kanazawa/channel/duct/index.html

【2010.05.28追記】
 ネット上の情報を見る限りでは、Eスポの上限周波数については150MHz,200MHzという話がある一方で、そのような高い周波数での反射は理論的にありえないという話もあるので、本当はどうなのか良く判りません。
 自分自身は、残念ながら144MHzや430MHzでEスポの反射によるものと認識できる交信はしたことがありません。

 NICTの電波伝搬障害研究プロジェクトに5月27日の電離層のデータがあったので見てみましたが、確かにEスポは発生していたようです。(ただし、大阪地方のデータは無し)
 しかし、UHFの電波まで反射されるのかどうかは良く判りません。
 電磁波の挙動は得体が知れないことが多いので、そのうち何かの説明がつくかもしれません。
 とはいっても、水平に10km伝播するよりも垂直に電離層に入射し反射して200km以上伝播するほうが信号が強いというのは、中々理解し難いところがあります。

NICT(独立行政法人 情報通信研究機構)
電波伝搬障害研究プロジェクト
http://133.243.237.146/IONO/index.html

イオノグラム 2010.5.27
Kokubunji(東京都小金井市)
http://wdc.nict.go.jp/ionog/ionogram/mpeg_10c/T/T20100527.mpg
Yamagawa(鹿児島県指宿市)
http://133.243.237.146/ionog/ionogram/now_mpeg/Y/YG431.mpeg

電離圏概況
http://133.243.237.146/ISDJ/ionospheric-alert.html

日本上空最新4日間の電離圏全電子数プロット
http://wdc.nict.go.jp/IONO/latest-TEC/index.html

リアルタイムEスポ発生状況
http://133.243.237.146/IONO/fxEs/latest-fxEs.html

【2010.05.29追記】
 下の記事によればEスポは濡れ衣?
 「Eスポの仕業ではなく、低空飛行中の航空機やヘリに反射したとするほうが説明はつく」という記述がありました。
 個人的にはこちらの説明の方が納得できます。
 昔、飛行場の近く(といっても10km位は離れていましたが)に住んでいたときに、離陸した航空機が見えると、普段はノイズすれすれの局の信号が周期的に非常に強くなった経験は何度もあります。

@niftyニュース
JR防護無線を“ワープ”させた「スポラディックE層」って何?
2010年5月28日(金)17時0分配信 夕刊フジ
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/fuji-zak20100528010/1.htm

|

« ブルーインパルス T-4 (1/144)を買いました | トップページ | 「Shazam」でプリズナーNo.6のテーマ曲を認識させてみました »

無線」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117933/48474756

この記事へのトラックバック一覧です: 電離層反射で10km電波伝搬?:

« ブルーインパルス T-4 (1/144)を買いました | トップページ | 「Shazam」でプリズナーNo.6のテーマ曲を認識させてみました »