« 2021年5月 | トップページ | 2021年7月 »

2021年6月30日 (水)

電信信号の特許?

 一寸旧聞になりますが、以下の記事を見かけました。

  6月20日は「モールスが電信信号の特許を取得した日」
  2021/06/20 20:01
  https://note.com/sakaimisato/n/n632365e233cd

 趣味でアマチュア無線をやっており、たまに電信(CW)も使うので、一寸気になって読んでみました。
 対象となっているのは、米国特許US1647Aのようです。
 Espacenetのリンクが張ってあったので、明細書を見てみました。

  US1647A
  https://worldwide.espacenet.com/patent/search/family/002061934/publication/US1647A?q=pn%3DUS1647A

    IMPROVEMENT IN THE MODE OF COMMUNICATING INFORMATION By SIGNALS BY THE APPLICATION OF ELECTRO-MAGNETISM.
    Patented 1840-06-20
    SAMUEL F. B. MORSE

 電磁気を利用した通信モードの改良に関する特許のようです。
 クレーム(特許請求の範囲/請求項)を見ないと話が始まらないので、確認しようとしたのですが、OCRの誤認識が多くて内容が良く判りません。
(全9クレーム。クレーム1抜粋)
1. The formation and. arrangement of --the SeVeral parts of mechanisni constituting the typ4-rnle, the straight port-riae, the circular port-rule, the two's ' ignal-levers,'afid the-register-lever, and alarm4ever, with. its haininer, 4 levers one or more armatureSor an electromagnet, and as said parts are severally 46scribed in the foregoing
specification..

以下の注記があったので、オリジナルを探してみました。
 "Data originating from sources other than the EPO may not be accurate, complete, or up to date."

 安直にGoogle Patentで調べようとしたのですが、こちらの方もOCRの精度が低いみたいです。

  Google Patent
  https://patents.google.com/patent/US1647A/en?oq=US1647A

(全9クレーム。クレーム1抜粋。)
1. The formation audarrangement of vthe several parts of mechanism constituting theV Ityp-rule, the straight portfrule, the circular -port-rule, the two signal-levers,`and theregister-lever, and alarm-lever,
or hemp, and then dipping them into a solution of caoutchouc, or into a hui l vas combining respectively with each of said scribed in the foregoing speciiication.

 詳細はよく判りませんが、メカに特徴があるようです。
 Cited By (4)となっていますが、21世紀の出願に対してこの明細書が引用されたら一寸びっくりするかもしれません。
   IDSで出すこともないと思いますが・・・

 念のために、USPTOでも調べてみました。

  Search for patents
  https://www.uspto.gov/patents/search

  Searching PDF Image Patents (Since 1790)
  US Patent Full-Page Images
  https://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/patimg.htm

  Patent #: US000001647
  https://pdfpiw.uspto.gov/.piw?Docid=1647&idkey=NONE&homeurl=%252F%252Fpatft.uspto.gov%252Fnetahtml%252FPTO%252Fpatimg.htm

  図面を見ると結構複雑なメカです。
  また、符号は現在のモールス符号とは異なっています。

Us1647-figp1

Us1647-figp2

Us1647-figp3

 

 残念ながらOCRのテキストは無いようです。

 仕方がないので、原文のクレーム1の部分を拡大してみました。

US1647 Claim 1
Us1647-claim-1_a
Us1647-claim-1_b

 人間であれば、100%の精度で読める程度の印刷滲みです。
 場合によっては、安い自然知能の方が役に立つ?

 発明自体の内容は良く理解できていませんが、クレームの構成要素から判断するとメカメカの特許のように思われます。
 記事には「電信信号の特許を取得」とあったので、信号フォーマットの特許かと思ったのですが、そうではないようです。
 調べ始めると裁判などの話が出てきて頭が痛くなりますが、この特許はモールス符号の基礎となったということのようです。


【参考外部リンク】
信号のみでは特許取得が可能である内容とはならないという米国連邦巡回控訴裁判所による判決
https://www.oliff.com/wp-content/uploads/2013/01/11-06-07-In-Re-Nuijten-_Japanese1.pdf

On June 20, 1840, Samuel F. B. Morse was granted U.S. Patent No. 1,647A, “IMPROVEMENT IN THE MODE OF COMMUNICATING INFORMATION BY SIGNALS BY THE APPLICATION OF ELECTROMAGNETISM.” This invention later led to the creation of Morse Code.
https://suiter.com/patent-history-electric-telegraph-morse-code/

