« 2台連結用カメラホルダを作ってみました | トップページ | 「小田急ファミリー鉄道展2015」は10/17,10/18 »

2015年10月 3日 (土)

スマホSDR用チューナをDVB-TからISDB-T(ワンセグ)に変更しました

 現在、下記の組み合わせで移動用のSDR(Software Denined Radio)を構成しています。

  USBチューナ:DVB-T+DAB+FM (R820T+RTL2832U)
    Android端末(スマホ):Covia FLEAZ F5 CP-F50aK
  SDRアプリ:SDR Touch, RF Analyzer等

 DVB-T+DAB+FMは、受信周波数帯域が広く感度もよいのですが、消費電流がかなり多くサイズも少し大きいです。
 PCに接続して使用する場合にはあまり問題になりませんが、FLEAZ F5(5インチのスマホ)で使用する場合には、バッテリの容量が2000mAhしかないので消費電流が問題になります。

 以下の写真はTOKYO FM(80.0MHz)をSDRアプリ(RF Analyzer)で受信した時のものです。

【DVB-T+DAB+FM(R820T)によるSDR】
Dvbtdabfmr820tsdr_1

Dvbtdabfmr820tsdr_3


  消費電流は約270mAで、約1時間50分で電源が切れました。

 SDRとして使うだけであればこの程度もてば良いような気がしますが、本来の携帯電話として使用することを考えると、チューナの消費電流はなるべく抑えたいです。

 仕様ではDVB-T+DAB+FMの消費電力は1.5Wとなっています。

  DVB-T+DAB+FM USBチューナー
  http://www.amazon.co.jp/LINUX-WIN7-DVB-T-DAB-USB%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC/dp/B00IHUE51U

  RTL2832U+R820T Mini DVB-T+DAB+FM USB Digital TV Dongle
  http://www.dx.com/p/rtl2832u-r820t-mini-dvb-t-dab-fm-usb-digital-tv-dongle-black-170541

 SDRで使用できる消費電力が少ないチューナは無いかと思ってジャンク箱を探してみたら、以前買ったワンセグ用USBドングルであるREDSPYCEのLT-DT306(FC0013)とZOXのDS-DT305(FC0012)が出てきました。

【LT-DT306SV(FC0013)とDS-DT305BK(FC0012)】
Ltdt306svfc0013dsdt305bkfc0012


 消費電力は両方とも0.8Wとなっています。DVB-T+DAB+FMの約半分です。

  周波数軸上のセグメントの概念がないDVB-Tは1チャンネル分の全帯域(6MHz)を処理する必要があるのに対して、ISDB-Tのワンセグは狭い帯域(約429kHz)だけ処理すればよいので、原理的には消費電力が少なくなるようです。

  携帯端末向け地上デジタル放送の方式比較
  http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/chousa/mobile_media/pdf/080218_2_si1.pdf

 なお、上記資料の比較表の中のDVB-Hは、DVB-Tの携帯端末向け規格で、タイムスライシング(間欠受信)により省電力化を図っています。

下記の資料にもワンセグの消費電力についての説明がありました。。

  Technical Overview & Transmission System of ISDB-T
  October, 2008
  http://www.dibeg.org/news/2008/0810Philippins_ISDB-T_seminar/Presentation2.pdf

  (4) One-seg service
  One-seg service, uses 1 segment of 6MHz, dose not need another channel, so not need more transmitter.. it leads save of frequency resource and broadcaster’s infrastructure cost. And more, One-seg receiver operates as narrow band reception, this operation saves consumption power. As a result, long time reception is possible by battery.

 単純に考えると、広帯域のDVB-Tだから消費電力が大きく、狭帯域のISDB-Tのワンセグだから消費電流が少ないように思えますが、SDR用に使用する場合には帯域は同じと思われるので、放送方式に依存するのではなく、チューナチップの種類に大きく依存するようです。

  RTL-SDR and GNU Radio with Realtek RTL2832U [Elonics E4000/Raphael Micro R820T] software defined radio receivers.
  http://superkuh.com/rtlsdr.html
  (Antti Palosaari's measurements show the R820T use ~300mA of 5v USB power while the E4000 devices use only ~170mA. You can cut the leads to the LED to drop usage ~10%.)

