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2015年1月 2日 (金)

中華ステディカムもどき(DN-11630)テスト@小田急線渋沢駅

 デジカメ用のメモリをDosparaに買いに行ったら、店頭に「VIDEO STABILIZER」と書かれた箱が置いてありました。
  パソコンショップに置いてあるので、映像信号の時間軸補正装置や同期信号の波形整形装置かと思いましたが、それにしては箱が大きいです。
 箱に印刷されている写真を見ると、どうもステディカムもどきのようです。
 仕様が書いてあるのですが、荷重がポンド表示なのでピンときません。
 "Designed For Use with Camcorder & DSLRs"と書いてあるので、一眼レフ程度の重さのカメラを対象にしているようです。
 荷重の最大値は書いてありますが、最小値は書いてありません。
 ということは、コンデジのような軽いカメラでも使える可能性があります。

 以前、三脚の雲台のボールヘッドとホームセンタで買った金属プレートでステディカムもどきを自作したことがあるのですが、回転軸受け部分の摩擦が大きくてあまり実用にはなりませんでした。
 自作品でも重心の調整は時間をかければどうにかなりますが、ボールヘッドと本物のステディカム等で使用されているジンバルでは、摩擦が大きく異なります。
 ボールヘッドの場合でも、重心と支点が離れている場合は結構滑ってくれますが、重心と支点の距離が数ミリ以下になって辛うじてバランスを保っている状態になると、グリップをゆっくり傾けるとカメラも傾いてしまいます。
 ジンバルを自作することも考えましたが、当方の技術力では一寸難しそうです。
 ということで、途中で放置状態になっていました。

 「VIDEO STABILIZER」の価格を見ると税込で4500円です。
 最近はステディカムもどきが1万円程度で売っているようですが、4500円なら結構安いかもしれません。
 箱を見てもメーカ名やモデル名は見当たりませんが、Made in Chinaという印刷はあります。
 ケースの写真を見るとジンバルではなくボールヘッド構造ですが、雲台のボールヘッドよりも摩擦は少ないであろうと勝手に期待して、安さに惹かれて衝動買いしてしまいました。
  店頭では中身を見ることは出来なかったのですが、結構重いという印象はありました。

【外箱】
Hand_stabilizer_dn11630_box_2


 箱自体にはモデル名は印刷されていませんが、箱に貼ってあるシールにそれらしい以下の記載がありました。

【シール】
Hand_stabilizer_dn11630_label_2


  11630 DN-NCAM-hand Stabilizer CS08
  Made in China 

  レシートは以下のようになっていました。

【レシート】
Hand_stabilizer_dn11630_receipt_2


$DN-11630(カメラ用ハンドスタビライザー)

 また、箱に書かれた仕様は以下のようになっていました。

【仕様】
Hand_stabilizer_dn11630_spec_2


 Load capacity: 5 lbs. (注:2.27キログラム)
  Dimensions: 15"(38.1センチメートル)Hx8.5"(21.6 センチメートル)Wx1.2"(3.05センチメートル)D
 Unit Weright: 15 oz.  (425 グラム)
  Counter Weights: 2x6.5 oz(184グラム), 1x9.5 oz(269グラム)
  Total Unit Weight: 28 oz. (2.4 lbs.)  794グラム(1.09キログラム) 

 後で調べてみたところ、どうも以下の製品が対応しているようです。
 同じ製品と思われますが、仕様が微妙に違います。

---------------------------------------------
  ・カメラ用ハンドスタビライザー DN-11630
  販売価格 4,499円(税込)
  http://www.donya.jp/item/26720.html

  【製品仕様】
  サイズ 横20.3×縦24.1×厚3 (cm)
  重量 約650g (本体のみ340g)
  対応カメラ重量 0.95kg
  ウェイト重量 294/200/190g (合計3個付属)
  対応カメラネジ 1/4-20UNC
  素材 アルミなど
---------------------------------------------
 ・Camera DSLR Stabilizer Video DSLR Photo Studio Accessories for Compact DSLR Camera Video Camcorders Steadicam
  Price:US $30.0 / Piece
  http://www.made-in-china.com/showroom/dingshengstudio/product-detailEeOmJDLxuPkg/China-Camera-DSLR-Stabilizer-Video-DSLR-Photo-Studio-Accessories-for-Compact-DSLR-Camera-Video-Camcorders-Steadicam.html

  Features
  Supports up to 1.5KG
  Comfortable handle grip
  Super-smooth gimbal
  Universal camera mount screw
  Adjustable and addable counter weight
  Spirit level
  Lightweight and compact
  Very easy to install and use
---------------------------------------------

【中身】
Hand_stabilizer_dn11630_content_2



 箱の中には、約300gのカウンタウェイトが取り付けられたアーム(カメラホルダ付き)と、追加用の約200gのカウンタウェイトが2個入っていました。
 想像していたよりも結構重くて大きいです。
 支持機構は、ジンバルではなく、ボールヘッドです。