WIRED
June 20, 1840: A Simple Matter of Dots and Dashes
Samuel F.B. Morse receives a U.S. patent for his dot-dash telegraphy signals, known to the world as Morse code.
https://www.wired.com/2011/06/0620morse-code-patented/

 

【2021.07.02追記】
morse vs sms
May 26, 2015

 

| | コメント (0)

2021年6月27日 (日)

BluetoothキーボードでEcho Show 5の再生曲名を指定

 現在、自分の部屋には2台のAmazon Echo があります。
 1台は日本アカウント(プライム会員)のAmazon Echo Dotで、もう1台は米国アカウントのAmazon Echo Show 5です。

 Echo Dotは、Amazon Music Primeが利用できるので、主に曲、アルバム、歌手、演奏者を指定して楽曲を聞く場合に使っています。
 Echo Show 5は米国アカウントで、主に米国トピック用に使っています。
 音楽を聴く分にはEcho Dotで問題ないのですが、Echo Show 5と比べると、文字情報や画像情報がないので、一寸物足りません。
 ということで、新規にEcho Show 5を購入することを検討していました。

 買いたい製品があって、Amazon Prime Dayで半額(¥7,980→¥3,980)になることが判っている場合には、このタイミングで買うしかありません。
 速攻で購入しました。また、キーボードで曲名を指定することを考えていたので、セール対象ではありませんが、Bluetoothキーボード(Ewin EW-B008 〒付)を同時に購入しました。

【(01)Amazon Echo Show 5】
01amazon-echo-show-5


【(02)Ewin EW-B008(外箱)】
02ewin-ewb008


【(03)Ewin EW-B008(本体)】
03ewin-ewb008


【(04)Ewin EW-B008(銘板)】
04ewin-ewb008

 

 Echo Show 5とEW-B008のペアリング自体は問題ありませんでしたが、キートップの印字が不一致のものが結構あります。 "→@、@→[ 等。
 Windowsなら設定でどうにかできるかもしれませんが、Echo Show 5では触るところが無いような感じです。
 仕方がないので、下記の画像を印刷し、対応関係を書き込んで参照することにしました。
   https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61DNmQmSc7L._AC_SL1500_.jpg

 対照表は一寸使い難いので、キー配列の設定変更が可能かどうか後で勉強してみます。


 さて、本題の曲名の文字入力ですが、洋楽のタイトルを音声で入力しても、正しく認識してくれないことが多いです。
 以下、「"The Look of Love"をかけて」、「Play "The Look of Love"」と入力した場合の反応例です。

【(05)音声入力"The Look of Love"の反応例】
05the-look-of-love


 ABCの"The Look of Love"が選択されました。
 曲名が同じなので、誤認識とは言えないかもしれませんが、期待していた曲とは異なっていました。
 
期待していた曲(↓)
The Look Of Love

 

 曲名を直接文字で入力すれば何か改善されるかと思って試してみました。
 GoogleやYouTubeでは、普通に文字による検索ができるですが、Music Primeの曲名をどのように入力すればよいのかよく判りません。

 試行錯誤の結果、完全ではありませんが、Bluetoothキーボードを使用して、曲名を指定して再生することができるようになりました。

 基本的な手順は以下の通りです。
 (1)Echo Show 5の画面上端をプルダウン→「設定」→「ユーザー補助」→「タップでAlexa」をオン
 (2)「タップアイコン(指先マーク)」をタップ→「質問(キーボードマーク)」→Bluetoothキーボードから曲名入力(今のところ英数記号のみ)

 常にMusic Primeが検索対象となるとは限りませんが、Music Primeが優先されているような感じがします。


 以下、手抜きで写真のみです。

【(06)Echo Show 5 初期画面】
06echo-show-5


【(07)プルダウン】
07_20210627150901


【(08)「設定」】
08_20210627150901


【(09)「ユーザー補助」】
09_20210627151001


【(10)「タップでAlexa」】
10alexa

【(11)タップアイコン表示】
11_20210627154501


【(12)Echo Show 5 初期画面(タップアイコン付)】
12echo-show-5


【(13)「タップでALEXA」画面】
13alexa


【(14)「質問」画面】
14


【(15)Bluetoothキーボードから曲名入力】
15bluetooth

 

