スマホ用スタビライザ「Smoovie」(DN-914051)を買いました
動画撮影時の手振れを低減するスタビライザには興味があるのですが、本物は結構なお値段がするので、色々自作して遊んでいます。
最近は電子制御のスタビライザ(3軸ジャイロ)がかなり安くなりましたが、一寸遊んでみるのにはまだ高いです。
少し前のことになりますが、以下の記事を見かけました。
実売2,000円のスマホ用スタビライザーやSilverStone製USB充電器など
AKIBA PC Hotline!編集部
2016年8月15日 11:30
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1014805.html
紹介されているのは、「上海問屋 スマホ撮影用スタビライザー(914051)」という製品で、税込1,999円とのことです。
以前、自作よりも市販品の方が良いであろうということで、安いスタビライザ(DN-11630)を買ったことがあるのですが、搭載するコンデジが軽すぎてバランスが取れませんでした。
カウンタウェイトを無理やりカメラ側に取り付けることにより、どうにかバランスは取れたのですが、ジンバル部分が三脚の雲台のボールヘッドと同様な構造だったので、結構摩擦が大きくて、軽いコンデジでは十分な手振れ低減効果が得られませんでした。
【DN-11630+EX-ZR10(176g)】
上記のimpressの記事で紹介されている製品は、スマホに特化されているようなので、重量バランスの問題は多分生じないでしょう。
スマホに特化されたスタビライザとしては、Steadicam Smoothee がありますが、そこそこのお値段がします。
【Steadicam Smoothee】
以前、銀一に現物を見に行ったことがあるのですが、さすがに本家の製品だけのことはあって、ジンバル(3軸)の回転が非常にスムーズで、軸に少し回転力を与えるとかなり長い時間クルクルと回っていました。
当然のことかもしれませんが、ボールヘッドを使用したジンバルもどきとは大違いです。
今までスマホで動画を撮ったことは殆どないですが、スマホにimpressで紹介されているスタビライザを取り付けたらどの程度の効果があるか一寸興味があります。
以下のサイトで紹介されているデモ動画を見ると、ある程度の効果はあるようです。
スマホ撮影用スタビライザー (914051)
https://www.donya.jp/item/73997.html
本家(?)のサイトを見てみました。
smoovie
http://www.pocketsmoovie.com/
デモ動画では、カウンタウェイトのパイプを完全に引き出して、そのままの状態でバランス調整することなく、あるいは、決め打ち(試行錯誤なし)の垂直バランス設定だけですが、これでうまくいくのでしょうか?
CMだからOK?
「安物買いの銭失い」が趣味(?)なので、2000円でしばらく遊べるのであれば元は取れるであろうということで買ってみることにしました。
安い自撮り棒の重心位置を指で挟んで撮影した場合より効果が高いといいのですが・・・
【自撮り棒+Xiaomi YiCamera(72g)+YouTube事後手振れ補正適用】
【smoovie - POCKET VIDEO STABILISER】
見た目はそんなに悪くないです。
かなり小型なので携帯には便利そうです。
とりあえずスマホを取り付けてみました。
手持ちのスマホの中では、先日中古で購入したSH-01Fのカメラが一番よさそうなので、これを使いました。
Steadicam方式のバランス調整の肝は、カメラとカウンタウェイトの合成重心の僅かに上をジンバルで支持することにあります。
smoovieにSH-01Fを取り付けた状態で合成重心の位置を調べてみました。
本来は、ハンドルを取り外して調べるべきなのですが、簡単には取り外せないようなので、そのままで調べました。
カウンタバランスのパイプを完全に縮めた状態で、パイプが水平になる位置を探してみると、ジンバルロックの位置で水平バランスが取れます。
ということは、合成重心はジンバルの支持位置より約5mm下にあります。
ハンドルの重さはカメラ側の重さとして加算されているので、ハンドルの重さを差し引いて考えると、実際の合成重心の位置はもっと低いことになります。
本来であれば、カウンタバランスのパイプの長さを変えて合成重心の位置を調整することになるのですが、パイプを完全に縮めた状態でも合成重心の位置はジンバルの支持位置よりかなり下側にあります。
このため、パイプの長さを調整して合成重心の位置をジンバルの支持位置に近づけて垂直バランスをとることができません。
smoovieの仕様では、最大で225グラムのスマホまで対応可能なようです。
smoovie instruction manual
SH-01Fは139グラムなので最大値の条件はクリアしています。
Steadicamのようにメカニカルにバランスをとる場合には、最大重量だけではなく最小重量も問題になるはずです。
たとえば、ステディカム・マーリンの場合は、0.2 ~ 2.2kgのカメラに対応しています。
Steadicam 銀一取扱いラインナップカタログ
http://www.steadicam.jp/wp-content/uploads/2011/10/Steadicam_jpcatalogue2.pdf
これ以上考えても仕方がないので、とりあえず現状のままで撮影してみることにしました。
普通の景色を撮ってもあまり面白くないので、先日開催された「東京総合車両センター 一般公開」で使ってみました。
【東京総合車両センター 一般公開】
風が少しあったので横断幕が・・・
強い風はスタビライザの大敵です。
14時頃行ったので、殆どのデモは終わっていました。
並べて展示してあったE233系の電車を撮ってみました。
【smoovie+SH-01F(139g)撮影サンプル】
手振れ補正の効果がわかりやすいように、最初の約13秒はジンバル部分を指で押えています。
実質的に無調整の状態なので、あまり手振れ補正効果はありませんが、無いよりは良いという感じでしょうか?
手振れ補正とは関係ありませんが、YouTubeの事後顔ぼかし処理(face blur)を適用したところ、画像が全体的に白くなってもやがかかったような絵になってしまいました。
【YouTubeの顔ぼかし処理時の画質変化】
今まで顔ぼかしは何回か使ったことがありますが、この様な現象が起きた記憶はありません。
原因はよくわかりません。
smoovieを一寸使ってみた印象
・小型軽量なので携帯に便利
・軽いスマホでは垂直バランスが取れない場合がある
・角度調整つまみは小さすぎて操作しにくい
・ゴムダンパーは不要?(殆どのユーザは取り外して使う? 邪魔なので無いほうがいい?)部品保護の意味はあるかもしれません。
・マグネットジンバルの効果は微妙(自動的にハンドルと反対方向にカメラが向くのはいいけれども、手振れ補正の効果を消す方向に作用する可能性がある)
現状でもある程度の手振れ補正効果があることは確認できたので、カメラ側にカウンタ・カウンタウェイト(カウンタウェイトに対するカウンタウェイト)を追加して、垂直バランスが取れないか試してみたいと思います。
何と言っても安いので、壊してもそれ程後悔せずに済むかもしれません。
[追加]
YouTubeの事後手振れ補正を適用してみました。
画質は劣化しますが、手振れはかなり改善されます。
【smoovie+SH-01F撮影サンプル(YouTubeの事後手振れ補正適用)】
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