JJY受信用に300φ20Tのループアンテナを作ってみましたが・・・
現在、長波、短波用のアンテナとして、ミニコンポに付属していたAMラジオ用のループアンテナを使用しています。
このアンテナは直径が約160mmで巻き数が約10ターンとなっています。
LCRメータ(ELC-100)で測定したインダクタンスは、フィーダ部分を含めて0.024mHです。
写真では、2mHレンジでの測定値が0.010mHとなっていますが、端子短絡時の値の表示値(漂遊インダクタンス)がマイナス0.014mHなので、実際の値は 0.010mH-(-0.014mH)=0.024mHとなります。
【漂遊インダクタンス】
このアンテナをSDRplay RSP2, SDRunoと組み合わせて使っていますが、簡単な構造な割には、受信状態が良いときには、SDRunoのウォーターフォール画面でJJY(40kHz, 60kHz)のモールスの長点と短点を表示することが出来ます。
この貧弱なループアンテナでこの程度で受信できるのであれば、直径を大きくして巻き数も増やせば、受信感度が改善されるかもしれないと単純に考えました。
ループアンテナを作るためには、環状の枠が必要になりますが、適当な物が見当たらなかったので、熱可塑性の電工用のモール(1m)をガスコンロで加熱して丸く曲げました。
モールの両端をピンチップジャックで共締めすることにより、ループの形状を固定するとともに、ピンチップを取り付けたフィーダを着脱可能としました。
環状にしたモールの溝の部分に、ビニール被覆線ビニール被覆線(0.3m㎡、10m×2)を巻きつけました。
ループの直径は約30cmで巻き数は約20回となりました。
ループアンテナ単体のインダクタンス(漂遊インダクタンス補正後)は、0.306(=0.292+0.014))mHでした。
AMラジオ用のループアンテナの10倍以上の値になっています。
ループアンテナにフィーダを接続して測定してみると、0.300(=0.286+0.014)mHに減少しました。
直列に接続してLが減るのは一寸不思議な気がしますが、フィーダ部分では平行ワイヤに逆向きの電流が流れるので磁束を打ち消しあっているのかもそれません。
大雑把に見て、面積が4倍、巻き数が2倍になっているので、少しはJJYの受信状態がよくなっているのではないかと思って、AMラジオ用のループアンテナと交換して受信して見ました。
【AMラジオ用のループアンテナ(160φ10T)による受信】
【自作ループアンテナ(300φ20T)による受信】
タイムコードをCWモードで復調した音を耳で聞いた感じでは、JJYの受信感度の改善は殆どないのに対して、ノイズのレベルがかなり高くなりました。
結果としてノイズを拾いやすくなったという感じで、残念ながら所期の目的を達成することが出来ませんでした。
もともと何の理論付けもないやっつけ工作なので、当然の結果かもしれません。
同調をとれば、少しは改善されるかもしれないので、もう少し触ってみるつもりです。
| 固定リンク
「無線」カテゴリの記事
- MRI検査受診時の熱感の原因は?(2021.11.15)
- レーダー用マイクロ波で溶けたのはチョコバーではなくpeanut butter candy barだった?(2021.08.26)
- Intel Drone Light Show Premiumの費用と仕様(2021.07.26)
- 電波法第59条の「傍受」が狭く解釈された判例(2021.07.24)
コメント