ACアダプタの温度ヒューズが焼けました
ICOM IC-23の外部電源として、用途不明のジャンクのACアダプタ(13.5V, 1.5A)を使ってたのですが、突然IC-23の電源が入らなくなりました。
最初はIC-23のDC入力端子を疑ったのですが、別の安定化電源を使用すると正常に動作します。
ACアダプタの故障のようですが、可能性が高い故障の原因としてはAC側またはDC側のコードの断線が考えられます。
断線の場合には、コードを端から折り曲げていくと断線箇所で一時的に通電することがあるので、ある程度のめどはつきますが、今回の場合は全く反応なしです。
テスタでチェックしてみると、AC側は無限大、DC側は数kΩです。
どうもトランスの1次側の故障のようです。
13.5V, 1.5A程度のACアダプタはあまり見かけたことがないし、新たに別の安定化電源を買うのは結構費用がかかるということで、修理することにしました。
ところが、ACアダプタはかなり頑丈な密閉構造となっており、隙間にドライバを差し込んだくらいでは分解できません。最後は力技でどうにか分解しましたが・・・
トランスの1次巻線の端子部分を覆っている絶縁シートを剥がしてみると焦げたような跡があります。
どうも1次巻線に直列に挿入されている温度ヒューズに関係がありそうです。
115℃と印刷された温度ヒューズをよく見ると、上部が炭化(?)してボロボロになっており、ドライバの先でつつくと孔が開きました。
温度ヒューズは規定温度以上で溶断すると理解していましたが、溶断ではなくて焼損という感じです。
根本的な原因は不明ですが、何らかの原因で異常高温となったので、ヒューズが切れて1次側の電流を遮断したという意味では安全装置の役目は果たしている訳ですが、部品のケースが焼けているのが気になります。
とりあえず異常の原因のを確認するために、禁断のバイパス手術を行ってACプラグを差し込んでみると、大きな火花や音はしません。しばらく放置してみましたが、トランスが過熱することもないようです。
DC出力が無負荷で18~19Vと高めなのが気になりますが以前の電圧を確認していないので、変化したのかどうかはわかりません。
もしかしたら1次巻線のレアショート?
10年以上常時通電状態でした。
IC-23の外部電源はDC12~15Vということなので、かなり高めになります。
負荷電流を流してみると、300mAで16.0Vまで低下し、600mAで15.3Vまで低下するので、ぎりぎりセーフかもしれませんが、軽負荷の受信時が一寸心配です。
短時間IC-23に通電した範囲では、送信・受信ともに一応動作はしているようです。
とりあえず騙し騙し使ってみる予定です。
本来であれば、異常の原因を確認した後で同じ規格の温度ヒューズに交換することになるのでしょうが、ここは自己責任ということで対処することにしました。
「製作者の保証も、資格のない人間の手だしで無効になる」("宇宙のオデッセイ2001" p.148 早川書房 昭和47年)という警句もあるようですが・・・
一応安全対策として、ケースに「常時通電禁止(温度ヒューズなし)」の警告シールを貼りました。 歳をとると自分でも改造したことを忘れてしまいます。
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