 以下は上記記事のソース記事です。

  Antti's LinuxTV Blog
  http://blog.palosaari.fi/2013/06/naked-hardware-11-unbranded-rtl2832u.html

   fc2580: 183mA
   e4000: 176mA
   fc0012: 166mA
   tua9001: 186mA
   r820t: 313mA

 上記サイトの説明によれば、消費電流はR820Tが約300mA、E4000が約170mAとなっています。
 170mAということは、単純計算では消費電力は0.85Wとなりワンセグと殆ど同じになります。

  当方が受信したい周波数範囲から考えると、E4000を使ったチューナであれば、広帯域省電力の希望を満足することができそうですが、残念ながら現時点では入手困難なようです。

 現時点の状況では、LT-DT306(FC0013)とDS-DT305(FC0012)のどちらを選択するかという選択肢しかありません。
 
 下記のサイトによれば、FC0013とFC0012の周波数範囲は以下のようになっています。

  OsmoSDR
  http://sdr.osmocom.org/trac/wiki/rtl-sdr
  (上記URLから引用)
   チューナ     周波数範囲
      E4000        52-1100MHz,1250-2200MHz
      R820T      24-1766MHz 
      FC0013     22-1100MHz
      FC0012     22-948.6MHz 

 FC0013の方が若干上限周波数が高いです。
 この「若干」が重要なところで、ADS-Bの周波数1090MHzは、FC0013は範囲内ですがFC0012は範囲外です。

 なお、以下のADS-Bアプリには、FC0013では一寸厳しいかもしれないようなことが書いてあります。

  ADSB Receiver
  http://hiz.ch/index.php/home/adsb-receiver
  (FC0013 is supported, but often has limits close to 1090 MHz, which can reduce the performance to receive ADSB data.)

  当方は遠距離受信はするつもりはなくて、機内(許されていれば)や空港等の強電界の使用する積りなので、低感度でもどうにかなるかもしれません。

 ということで、LT-DT306(FC0013+RTL2832U)を使うことにしました。
 なお、使ったのは上の写真に写っているLT-DT306SVではなくてスペアで買ってあったLT-DT306BKです。(黒ケースの方が目立たないので)

  実際に動作させてみました。なお、受信条件はDVB-T+DAB+FMの場合と同じです。

【LT-DT306(FC0013)によるSDR】
Ltdt306fc0013sdr_1

Ltdt306fc0013sdr_3


  消費電流は約100mAで、約2時間30分で電源が切れました。
 受信可能な時間は約1.4倍になりました。
 これだけバッテリがもてば、機内や空港での暇つぶしには十分かもしれません。

 バッテリの減り具合は以下のようになっていました。
 なお、満充電の状態からTOKYO FM(80.0MHz)をSDRアプリ(RF Analyzer)で連続受信した時のものです。なお明るさと音量は50%です。

【Battery Mixによるバッテリ情報】
Battery_mix


  左側の右下がりの斜線がDVB-T+DAB+FM(R820T)で、右側の少し緩やかな右下がりの斜線がLT-DT306(FC0013)です。
  20%を切ったら殆ど残容量は無いと考えたほうがいいみたいです。

(アンテナコネクタを間違えて、DVB-T+DAB+FMとLT-DT306で互いに逆に接続しましたが、とりあえず受信できました。)

【蛇足】
 R820T自体はDVB-T専用という訳ではなくてISDB-T等もサポートしているようですが、ワンセグはISDB-T特有の機能なので、DVB-Tと印刷されているチューナをワンセグチューナと呼ぶのは一寸気になります。

  R820T
  High Performance Low Power Advanced Digital TV Silicon Tuner Datasheet
http://superkuh.com/gnuradio/R820T_datasheet-Non_R-20111130_unlocked.pdf
    Support all digital TV standards: DVB-T, ATSC, DTMB and ISDB-T.)
    Compliant with EN 300 744, Nordig 2.2, D-BOOK 7.0, ARIB B21, ABNT 15604, ATSC A74 and GB20600-2006

  ARIB STD-B21
  デジタル放送用受信装置
  http://www.arib.or.jp/english/html/overview/doc/2-STD-B21v5_0.pdf

|

« 2台連結用カメラホルダを作ってみました | トップページ | 「小田急ファミリー鉄道展2015」は10/17,10/18 »

Covia FLEAZ F5」カテゴリの記事

SDR」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/117933/62404134

この記事へのトラックバック一覧です: スマホSDR用チューナをDVB-TからISDB-T(ワンセグ)に変更しました:

« 2台連結用カメラホルダを作ってみました | トップページ | 「小田急ファミリー鉄道展2015」は10/17,10/18 »