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2014年4月 8日 (火)

「ポケベルの技術利用」の防災ラジオ

 先日、新聞(2014.4.6 朝日新聞朝刊)を見ていたら防災無線に関する記事がありました。
 「ポケベルの技術利用」という中見出しがあります。
 ポケベルのどの部分の技術が利用されているのかと思って本文を読んでみましたが、よくわかりません。
 「ポケットベルの出力の大きさに着目」、「着信力の強さ」という記載がありますが、これだけ見ると、単に出力が大きいのでサービスエリアが広いという印象しかないので、「ポケベルの技術」との関連がよく判りません。

  調べてみると関連する資料がありました。

    NTT-AT
  地域情報配信システム 280MHz防災ラジオ
  http://www.ntt-at.co.jp/product/280radio/
  http://www.ntt-at.co.jp/product/280radio/pdf/280radio_140227.pdf

  280MHz 無線呼出機能付き防災ラジオ仕様書
  http://www.teleme.co.jp/service/multicast/pdf/280MHz_radio.pdf

 これらの資料によれば、280MHzを使用して最大200Wで送信するシステムのようです。
  「最大200Wの高出力」でサービスエリアが広がるのは理解できますが、「建物内まで浸透しやすくビル影へと回りこむ電波特性」との関係がよく理解できません。
 一般的には、周波数が低い方が回りこみ特性が強いと考えられているので、防災行政用無線の使用帯域の一つである60MHz帯よりも回りこみ特性が良い理由がよくわかりません。

    RF WORLD
  今さらきけない電波伝搬のABC 遮蔽物の影響
  http://www.rf-world.jp/bn/RFW09/samples/p021-022.pdf

  NTT アドバンステクノロジ
  電波伝搬の実際
  http://www.apmc-mwe.org/mwe2005/src/TL/TL05-02.pdf

 更に調べてみたら以下の資料がありました。

  東京テレメッセージ
  FAQ
  280MHz(ポケベル波)の特徴を教えてください。
  http://www.teleme.co.jp/utility/faq/index.html

 この資料には、「1mくらいの波長が建物内部へ入り込みやすい。」と書いてあります。
  一般的な建物による回折と建物内部への浸透とは現象が異なるようです。
 「1m」の根拠がよく判りませんが、建物の電磁波的な開口部となる窓のサイズに近いような気がします。

  状況は相当に異なりますが、以下の資料に、網線入り窓ガラスの網の間隔と電波の減衰の関係についての説明がありました。

  日立国際電気
  SINELINK 5G 
  Q.2-15 網線入りの窓ガラスを通しても通信できますか?
  http://www.hitachi-kokusai.co.jp/products/wireless/broadband/sinelink5g_sp-qa.html

  日立国際電気
  SINELINK 25G
  Q.2-16 網線入りの窓ガラスを通しても通信できますか?
  http://www.hitachi-kokusai.co.jp/products/wireless/broadband/sinelink25g_sp-qa.html

 この説明によれば、網線入り窓ガラスの網の間隔が10mm程度である場合には、5GHz帯(波長60mm)の電波は減衰するが、25GHz帯(波長12mm)の電波は問題なく透過するようです。
 金網の間隔より波長が長い場合には電波は減衰するが、同程度かそれ以下であれば透過するみたいです。
 建物の開口部と金網の開口部を同じように考えてよいかどうかは判りませんが、同じ理屈が適用できると仮定すると、窓のサイズが1m×1mであると、波長1mは300MHzに対応するので、理屈は合うような気がします。
 しかしながら、この理屈では波長が1m以下の電波は建物内部へ入り込みやすいということは言えても、1mくらいの波長「だけ」が建物内部へ入り込みやすいと言うことはできないような気がします。
 一般的には波長が長い方が回折し易いが、建物内部の場合には波長が1m以下の電波は建物内部へ入り込みやすいので、合成特性で考えると波長1m付近がベストということになるのでしょうか?
 もしこの想像が正しいとすると、300MHz付近は第2のプラチナバンド???(携帯用としてはアンテナサイズと帯域幅が問題になりそうですが・・・)

  あるいは、窓の部分がスロットアンテナ的に機能するとか・・・・・・(単なる妄想です)

 仮定に仮定を重ねた単なる想像なので、実際の理屈は全く違うかもしれません。

 周波数に関しては、280MHzに意味があることが理解できましたが、これは電波伝播自体の話なので、「ポケベルの技術」との関係がまだよく判りません。昔は150MHz帯だったし・・・

 上記の東京テレメッセージFAQの資料を見てみると、「ポケベルの技術」に直接関係しそうな説明がありました。
 60MHz防災行政無線(デジタル)の伝送速度が24000bpsであるのに対して、280MHz無線呼出し(デジタル)は1/20の1200bpsとなっています。
 現在の一般的な伝送速度と比較すると遅いですが、一般に伝送速度とエラー発生率はトレードオフの関係にあるので、低速伝送は受信環境が悪い(信号が弱い、雑音が多い)場合には有利です。ポケベルはデータ量が少ない文字情報(最大308文字)の伝送なので、低速伝送が可能と思われます。

  NTT 1,200bps方式の概要
  http://www.hct.ecl.ntt.co.jp/exhibitions/panel/pdf/3_I_2_1-3.pdf

 これでやっと「ポケベルの技術利用」が納得できたような気がしますが、もしかしたら大きな勘違いをしているかもしれません・・・・

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