« 無電源で書き込み可能な電子ペーパー? | トップページ | 下限が10kHzのアンテナアナライザ(nanoVNA-H4)を買いました »

2020年7月 2日 (木)

VADASEに関係するかもしれない特許

 安いスマホで、一筆書きをすることを妄想しているのですが、中々難しいです。
 以前、以下の資料の中の「Huawei P10 and gestures with VADASE kinematic Carrier Phase only – L1」のページを見て、Huawei P10で一筆書きができるかもしれないと期待してしまいました。

  Performance analysis of GPS+Galileosmartphone raw measurements
  GSA, 30th may2018
  https://www.gsa.europa.eu/sites/default/files/expo/augusto_mazzoni_la_sapienza.pdf

 たまたま、秋葉原でHuawei P10の中古品を見かけたので衝動買いしたのですが、実際にどのようにすれば一筆書きができるのか判りません。
 上記資料では、VADASE(Variometric Approach for Displacement Analysis Stand-alone Engine)というソフトを使っているようです。
 VADASEの技術の詳細は判りませんが、搬送波の位相データが出力できるスマホがあればL1だけで高精度(数cm)の変位測定ができるようです。
 絶対座標ではなく、変位を測定するもののようですが、一筆書きであれば絶対座標は不要なので、問題ない筈です。
 VADASEに対応するようなアプリがどこかに転がっていないかと思って探してみましたが、見つけることができませんでした。
 上記資料には、VADASEは特許化された技術であるようなことが書いてあるので、これが関係しているのかもしれません。

 2周波数スマホであれば、簡単に高精度が得られそうですが、価格が5~10万円もするので、遊び用に一寸買ってみるという訳にはいきません。

 VADASEの新しい情報がないかと思って久しぶりに探してみたら、以下の資料を見かけました。

  Validation of GNSS Variometric Web Engine: a New Tool for GNSS Community
  Presentation (PDF Available) · July 2019
https://www.researchgate.net/publication/334770327_Validation_of_GNSS_Variometric_Web_Engine_a_New_Tool_for_GNSS_Community
https://www.researchgate.net/profile/Augusto_Mazzoni/publication/334770327_Validation_of_GNSS_Variometric_Web_Engine_a_New_Tool_for_GNSS_Community/links/5d404a5f299bf1995b57bfc7/Validation-of-GNSS-Variometric-Web-Engine-a-New-Tool-for-GNSS-Community.pdf

 かなり詳しく書いてあるようですが、基礎知識がないので大雑把なことしか理解できません。
興味が惹かれた箇所をピックアップしてみました。

(抜粋)
--------------------------------
A patented idea
Since June 2010 VADASE idea was protected by a patent pending, thanks to the support of our University (patent released in 2014)
--------------------------------
GNSS Variometric Web Engine
www.gnssvariometricengine.com
Gnss-variometric-web-engine

--------------------------------
File format
RINEX 3.xx Navigation and Observation
1 Hz rate
Compliant with with Android Raw GNSS Measurements
--------------------------------
Conclusions
GNSS Variometric Web Engine is a freely available tool
--------------------------------

 ざっと見た感じでは、"GNSS Variometric Web Engine"は、"RINEX 3.xx Navigation and Observation"を入力すれば、3次元の速度データを出力してくれる無料のツールのようです。
 使い方はよく判りませんが、無料ということであれば一寸触ってみようと思ったのですが、当方がアクセスしたときには、「このページを表示できません」というエラーが出て、先に進めませんでした。
 理由はよく分かりませんが、そのうち、再度トライしてみたいと思います。


 上記資料の中に特許の話が出ていたので、素人無線家の好奇心で調べてみました。
 検索ポイントは以下の通り。

[発明者候補]
 Augusto Mazzoni 
 Marco Fortunato
 Mattia Crespi
[出願人・権利者候補]
 University of Rome
[出願年候補]
 2010
[発行年候補]
 2014


