”磁気共鳴”給電って何?
CESのニュースを見ていたら、以下のような記事がありました。
Impress AV Watch
CESで注目の新技術。東芝の“磁気共鳴給電”とは
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/20120112_503938.html
最近、無線給電関係で”磁気共鳴”という用語を良く聞きますが、意味がよく判りません。
"特定周波数で共鳴する磁気回路"とはどういう意味でしょうか?
磁気回路というとリラクタンス位しか思いつきません。
下記の文献には、空芯コイルのインダクタンスと浮遊容量(寄生容量)から構成された“磁気共振器”、“共鳴コイル”が説明されていますが、部品として見たときに単なるLC共振回路とどう違うのかまだ良く理解できません。
磁界共振方式の定義ではkが0.1以下未満のものとなっているようです。(サポートは1まで)
当方のような素人がちょこちょこと調べただけでは、“磁気”と“共鳴”の組み合わせがよく理解できません。
“共振を使う磁気結合“とは意味が違う?
同じ”磁気共鳴”でも診断で使用されるMRIの場合には磁気モーメントの話が出てくるので、変化する磁界により磁気モーメントが回転(共鳴)するというイメージがなんとなく沸いてきます。
こちら(MRI)の方は昔から使われているので、互いに異なる違う(と思われる)メカニズムに対して同じ用語を使うのは混乱を招くのではないのかという気がしないでもありません。
信学技報
WPT2011-19 ワイヤレス電力伝送技術に関する最新の標準化動向
http://www2.nict.go.jp/w/w122/satcom/wpttg/paper/WPT2011-19.pdf
WPT2011-21. 共振を使う磁気結合ワイヤレス給電技術の効率について
http://www2.nict.go.jp/w/w122/satcom/wpttg/paper/WPT2011-21.pdf
なお、上記CESの記事の中で「300MHz程度の周波数帯で規格化が検討されている」と書いてありましたが、300MHzで出力10Wということになると、アンテナなし(ダミーロード状態?)でも結構飛んで行くような気がしますが実際はどうでしょうか?
【参考外部リンク】
Wireless Power Transfer Technology April 2011
http://www.y-adagio.com/public/committees/iec_tc100_ags/meetings/29/100ags435.pdf
磁気共鳴
http://kotobank.jp/word/%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%85%B1%E9%B3%B4
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