遅まきながら九工大の衛星「鳳龍弐号」の信号を受信してみました
相乗り衛星として今年の5月にH2Aで打ち上げられた「鳳龍弐号」の記事をネットニュースで見かけました。
朝日新聞デジタル 2012年7月11日7時49分
九工大生の衛星が快挙 宇宙の太陽電池発電で世界最高値
http://www.asahi.com/science/update/0710/SEB201207100016.html
九州工業大学の関連サイトを見て見ると使用周波数とモードは以下のようになっています。
使用周波数 437.375 MHz
モード:CW/FM(1200bps AX.25)
コールサイン:JG6YBW
空中線電力はどれくらいなのか、衛星側の無線局免許状情報を総務省の無線局検索で調べてみました。
無線局免許状情(平成24年6月9日現在)
(抜粋)
識別信号 JG6YBW
無線設備の設置場所又は移動範囲
軌道傾斜角 98度
軌道周期 90分
遠地点高度 680km
近地点高度 680km
軌道の種類 円軌道太陽同期軌道
電波の型式、周波数及び空中線電力
500HA1A 437.375 MHz 100 mW
20K0F2D 437.375 MHz 800 mW
FMは800mWですがCWの方は100mWのようです。
以下の資料によればUHF用のアンテナはダイポールということなので、受信設備がpoorだと一寸厳しいかもしれません。
Communication 通信系
http://kitsat.ele.kyutech.ac.jp/Documents/communication_horyu2.html
手元にあるのは500円八木アンテナと昔買った低感度で有名なFRG-965(一応プリアンプ外付け)なのでかなり受信条件は悪いです。
この2~3週間衛星の軌道を見ていたのですがなかなか天頂付近を通るパスが ありません。
今日(7/15)のパスは比較的よさそうなので、受信機を引っ張りだしてアンテナをベランダに設置しました。
【CALSAT32による予測パス】
最近の"horyu 2"のTLEはCelesTrakで見つけることができなかった(見落としたのかもしれません)ので、
JA6PL局のブログ「http://ja6pl.blog.bbiq.jp/blog/」に記載されていたもの(周回数810)を利用させていただきました。
最初の赤は初期TLE、2個目の緑は周回数414のTLE、3個目の青は周回数810のTLEです。
【500円八木アンテナ】
受信周波数はCALSAT32に表示されるドップラーシフトを参考にしながら適当にマニュアルサーチです。
受信結果は以下の動画の通りです。どうにかCWのYBWは確認できましたが、やっぱりかなり厳しいです。
【九工大の人工衛星"鳳龍弐号"のCWビーコンとFMテレメトリ】
特にドップラーシフトがかなりあるので、自動補正が必要になりそうです。
FRG-965は一応外部制御が可能なようなのでそのうち勉強してみます。しかし今までFRG-965で動いたという実例を見たことがないです。
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