【(16)キーボード入力"The Look of Love"の反応例_1】
16the-look-of-love_1


【(17)キーボード入力"The Look of Love"の反応例_2】
17the-look-of-love_2


【(18)キーボード入力"The Look of Love"の反応例_3】
18the-look-of-love_3

 いつもうまく行くとは限りませんが、音声入力"The Look of Love"の場合には、ABCの"The Look of Love">無反応>全くタイトルの異なる曲>Diana Krallの"The Look of Love" という感じでしたが、キーボード入力"The Look of Love"の場合は、今までのところ
Diana Krall以外が再生されたことはありません。

 とりあえず、希望曲が再生される確率が高くなったので、一応目的は達成しました。
 洋楽は問題ありませんが、邦楽は日本語が必要となるので、一寸悩みます。
 Echo Show 5用の日本語入力スキルがどこかに落ちているとうれしいのですが・・・

 

【参考外部リンク】
May. 17, 2019
Amazon Echo Showのユーザー補助機能
https://www.slideshare.net/motchie/amazon-echo-show-146210037

| | コメント (0)

2021年6月21日 (月)

訪問組織ランキングの第2位が米国陸軍

 今日のアクセスログを見ていたら、訪問組織ランキングの第2位が米国陸軍になっていました。

2

 別に危ない記事は書いていないつもりですが、どんな記事を見ているのか一寸気になります。(若干怪しい記事はありますが・・・)
   15位には米国海軍も入っています。
 以前、米国海兵隊が訪問組織ランキングで1位だったことがありますが、アクセス元が表示されているということは、あまり深く考えないでいいのかもしれません。

| | コメント (0)

2021年6月17日 (木)

SDRPlayで見たADS-B搭載機通過時の1090MHz信号のレベル変化

  ADS-B信号を着陸コースの近くで受信してみました。

 航空機の音が大きくなるに連れて、信号レベルも徐々に大きくなっていきます。
 航空機の音が最大になったときに信号レベルも最大だったので、多分上空を通過した航空機からの信号だったのでしょう。
 着陸機の写真を撮るときに、ATC(APP,TWR,GCA等)を利用することがありますが、交信の間隔が割と長いので、実際の飛行位置の予測が難しいときがあります。
 強いADS-B信号に着目してレベル変化をチェックしていれば、ある程度は距離が予想できるかもしれません。
   Flightradar24を利用できれば話は簡単なのですが、利用できない場合もあるので・・・

| | コメント (0)

2021年6月 8日 (火)

TVドラマ「DEBRIS/デブリ」が面白そうです

 一寸旧聞になりますが、ネットニュースで以下の記事を見かけました。

  Newsweek
  宇宙ゴミが国際宇宙ステーションのロボットアームに衝突
  2021年6月1日(火)18時50分
  https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/06/post-96425.php

 宇宙船へのデブリの衝突というと映画「ゼロ・グラビティ」を連想します。

  ゼロ・グラビティ (映画) - Wikipedia
  https://www.google.com/search?q=zerogurabiteli&oq=zerogurabiteli+&aqs=chrome..69i57j0i4l9.7476j0j4&sourceid=chrome&ie=UTF-8


Gravity: Clip (1/12) Debris
Mar 18, 2014

 


現実の世界でも、実験や事故でデブリの数は急増しているようです。

      ISS crew took to their escape pods this weekend after space debris collision alert
      March 26, 2012
  https://www.zmescience.com/space/iss-crew-escape-capsules-space-junk-alert-26032012/

 

Spacedebrisgraph
https://cdn.zmescience.com/wp-content/uploads/2012/03/space-debris-graph.gif

Graph showing space debris inflation from the past few decades. In 2007, China destroyed one of its satellites with a missile creating 3,000 trackable objects and 150,000 debris particles. In 2009 a Russian and American satellite collided resulting in tonnes of debris. (c) NASA
(上記URLから抜粋引用)


 デブリ関係の情報を調べていたら、下記のサイトで『DEBRIS/デブリ』という題名のTVドラマが紹介されていました。
 
  sorae 宇宙へのポータルサイト
  https://sorae.info/

  U-NEXT、オリジナル作品『DEBRIS / デブリ』を6月10日に日本初配信
  2021-06-02
  https://sorae.info/030201/20210602-debris.html

