電波時計(RM-219)用JJYモールス音発生装置を作ってみました
手元にある昔買った電波時計(Oregon Scientific RM-219)は、簡単な改造でタイムコードを直接取り出すことができるので、いままで、クリスタルイヤホンでJJYのモールスをクリック音(コツコツ・・)で聞いたり、オシロでJJYのモールス波形を見たりしたことはありますが、やっぱり「ピピーピーピー」という可聴音で聞いて見たいです。
原理的には、電波時計の検波出力で低周波発振器をオンオフすればよいわけですが、実際にやってみると中々うまくいきませんでした。
第1に、RM-219の検波出力の振幅が0.5Vpp程度しかないので、トランジスタをスイッチングさせるのが難しいです。
ベース側にファンタム電源を挿入したり、エミッタをマイナスバイアスすることも考えましたが、別電源を用意するのは面倒です。
第2に、受信環境を改善しようとしてRM-219を室外に設置し、室内のモールス音発生装置と数mのシールド線で接続したのですが、シールド線の容量で波形が劣化したり、妙な発振が発生したりしました。
色々対策してみましたが、結局うまくいかずに中断したままになっていました。
かなり長い間放置していましたが、これ以上放置しておくと、老眼で半田付けができなくなりそうなので、最後の望みということで再度トライしてみました。
今回はなるべく手を抜いて最低限の効果を得るという方針にしたがって、以下のようにしました。
・電波時計を外に置くのはあきらめて、取り扱いに支障を来たさない範囲でシールド線はなるべく短くする。
・小振幅でもスイッチングが行われるように、Vccを3Vにする。
・綺麗な正弦波を発生させるのは結構面倒なので、発振回路内蔵の電子ブザーを使用する。
聞きやすい音ではありませんが、スピーカ不要なので省スペースにもなるし・・・
【使用部品】(ジャンク箱から拾ってきたので、適正部品かどうかは不明)
・D74HC14C(Hex inverting Schmitt trigger)
https://www.nxp.com/documents/data_sheet/74HC_HCT14.pdf
・電子ブザー(FUJI EB20 詳細仕様不明)
・100円アンプ(ケースと電池ホルダを流用)
・2.5mmφ2pプラグ
・シールド線
信号の流れは以下の通り。
電波時計(RM-219)→(検波出力)→インバータ(D74HC14C)→電子ブザー
このJJYモールス音発生装置は、搬送波の断続を可聴発振音の断続に変換する一種のトーンキーヤー(tone keyer)として動作します。
D74HC14Cの配線は以下の通り。
超手抜き回路です。外付けR,L,Cなし。電源スイッチもありません。
pin 1 - 入力(JJY検波出力)
pin 2 - 電子ブザー(ー)
pin 7 - GND
pin 14 - Vcc(+3V),電子ブザー(+)
超簡単な回路なので、間違うはずが無いと思ったので、電池を入れても反応がありません。
念のために配線を再確認しましたが、間違いありません。
よくみたら、電源の+とーが逆でした。
電池ボックスから赤と黒のリード線が出ていたので、当然赤はプラスで黒はマイナスと思って、そのように配線したのですが、極性が逆でした。
国によって色の使い方が違う???
思い込みは恐ろしい・・・
電源の配線の極性を逆にしたら、無事に動作するようになりました。
【JJYモールス音発生装置】
周波数が高くで聞きにくいですが、とりあえず耳で「・--- ・---」が聞けるようになりました。
後で改造しやすいように、部品を固定しないで空中配線しています。
【JJYのモールス受信中】
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