下記の特許が近そうです。
 文献の著者と発明者は完全には一致していませんが、割とよくあります。

IT1406752B1
Sistema di misura di movimenti in tempo reale, in particolare di movimenti cosismici e di vibrazioni di strutture
https://patents.google.com/patent/IT1406752B1/it

Inventor
 Gabriele Colosimo
 Mattia Giovanni Crespi
 Augusto Mazzoni

 2010-06-14 Application filed by Univ Roma
 2014-03-07 Publication of IT1406752B1


 イタリア語は読めないので、対応日本出願を見てみました。

--------------------------------------------------
特表2013-534623
グローバル・ナビゲーション衛星システム-GNSS及び/又は擬似衛星に基づく構造物の地震動又は振動を測定するシステム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイムで、グローバル・ナビゲーション衛星システム-GNSSに基づいてセンチメートル単位の正確性で地震動又は構造物の振動を計測する方法であって、受信手段及び1Hz以上のサンプリング周波数におけるGNSS位相観測のための手段を備える受信機(r)、無線通信によってブロードキャストされる補正データを受信する手段、前記観測を処理する手段、以下の情報を貯蔵する記憶手段による方法であり、前記情報とは:
-前記受信機の位置の複数の参照座標(reference coordinates)、
-リアルタイムでの無線通信によってブロードキャストされる補正データであって、少なくとも複数の位置推算表(ephemerides)、複数のクロック補正値、及び電離圏モデルを含む、ブロードキャストされる補正データ、
-複数の処理結果であり、;
当該方法は以下のステップを有する:
-リアルタイムでの、少なくとも4つのGNSS源からの一対のGNSS位相観測値の受信と決定、及び、無線通信によりブロードキャストされた補正データの受信をすること、
-1Hz以上のサンプリング周波数の連続的な時点(t,t+1)において受信される一対の前記位相観測値のための時間内位相差(phase difference in time)の計算をすることであり、位相観測値の各対は前記複数のGNSS源の各々から来る、
-バリオメータ位相式による前記時間内位相差の各々の表現をすることであって、該表現は、少なくとも4つのバリオメータ位相式の系を定義するためであり、各式は、位相観測値の各対のためのものであって、4つの未知数を含み、該未知数は、
-前記連続的な時点(t,t+1)の間に生じる三次元の変位の3つのデカルト成分(Cartesian components)、
-前記連続的な時点(t,t+1)の間に生じる前記受信機のクロック・エラーの変化、
であり、
-各バリオメータ位相式の重みづけ要素の計算をすること、
-最小二乗法推定により、前記各4つの未知数に関し、少なくとも4つのバリオメータ位相式の系を解くこと。
--------------------------------------------------

 技術的内容は良く理解できませんが、位相情報から変位を求めているような雰囲気はします。


対応米国出願
US20130090858A1
System for measuring coseismic movements or vibrations of structures based on global navigation satellite systems-gnss and/or pseudolites
https://patents.google.com/patent/US20130090858A1/en


 現時点では登録になっているのはイタリアだけのようですが、そのうち他の国でも登録になるかもしれません。なお、日本出願は拒絶確定のようです。

  なお、網羅的に調べた訳ではないので、ほかに関係しそうな特許が存在している可能性があります。

 権利関係は原本を見ないと確認できない場合があるので、確認が必要な場合は公的な資格を有する専門家に依頼するのが間違いないかもしれません。


 Huawei P10で一筆書きができるようなアプリが出てくるとうれしいのですが・・・

 


【関連内部リンク】
2019年6月26日 (水)
HUAWEI P10のGPS RAWデータで一筆書きが可能!?
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2019/06/post-32ef4d.html

2019年6月29日 (土)
5システム&高精度測位対応のHuawei P10を買いました
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2019/06/post-3deee5.html



|

« 無電源で書き込み可能な電子ペーパー? | トップページ | 下限が10kHzのアンテナアナライザ(nanoVNA-H4)を買いました »

GPS」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 無電源で書き込み可能な電子ペーパー? | トップページ | 下限が10kHzのアンテナアナライザ(nanoVNA-H4)を買いました »