110kHz付近で見えた一寸不思議な信号
SDRPlay RSP2で長波のウォーターフォールを眺めていたら、110kHz付近に一寸挙動が変な信号が見えました。
【110kHz付近のSDRunoの表示画面】(左クリックで拡大表示)
周波数やレベルは安定していますが、約55秒の周期で約5秒間だけ1kHzほど上側にシフトします。
また、シフト期間では、サイドバンドのような複数のスペクトルが見えます。
100kHz付近の信号としては、無線航行用の信号が知られていますが、電波利用ホームページで調べてみると、国内では110kHz以上では配分されていないようです。
電波利用ホームページ
周波数割当計画の検索
http://www.tele.soumu.go.jp/cgi-bin/warisearch.cgi?FLOW=80&HZ=2&TTIP=&WFLOW=117600&WHZ=1&BLOK=2
110-112kHzには、「固定」と「海上移動」が割り当てられているようですが、今回の信号の変化はあまり見たことがないようなパターンです。
実際の製品で110kHz付近を使用しているものをFCCのサイトで調べてみると、Qi等の無線充電(無線給電)関係のものが多いようです。
FCC ID
110 kHz to 205 kHz Wireless Frequency Explorer
https://fccid.io/frequency-explorer.php?lower=0.11&upper=0.205
Qiのワイヤレスチャージャは自宅にもありますが、下記の動画のように、負荷の状態に応じて周波数が大幅に変化するので今回のパターンとは異なっています。
無線給電以外にも、以下の資料に記載されているような、110kHzを使ったスイッチングレギュレータがあるようですが、周波数が固定なので、これも今回のものとはパターンが異なります。
110 kHz Switching Voltage Regulators
https://www.mouser.com/Semiconductors/Power-Management-ICs/Voltage-Regulators-Voltage-Controllers/Switching-Voltage-Regulators/_/N-668jt?P=1yyilgi
今回の信号の場合には、一日中連続して安定したレベルで受信できているので、比較的近くの信号源からの信号を直接波で受信しているような感じがしますが、何が信号源なのか想像がつきません。
タブレット(momo8w)にSDRPlay RSP2とループアンテナを接続すれば、移動しながら長波帯の受信が可能なので、気が向いたらFox Huntingをやるかもしれません。
| 固定リンク
「無線」カテゴリの記事
- MRI検査受診時の熱感の原因は?(2021.11.15)
- レーダー用マイクロ波で溶けたのはチョコバーではなくpeanut butter candy barだった?(2021.08.26)
- Intel Drone Light Show Premiumの費用と仕様(2021.07.26)
- 電波法第59条の「傍受」が狭く解釈された判例(2021.07.24)
「SDR」カテゴリの記事
- SDR TouchがHackRF対応になっていました(2019.05.18)
- SDRUNO V1.3で周波数スキャンが可能になりました(2019.03.17)
- ハワイでJJYのモールスを受信(2018.12.22)
- ハワイアン航空はラジオはNGですがGPSはOK(2018.12.01)
- 300φ88tのループアンテナとSDRPlay RSP2でBPC(68.5kHz)を受信(2018.11.16)
コメント