【ボールヘッド】
Hand_stabilizer_dn11630_ballhead

 バランス型のスタビライザの特徴は、重心の僅かに上を支持することによりバランスが崩れる寸前の状態に維持することにあるので、最初に、約300gのウェイトが取り付けられたスタビライザの重心の位置を調べてみました。
  スタビライザを紐で吊るしたときの紐の延長線(垂線)上に重心が存在します。
 本来はグリッブを取り外す必要がありますが、面倒なのでグリップを取り付けたままでチェックしました。

【アーム(カメラ無)+300g】
300g


 グリップの下端のかなり下に重心があります。
 次に、アームのカメラホルダにカメラ(EX-ZR10 約176g)を取り付けました。

【アーム(カメラ有)+300g】
300g_2


  重心はグリップの下端よりも上側になりましたが、支点よりもかなり下側です。
 次に、ウェイトを300gから200gに変更しました。

【アーム(カメラ有)+200g】
200g


 重心は少しだけ支点に近づきましたが、依然かなり距離があります。
 次に、ウェイトを取り外しました。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その1】
1_1

1_2

1_3


 重心はかなり支点に近づきました。
 しかしながら、カメラの重心とカメラの三脚取り付け孔の位置が異なっているので、カメラが左右方向に傾きます。
 本物のステディカムでは前後左右に取り付け位置を調整可能ですが、この「もどき」では前後方向しか調整できません。
 仕方がないのでカメラの向きを90度回転して取り付けました。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その2】
2_1

2_2

2_3


 これでどうにか左右の静的なバランスはとれましたが、動的なバランスが取れていないので、スタビライザを前後左右に動かすと、カメラが妙な方向に揺れます。
 上下のバランスに関しては、重心は支点から少し離れているようです。
  また、主にアームの重さだけで上下のバランスをとっているので、慣性モーメントによる安定化が難しいようです。

 色々試行錯誤の結果、アームのカメラホルダ部分に200gのウェイトを2個取り付け、アームの先端に回動可能に取り付けてあった調整用プレートの代わりに、補助ストロボ用プレートを取り付けて、重心の上下左右の微調整を行いました。
 プレートを傾けると重心が上に移動するのですが、同時に重心が左右方向にも移動するので、調整が一寸面倒です。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その3】
3_1

3_2

3_3


 なお、最初に使ったEX-ZR10は、市街地での撮影テストのためにスタビライザに取り付けている時に手が滑って、50cm程度の高さからコンクリートの床の上に落下して不調になったので、EX-ZR500(約205g)に交換しました。
 約30g重くなったので重量バランス的には少しは有利かもしれません。
 カメラのストラップは「転んだ後の杖」です。
 

 以下のステディカム マーリンのマニュアルを参考にして、どうにか"Drop Test"による降下時間が1秒程度になりました。

  Steadicam Merlin Setup and Operation Manual
  http://www.steadicam.com/images/content/Merlin%20Manual%20Nov8_Lo.pdf

 上記マニュアルには、重心について以下のような説明があります。

  Page 11 Sec2:11(13/48)
  *****引用開始*****
  4. Pre-Setting Balance
  When your camera is mounted onto the Merlin, the entire unit must be set-up and balanced so that the combined center-of-gravity (camera plus Merlin), ends up just below the center of the fulcrum (the Gimbal), and precisely adjusted to be slightly bottom-heavy.
  *****引用終了*****

 水平方向のバランスをとるのは比較的簡単ですが、重心の1~2ミリ上に支点(DN-11630の場合にはボールの中心ではなくボールと受部との接触点)を設定するのがなかなか難しいです。

 実際の効果はどの程度のものなかのか、小田急小田原線の渋沢駅で試してみました。
 なぜ渋沢駅かというのは、動画に「写り込んだ」背景音を聞いて頂くと判ると思います。
 風が結構強かったので、音声(「負けないで」)はAGCで抑圧され、映像はゆらゆらです。
 風が無ければもう少しマシになっていたかもしれません。

【中華ステディカムもどき(DN-11630)テスト@小田急線渋沢駅】

 
 DN-11630は、比較的重たいカメラを対象にしているようなので、軽いコンデジで使うのは無理があったのかもしれません。
 対応すると思われる製品の英文の説明では、"And it can be used for smart phones when connecting with smart phone adapter. "と書いてありましたが・・・・
 また、"Super-smooth gimbal"と書いてありましたが、これもジンバルと呼ぶのでしょうか?
 現時点での印象としては、自作のものとあまり差がないような感じがしますが、一眼レフサイズのカメラであれば、スムーズに撮影できるのかもしれません。
 残念ながら、動画撮影可能な一眼レフは持っていないので未確認です。

「安物買いの銭失い」だったかどうかは、もう少し様子を見てみます。

【参考外部リンク】
朝日新聞デジタル
駅メロに「負けないで」 ZARDゆかり小田急・渋沢駅
2014年11月26日17時51分
http://www.asahi.com/articles/ASGCT55HCGCTULOB01R.html

文化庁
いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について
(第30条の2,第30条の3,第30条の4及び第47条の9関係)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/utsurikomi.html

ジンバル - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AB

【関連内部リンク】
2010年11月 5日 (金)
これがステディカムマーリン特許?
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2010/11/post-772f.html

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