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2020年5月 4日 (月)

ISDS205BのDDSで40kHzと60kHzの信号を交互に発生

 以前、ハワイでJJYを受信することはできたので、WWVBの受信にも何回か挑戦していますが全敗です。

  2019年12月21日 (土)
  WWVB受信失敗/JJY受信成功@ハワイ
  http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2019/12/post-72d6a1.html

 WWVBは現時点では運用されていますが、予算削減のために停波予定という話も有ったので、今受信しないと永久に聞けなくなるかもしれません。
 米国本土まで行けば受信できると思いますが、いまのところ遊びに行く予定はありません。
  
  NIST
  The Current Readability of the WWVB Time Code
  https://tf.nist.gov/tf-cgi/wwvbmonitor_e.cgi

 予定では、GWの連休明けにA380でハワイに遊びに行くことになっていたのですが、COVID-19の影響で無期延期(中止?)です。

 仕方がないので、可能性は殆どゼロのように思われますが、自宅で受信することを考えています。
 WWVBが電波を出していて、電波伝搬状況が非常に良く(異常伝播?)、且つ、60kHzのJJYが停波しているという奇跡的な幸運がないとWWVBの受信は不可能であるように思われます。

 過去の停波の状態を調べてみると、WWVBの場合は30分程度が多いようです。
 またJJY(60kHz)の場合は落雷による短時間の停波が多いようです。ただし、昨日(2020/05/03)は3時間半程度停波したようです。
 
  WWVB Station Outages
  https://www.nist.gov/pml/time-and-frequency-division/radio-stations/wwvb/wwvb-station-outages

  JJY transmitted log
  https://jjy.nict.go.jp/Pub/JJY60/index_.html

 普通に考えたらほとんど不可能ですが、短波のJJYの時代には、JJY, WWV, WWVHの3波が同時に受信できることも結構あったし、電波の振る舞いは挙動不審なので、気長に待つことにします。
 周波数が固定であり、キャリアの有無だけ検出すればよいので、検波パルスの1/0データとタイムスタンプをロガーで記録しておけばいので、原理的にはそれほど手間はかからないようか気がします。
 実際にどのようにして実現するかは、これからの検討の予定ですが、どうなるかは?です。

 現在、40kHz.60Khz受信用のアンテナとしては、洗濯ハンガーを利用した300φ88ターンの非同調ループアンテナを使っています。
 ハワイでJJYを受信したときには、このアンテナを使用したのですが、下記のARRLのWWVB受信用アンテナの製作例を見てみると、同調型のループアンテナを使用しています。

  A Frequency Standard for Today's WWVB - ARRL
  http://www.arrl.org/files/file/QEX_Next_Issue/2015/Nov-Dec_2015/Magliacane.pdf

 当方も、同調型に変更したことがあるのですが、期待したような効果は得られませんでした。

  2019年5月 1日 (水)
  ループアンテナを60kHz同調型に改造しようとしましたが・・・
  http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2019/05/post-c479ce.html

 密着状態で88ターン巻いているので、Qが非常に低くなっている感じです。
 上記のARRLの記事にあるように、直径を大きくして巻き数を減らせばよいのかもしれませんが、旅行カバンの隅に突っ込んでおくことが出kないし、ホテルのラナイ(ベランダ)で展開するのが難しそうです。
 300φのループアンテナでも結構怪しいですが、ARRLの記事のアンテナはさらに怪しいです。

 小型で10kHz ~ 30MHz対応ということで、PA0RDT Mini-Whipを購入して試してみたことがありますが、アース(接地、グランド)の取り方が難しくて、思っていたような効果が得られませんでした。

 別のアプローチとして、分割巻きのループアンテナを検討しているのですが、従来品との比較ができないと、何をやっているのかわからなくなってしまいます。
 アンテナや受信機の特性比較のためには、基準信号が必要になりますが、生のJJY(60kHz)は関東では弱いして、レベルの変化も大きいです。
 Google Playで入手できるJJYと同様な効果がある信号を発生させるアプリを利用するのが一番簡単ですが、実際に受信してみると、3次高調波ではSDRunoのSメータを振らすことができません。(40kHz用の原発13.333kHzではどうにか振れます)

 
 前置きが長くなりましたが、ここからが本題です、
 今回はタイムコードは無関係で、一定強度の搬送波が出力されれば良いので、手元にある材料を利用して、40kHzと60kHzの基準信号源もどきを作ってみました。
 信号発生には、USBオシロINSTRUSTAR ISDS205BのDDS(Direct Digital Synthesizer)を利用しました。
 このDDSの可変周波数範囲は1Hz-20MHzなので、周波数的には問題ありません。
 最初は、任意の周波数と持続時間をプログラムできるかもしれないと期待していたのですが、いわゆる掃引発振器の機能しかないようです。
 開始周波数、終了周波数、ステップ幅、周期を指定することにより、スイープ信号を繰り返して発生させています。
 希望としては、40kHzと60kHzの信号を交互に発生させたいです。
 主目的は60kHzですが、JJY(福島局)用に40kHzも発生させることにしました。
 また、単一周波数の連続信号であるとスプリアスとの区別がつきにくいので、各信号を断続することにしました。
 色々試してみたら、開始周波数=40kHz、終了周波数=60kHz、ステップ幅=20kHz、周期=2秒という設定で、目的とする信号を発生させることができました。
Dds

 

 実際に信号を受信してみました。
 受信環境は以下の通りです。

  受信機:SDRPlay RSP2 (Hi-Z input)
  PC:ThinkPad X250 (Windows 10)
  ソフトウエア:SDRuno
  受信周波数:40kHz(音声:左)、60kHz(音声:右)
  "RX COBTROL" → "SETT."(RX Settings) → "OUT"
Rx-cobtrol
Rx-setting_out


【40kHz/60kHz交互信号受信テスト(ステレオ)】

 実験用に、DDSの出力とSDRPlayの入力を直結しているので、Sメータが振り切れていますが、普通の使用状態では、Sメータが僅かに振れる程度です。
 デジカメのステレオマイクによる録音なので、あまりステレオ感が感じられないかもしれません。

信号源もどきはどうにかできましたが、これが利用できる新しいアンテナや受信機を用意するのが、結構手間がかかりそうです。

 

 

 

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