U-NEXTオリジナル『DEBRIS / デブリ』予告編【U-NEXT独占見放題配信】<6/10(木)配信開始>
Jun 1, 2021

 

  公式サイト
  https://www.video.unext.jp/title_k/debris?rid=PR00572

 

DEBRIS Official Trailer (HD)
2021/02/22

 


NBC’s Debris: Exclusive First 15 Minutes of Series Premiere
2021/02/24

 


 予告編を見る限りでは面白そうです。
 U-NEXTは、リモコンにボタンはありますが契約していないので、一寸悩みます。
 番組説明によれば、「6月10日から毎週木曜日に1話ずつ、全13話が配信されます。」とのことなので、4か月契約すればOK?
 とりあえず、31日間無料トライアルを試してみることになるかもしれません。

 

【2021.06.10追記】
 下記の記事(ネタバレあり)を見ると一寸躊躇します。
 https://screenrant.com/debris-canceled-one-season-nbc-show/

| | コメント (0)

2021年6月 7日 (月)

 Wi-Fi(11ac)は障害物の影響が大きいことを実感

 居住地区の新型コロナワクチンの高齢者向け接種予約が開始されるということで、インターネットで予約することにしました。
 当方のインターネット環境は、一寸変則的ですが以下のようになっています。

   WSR-2533DHP(Wi-Fiルータ)→WSR-3200AX4S(アクセスポイント)→壁→浴室→壁→廊下→壁→自室のPC。
 
   Wi-Fiルータとアクセスポイントは、リビングに設置してあります。
 使用PCは、ThinkPad X250 (Intel Wireless 7265, Driver ver.19.51.30.1)です。

 自室でも数Mbps~数十Mbps程度の速度は出ますが、接種予約の申し込みは結構競争が激しいようなので、少しは有利になるかもしれないと思って、PCをリビングに持ち込んで作業をすることにしました。
 幸いなことに10分程度で予約ができました。
 最も早い空いている日付は6月26日だったので、この日を予約しました。
 アクセスポイントに近い場所で作業したことに効果があったかどうかは判りませんが、念のためにSPEEDTEST.NETで下り速度を測ってみました。

【SPEEDTEST.NET】
Speedtest

  09:34   127.81 Mbps
  09:33     49.63 Mbps
  08:53   436.20 Mbps
  08:52   268.80 Mbps

 08:52と08:53がリビングで、09:33と09:34が自室です。
 差が歴然としています。
 5GHzのWi-Fiは障害物の影響が大きいことは良く知られているので、今更という気はしますが・・・
 この差が実際に役に立ったかどうかは判りませんが、結果オーライだったので、役に立ったと信じることにしましょう。

 

| | コメント (0)

2021年6月 5日 (土)

JR九州 特急「36ぷらす3」のAC電源

  JR九州の特急「36ぷらす3」が面白そうなので、先日乗ってみました。


  黒い787「36 ぷらす 3」2020年秋運行開始!| JR九州
  https://www.jrkyushu-36plus3.jp/

  運行ルート・ダイヤ
  https://www.jrkyushu-36plus3.jp/about/dia/

 利用したのは、月曜日ルート(博多→長崎)です。

 以下、手抜きで写真のみです。
 1号車のACアウトレットは2口ありました。
 場所は写真を見て頂ければ判ると思います。

(01)
01_20210605111401


(02)
02_20210605111501

(03)
03a


(04)
04a


(05)
05_20210605111601


(06)
06_20210605111701
日本酒(佐賀駅より長崎側を走行中

(07)
07_20210605112001


(08)
08_20210605112101


(09)
09_20210605112202

(10)
10_20210605112301
Huawei Mate 20 Pro + 3PGoで測位中


 列車の車内と思えないような素晴らしい内装でした。
 車内食やサービスも中々のものでした。
 多分最初で最後ということになると思いますが、良い体験ができました。

| | コメント (0)

2021年6月 1日 (火)

無線充電技術「GuRu」に関係するかもしれない米国公開特許

 一寸旧聞になりますが、以下の記事を見かけました。

  CNET Japan
  モトローラ、OTAワイヤレス充電技術のGuRu Wirelessと提携
  2021年05月13日
  https://japan.cnet.com/article/35170655/

 この記事によれば、3m以上離れたところからスマホ等に電力を送ることができる可能性があるとのことです。
 ミリ波帯を使用するようなので、単純に考えると周波数は30GHz~300GHz(EHF)ということになります。


