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2016年7月20日 (水)

ADS-B用自作GPアンテナとDVB-Tチューナ付属のアンテナを比較

  以前、ADS-B用のグランドプレーン(GP)アンテナを自作したことがあるのですが、あまり調子がよくありません。
 感覚的には、DVB-Tチューナ付属のアンテナの方がよく受信できるような感じです。

【自作GPアンテナ(左)とDVB-Tチューナ付属アンテナ(右)】
01gp_antant



 コストをかけずに簡単に定量的に感度を比較する方法を考えてみました。
 一定時間内に受信できた機体の数をカウントすることが考えられますが、時間によって飛行中の機体の数のばらつきが大きいので比較しにくいです。

 ADS-B受信用のAndroidアプリをいくつか使っていますが、"Avare ADSB Pro"(ADSB Receiver Pro)というアプリでは、1090MHzの信号の受信状態が数値で表示されています。
 数値の意味はよく理解できていませんが、信号のデコード結果(高度、座標など)を見ていると、なんとなく、"## ES Frames"の中の"Valid"の行の数値が、 Mode-S Extended Squitter の有効フレーム数と有効フレームレートを意味しているような感じがします。

  ADS-B
  http://adsb-decode-guide.readthedocs.io/en/latest/introduction.html

  とりあえず手元にあるADS-B受信用のアンテナで試してみました。
 使用スマホはFLEAZ F5です。
  各アンテナで、1時間以内に10分づつ連続受信しました。

 最初は、一応波長を計算して作ったつもりのGP(Ground Plane)アンテナです。

【自作GPアンテナ】
02gp_ant

【自作GPアンテナ Valid Frame (0.06/s)】
03gp_ant_valid_frame

【自作GPアンテナ Flight Data】
04gp_ant_flight_data



  次は、DVB-Tチューナに付属していたアンテナです。

 ちなみに、以下のチューナの仕様をみると受信可能な周波数は以下のようになっています。
 (外観は同じですが、中身が同じかどうかは不明です)

  RTL2832U R820T + Mini DVB-T + DAB + FM + USB Dongle TV Digital - Preto
  http://www.dx.com/p/rtl2832u-r820t-mini-dvb-t-dab-fm-usb-digital-tv-dongle-black-170541#.V461MrAkoQ4

    DVB-T:48.25-863.25 MHz
    FM radio: 87.5-108 MHz
    DAB radio:
     L-band: 1452960-1490624 KHz (1452.96-1490.624MHz)
     VHF:174928-239200 KHz (174.928-239.200MHz)

 DVB-Tチューナに付属のアンテナは、48MHz~1.49GHz対応の超広帯域対応ということになるのでしょうか?

【DVB-Tチューナ付属アンテナ】
05ant

【DVB-Tチューナ付属アンテナ Valid Frame (0.11/s)】
06ant_valid_frame

【DVB-Tチューナ付属アンテナ Flight Data】
07ant_flight_data

  自作GPアンテナよりもチューナ付属アンテナの方が調子がよさそうなので、チューナ付属アンテナのエレメント部分を取り外して、自作GPアンテナのエレメントと交換しました。また、ラジアルはノイズを拾っている可能性があるので取り除きました。
 構造的には、チューナ付属アンテナから取り外したエレメントの固定用雌ねじに基板固定用SMA(P)コネクタの基板側ピンを半田付けし、基板固定用SMA(P)コネクタをSMA(J)-MCX(P)変換コネクタを介して、チューナのアンテナ端子に接続することになります。

【DVB-Tチューナ付属アンテナエレメント】
08_1

09_2

10_3

11_4

【DVB-Tチューナ付属アンテナエレメント Valid Frame (0.36/s)】
12_valid_frame

【DVB-Tチューナ付属アンテナエレメント Flight Data】
13_flight_data

【DVB-Tチューナ付属アンテナエレメント_Avare ADSB】
14_avare_adsb

  比較の目安になるかどうかはよく判りませんが、有効フレームレートらしき数値で比較すると、アンテナの感度は以下のようになります。

  チューナ付属アンテナエレメント>チューナ付属アンテナ>自作GPアンテナ

 1090MHzの波長に合わない長さのアンテナの方が、波長に合わせた自作アンテナよりも感度がいいのは釈然としませんが、色々とノウハウが詰まっているのかもしれません。

  今のところ、チューナ付属のアンテナエレメントを利用したアンテナが調子がよさそうなので、しばらくこれで試してみます。

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