家人のお供で映画「ヒアアフター」を見てきました。
趣味のドンパチものではありませんが、監督がクリント・イーストウッドということで一寸興味がありました。
製作総指揮にスピルバーグが含まれているのが一寸気になりました。たしか「ラブリーボーン」の製作総指揮もやっていたような気が・・・・。
映画の内容はテレビのスポットCMで流されている内容程度しか知らなかったので、最初はこの映画における「ヒアアフター」の意味がよく判りませんでした。
今まで映画を見る前に色々調べていたのですが、事前に映画の内容が判ってしまうと楽しみが半減してしまうので、最近はなるべく白紙の状態で行くようにしています。
大昔に2本立てや3本立て(たまに4本立てというのもありました)の映画を見ていたころは、映画館のポスターだけで判断して面白かったらラッキーという感じでした。
さて、映画の方ですが、映画の中で「ヒアアフター(hereafter)」が「来世」を意味することが判ってきます。
"hereafter~"や"hereinafter~"が「以下、~と称する」を意味することは知っていましたが、hereafterが「来世」を意味することは知りませんでした。
"hereafter"の意味をオンライン翻訳で調べてみると、以下のようになっていました。
10の翻訳エンジンから一括翻訳 翻訳くらべ (注:翻訳サイトは10個)
http://7go.biz/translation/
「今後」 2件
「将来」 1件
ERROR 7件
Cross Translation (注:翻訳サイトは9個)
http://sukimania.ddo.jp/trans/trans.php
「今後」3件
「将来」3件
Translation not available 1件
空白 2件
この段階では「来世」の訳はでてきません。
念のためCross Translationで空白となっていた二つの翻訳サイトに直接アクセスして翻訳してみました。
Bring(Bing?) Translator
http://www.microsofttranslator.com/Default.aspx
翻訳
以下
辞書
hereafter ━【副詞】
1. この後, 今後, 将来.
2. 来世には.
hereafter ━【名詞】
[the ~, a ~]
1. 将来, 未来.
2. 来世
FreeTranslation.com
http://www.freetranslation.com/
来世〔将来〕
これらのオンライン翻訳を見る限りでは、「来世」は第1順位の訳ではないようです。
脱線が多いですが、映画の話しに戻ると、映画のタイトルは「ヒアアフター」(来世)ですが、「大霊界」のように死後の世界に重点をおいたものではありません。
映画は、自分の能力を呪いと思うことがある霊能者(psychic)、津波に巻き込まれて臨死体験をした女性ジャーナリスト、自分の分身ともいえる双子の兄を交通事故で亡くした少年を軸にして進んでいきます。
この映画は、死を身近に体験した人が、死後の世界(に居る人)に対してどのように向き合うようになるかを描いているように思えます。
亡くなった直後の人の霊と残された人に関する映画としては、「ラブリーボーン」がありましたが、「ヒアアフター」の方が抵抗がありませんでした。
WEBで調べて見ると、死後の世界について色々書いてありますが、多分本当のところは誰も判らないのかもしれません。
この種の映画に共通してことは、亡くなった直後に存在している場所(一種の霊界?)は一時的なもので、霊が自分の死を納得すれば、更にその先の世界があるように描かれていることが多いようです。たとえば、「ゴースト/ニューヨークの幻」や、米国TVドラマの「LOST」もそのような感じでした。
このあたりは多分宗教によって色々違うのかもしれません。
また少し脱線になりますが、映画のなかで少年が本当の霊能者を探して色々の自称霊能者に会うシーンがあります。
その中にハイテク装備の似非霊能者(?)がいて、霊の声は人間には聞こえない(非可聴周波数?超音波?)ので、Omnidirectional Supercardioid Microphoneを使うという説明(聞き違いや記憶違いがあるかもしれません)があります。
超音波マイクでピックアップして、ヘテロダイン、分周、時間軸変換などで可聴周波数領域にダウンコンバートするのであれば、一応理屈は成り立ちますが、指向性をいじってどうなるのという気もします。周波数特性と指向性は関連がありますが、全指向性(無指向性)超指向性(鋭指向性)マイクとはどのようなものでしょうかね? このあたりの説明で似非霊能者であることを示唆しているのかもしれません。大袈裟な仕掛けと難しそうな言葉を使って素人を煙に巻くのは詐欺師の常套手段? もちろん例外も有りますが。 机の上に置いてあったのNAGRAに似ていたような気が・・・。
さらに脱線になりますが、魂の電気インピーダンスは非常に高い(無限大に近い?)ので、測定対象物に影響を与える既存の測定器では測定することができないという説をどこかで見たころがあります。
MOSFETのゲート電圧(昔であれば真空管のグリッド電圧?)を、入力回路のインピーダンスが低い(2~50 kΩ/V 程度)普通のテスタで測定しようとしても、正しく測定できないのと似ているのかもしれません。
大昔に読んだ、「人間は死んだらどうなるか」は、電子工学の専門家である岡部金治郎氏(電子レンジなどで使用されているマグネトロンの実用化に貢献)が書いたものだったので、宗教家が書いたものより読むのに抵抗が少なかったような記憶があります。もしかしたら、魂のインピーダンスの話はこの本に書いてあったのかもしれませんが、現物が手元に無いので確認できません。
岡部金治郎氏の著作
”科学館メニュー”(http://www.civic.ninohe.iwate.jp/kagaku/menu01.html)から引用
『特殊電子管』修教社書院(1940年)
『電子工学』共立出版(1948年)
『応用電気学』誠文堂(1949年)
『超高周波』岩波書店(1952年)
『新しい電子工学』共立出版(1965年)
共著『物理学概論』共立出版
『人間は死んだらどうなるか』(1971年)
『人間は死んだらどうなるであろう』(1979年)
『死後の世―人間は死んだらどうなるか―』(1982年)
臨死体験については、立花隆氏の著書『臨死体験』が知られていますが、可能性として霊的現象説と脳内活動説が挙げられているようです。
多分証明することは非常に困難(不可能?)だと思われますが、脳内活動説の場合には、(通常は)一生に一度だけ実行される特別なプログラムということになるのかもしれません。
「来世」とか「宇宙の果て」などは、自分の頭で考えてもどうなるものでもなく、あまり考えると無限ループに陥る可能性があるので、とりあえずは概念として捉えておくのが安全かもしれません。
映画のラストは一寸甘い(大甘?)ような気がしないこともありませんが、アメリカ映画だからなのか、スピルバーグが絡んでいるからなのか、あるいは元々そのような映画なのかはよく分かりません。
なお、Movie INSIDER(参考外部リンク参照)によれば、「ヒアアフター」は実話ではなく、原作本もないようです。
*****引用開始****
Is Hereafter based on a book?
No, Peter Morgan (The Other Boleyn Girl, Frost/Nixon, The Queen) wrote the film's script on spec, and it was bought by DreamWorks in March 2008.
Is the film based on a true story?
No, Hereafter is a fictional story. However, screenwriter Peter Morgan incorporated real-world events into the story arc.
*****引用終了****
【参考外部リンク】
映画『ヒア アフター』オフィシャルサイト.
http://wwws.warnerbros.co.jp/hereafter/index.html#/home
http://hereafter.warnerbros.com/
Hereafter (2010) - IMDb
http://www.imdb.com/title/tt1212419/
Movie INSIDER
http://www.movieinsider.com/m6468/hereafter/
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