アンテナアナライザ(AW07A)の可変周波数範囲を実測してみました
アンテナアナライザ(AW07A/RA-07A)のネタが続きます。
当方は疑り深い性格なので、仕様に書かれている周波数範囲は本当なの?と思ってしまいます。
AW07Aのバンドを切り替えながら、ポテンショメータをぐるぐる回して実際の可変周波数範囲を確認してみました。
本来は、AW07Aの出力の周波数を、別の周波数カウンタで測定した方がいいのかもしれませんが、面倒なのでAW07Aの周波数カウンタの表示を利用しました。
なお、外部電源(AW07Aの表示は11.94V)を使用し、アンテナ端子にはダミーロードの代用品として50Ωのターミネータを接続しました。
テストの結果は以下の通りです。
取説の数値と比較してみました。 括弧内の数値が実測値です。
なお、ポテンショメータの軸を右回りに回転させたときに、A~Fは周波数が低くなり、V,Uは周波数が高くなります。一寸気持ちが悪いですが、なにか設計上の理由があったのかもしれません。
A: 1.5(1.5) - 2.7(2.8) MHz
B: 2.5(2.5) - 4.8(5.0) MHz
C: 4.6(5.1*) - 9.6(11.3) MHz
D: 8.5(8.7*) - 18.7(19.6) MHz
E: 17.3(16.8) - 39(37.4*) MHz
F: 38.7(29.1) - 71(62.7*) MHz
V: 85(101*) - 185(189) MHz
U: 300(277) - 490(510) MHz
実測値に*がついているものは、仕様よりも周波数範囲が狭いものです。
なお、1台での測定なので、全体的な特性なのか個体差なのかはよく分かりません。
C、D、Eバンドは誤差が小さいし、あまり使う周波数ではないので、それほど問題はありませんが、Fバンドの上限が62.7MHzなのは一寸困りました。
仕様ではFバンドの上端周波数は71MHzになっていたので、アナログ行政防災無線の69MHz帯のアンテナを自作する時にAW07Aを利用する予定だったのですが、残念ながら目論見が外れてしまいました。
Fバンドの周波数範囲は、仕様に比べて全体的に10MHz程度低くなっているので、どこかを弄ればどうにかなりそうな気がしますが、現時点ではそこまでの元気はありません。
i-dio(約105MHz)用のアンテナの自作も考えているのですが、こちらはVバンドを使用すればぎりぎりセーフのようです。
主目的の430MHzについては、今のところ問題がないので、しばらくはそのままの状態で遊んでみる予定です。
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