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2011年2月20日 (日)

アマ局としては黒点数増加は嬉しいのですが・・・

 新聞に太陽の黒点について以下のような記事がありました。
 太陽活動と電波伝搬は関係があるのでちょっと読んで見ました。
  太陽活動が活発化してきているのは判ったのですが、以下の部分に一寸ぎょっとしました。

**********
2011年(平成23年)2月19日 朝日新聞(夕刊) 3版
太陽のほくろ 元気のしるし
「観測は専用のメガネを使わないと危険だが、今回の黒点は目のいい人なら見える可能性がある。」(部分抜粋)
**********

この文章をさらっと読むと、「(通常ならば) 観測は専用のメガネを使わないと危険だが、今回の黒点は目のいい人なら(専用のメガネを使わなくても)見える可能性がある。」と解釈される可能性があるように思われます。括弧内は、読んだ人が頭の中で補った言葉です。家人もそのように解釈しました。
  多分これを書いた人は、「観測は専用のメガネを使わないと危険なので専用のメガネが必要だが、今回の黒点は目のいい人なら拡大しなくても見える可能性がある。」というつもりであったと思われますが、冗長なので省略したのかもしれません。確かにそのように考えて読むと、そうように解釈できます。
 念のためWEB判を見てみると、一寸表現が修正されていました。

**********
asahicom
太陽のホクロは地球サイズ 三つの巨大な黒点
2011年2月19日14時27分
「今回の黒点は目のいい人なら見える可能性があるが、観測は専用のメガネを使わないと危険だ。」(部分抜粋)
**********
http://www.asahi.com/science/update/0219/TKY201102190153.html

   この文章であれば「専用のメガネを使わないと危険」ということは理解できますが、「目のいい人なら見える可能性がある」と書くことにどのような意味があるのかよくわかりませんでした。
 素人なりに考えてみたのですが、肉眼の分解能でも確認できる程度に黒点が大きいということを表現したかったように思えます。
 Webで調べてみたら「肉眼黒点」という用語がありました。
 以下のサイトの記事には、「日中は太陽がまぶしく、直接肉眼で見ることはできませんが、日没直前の減光された太陽などで、偶然に目撃されることがあります。」という記載がありました。

国立天文台・天文ニュース (679)
太陽に2つの巨大な黒点
2003年10月27日                        国立天文台・広報普及室
http://www.nao.ac.jp/nao_news/data/000679.html

これなら理解できます。多分、天文に興味がある人には常識なのかも知れませんが、上の新聞記事を読むと、昼間に肉眼で見えるという誤解を招くかもしれません。
 眼の分解能(視力)の話と、眼に入射する光エネルギーの話が明確に分けられていないのが混乱の原因のひとつかもしれません。
 また、、「・・・危険だが、今回の・・」という文章jのつなぎの表現が、「普通は危険だが、今回は危険でない」という誤った解釈を生む原因かもしれません。

【蛇足】
 太陽を横切る鳥の写真も珍しいのかもしれませんが、下の写真はインパクトがあります。
”太陽を横切るアトランティス号”
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009052004

 さて、本題の太陽活動の話ですが、アマチュア無線(特に50MHz)を長くやっていると、太陽黒点数に無関心ではいられません。

 以下のURLは昔のCQ誌に連載された「About VHF」の回顧録の見本ページですが、50MHzで海外局と交信する場合に関係があるとされているF2層の密度が、太陽活動の影響を受けることや、サイクル19で太陽黒点が100を超えるとアルゼンチンやウルグアイなどと交信できたことなどが書いてあります。

About VHFに見る無線史
電離層について
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14851/14851_p032.pdf (見本)
太陽黒点について
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14851/14851_p148.pdf (見本)

About VHFに見る無線史―CQ ham radio誌連載600回を超えた「About VHF」回顧録 (Radio Classics Books)

 自分の場合には、50MHzでの最初の海外局との交信(Overseas QSO)は、オーストラリア・クイーンズランドのVK4NGでした。
 この局は、当時有名な局で下のオーストラリアの交信距離記録の資料にも最初に出てきます。した。

AUSTRALIAN VHF - UHF RECORDS 1947 - 2010
www.wia.org.au/members/.../VHF%20Records%20History%20101231.pdf (リンク切れ)

 BURO経由で送ってもらったVK4NGのQSLカードを見ると、交信の日付けは1967年3月7日となっています。
Vk4ng
 いま考えると、サイクル18とサイクル19の丁度中間の黒点数が最小の時期です。

Sunspot Relative Numbers : NAOJ/Mitaka
http://solarwww.mtk.nao.ac.jp/image/wolfnumber.gif

 自作の貧弱な送信機(終段2E26,DC入力10W、RF出力3W)で、よく6000kmも電波が届いたものだと感心します。
 もし自分が50MHzでアマ無線をやっていなければ、3Wで6000kmも飛んだという話は信じられないと思います。

 ここまでの話で、太陽活動が活発になれば、VHFでの遠距離通信の可能性が高くなるということになるのですが、太陽活動が活発になるのを単純に喜んでいる訳にはいかないようです。
 2009年のものですが、以下のような記事などがありました。

WIRED VISION
強力な太陽嵐で2012年に大停電? 対抗策は
2009年4月28日
http://wiredvision.jp/news/200904/2009042823.html
 
【ナショジオ】太陽からの突風
アップロード元: natgeojp (http://www.youtube.com/user/natgeojp

  我々としては、太陽が人間にとって都合がいい程度に活動してくれるのを願うしかないかもしれません。

【参考外部リンク】
国立天文台 太陽観測所 太陽活動データベース
http://solarwww.mtk.nao.ac.jp/jp/database.html
黒点相対数
http://solarwww.mtk.nao.ac.jp/jp/db_sunspot.html

宇宙天気情報センター(NICT)
http://swc.nict.go.jp/contents/
太陽黒点情報
http://swc.nict.go.jp/sunspot/
無線通信ケア情報
http://swc.nict.go.jp/radio/

NASA/Marshall Solar Physics
Solar Cycle Prediction
(Updated 2011/02/03)
http://solarscience.msfc.nasa.gov/predict.shtml

NOAA/Space Weather Prediction Center
Solar Cycle Progression
http://www.swpc.noaa.gov/SolarCycle/
http://www.swpc.noaa.gov/SolarCycle/sunspot.gif

SOLARCYCLE 24.com
http://www.solarcycle24.com/

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