 現在、実験用(遊び用)にメインで使用しているHuawei Mate 20 Proは、Qi規格のワイヤレス充電に対応しているので中々便利です。

【(01)Huawei Mate 20 Pro ワイヤレス充電中】
01huawei-mate-20-pro

 ワイヤレス充電(無線給電)の有用性は実感していますが、趣味で無線をやっていると、充電用に使用される電波の漏洩信号が気になります。
 現在使用している広帯域受信機は、SDRplay RSP2ですが、受信周波数範囲は1kHz~2GHzなので超広帯域です。

 周波数が高い方は、ノイズやスプリアスの影響は比較的少ないですが、JJYやWWVBが使用している40~60kHzは正体不明のノイズが多いです。
 エアコンや照明器具にインバータが使用されていることがあるので、これらがノイズ源となる可能性があります。
 特に最近はワイヤレス充電用の電波も無視できません。
 以前、Qi無線充電器からの漏洩信号の受信実験をしたことがあります。

  2018年7月22日 (日)
  Qi無線充電器からの漏洩信号
  http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2018/07/qi-50c3.html

 漏洩信号は、100~200kHzの範囲で移動しているので、135kHzのアマチュアバンドを使用する場合は影響があるかもしれません。


 話が脇道に逸れましたが、本題のGuRuは、上記CNETの記事によれば、ミリ波帯を使っているようです。
 しかしながら、GuRuのサイトを見ると、24GHzを使っているようなことが書いてあります。

  Technology
  https://guru.inc/technology-2/
  Millimeter Wave Operation
 "GuRu is the only wireless power solution operating in the millimeter wave spectrum – 24GHz frequency – enabling an unprecedented level of miniaturization and efficiency for power"

 また、下記の記事によれば、ISM band (24.0-24.25GHz)が使用されているようです。

  ZDNet
  Always be charging: Can GuRu be the Wi-Fi of power?
  https://www.zdnet.com/article/always-be-charging-can-guru-be-the-wi-fi-of-power/
  "According to its founders, GuRu's technology is compliant with the definition of an ISM device and is operating in an internationally recognized ISM band (24.0-24.25GHz)."

 送信アンテナを自作したことがあるHF(3.5, 7, 14, 21, 28MHz)、VHF(50, 144MHz)、UHF(430MHz)であれば、周波数と波長の関係はすぐに判ります(50MHz → CQ 6-meter)が、SHFやEHF等のなじみのないバンドではピンときません。


 GuRuは24GHzを使っていると思われるのに、"operating in the millimeter wave spectrum"と書いてあるのがよく分かりません。
 下記の資料を見ると、24GHzはマイクロ波(SHF)に含まれています。

  総務省電波利用ホームページ
  周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴
  https://www.tele.soumu.go.jp/j/adm/freq/search/myuse/summary/

 「マイクロ波」ではインパクトが小さいので、『ミリ波』に近い「マイクロ波」(24GHz)を意図しyている?

 
 話があちこちに飛びますが、GuRuの資料を読んでいるとGuRuの胆は、Smart LensingやRF Lensingにあるような感じがします。

  Technology
  https://guru.inc/technology-2/
  Smart Lensing
"A fundamental departure from previous power transfer methods, GuRu employs proprietary “Smart Lensing” technology that enables the use of focused energy beams for highly efficient power transfer. Smart Lensing” pinpoints specific targets for power delivery rather than flooding an entire room with wireless energy."

  GuRu
  https://guru.inc/technology/
  RF Lensing
"Radio Frequency Lensing allows us to send concentrated beams of radio frequency through the air, and to your devices. Radio wave energy is generated in the GU, and then it is refracted and channeled into highly focused beams, which reach and power your devices. This refraction of radio frequency into beams is similar to how a magnifying glass works—how diffuse light is collected, refracted, and then focused on a small point in space."

 当方の超大雑把な理解では、GuRuは、ビームフォーミングとビームステアリングを行うWi-Fiルータの大電力版(電力伝送版)のような感じで、ピンポイントでターゲット(Ru:Recovery Unit)を狙い撃ちするようです。
 Ruは、一般的にはRectenna(Rectifying Antenna)と呼ばれるデバイスと同様な機能を果たしているように思えますが、詳細は判りません。

  レクテナ
   https://www.japan-pcb.info/pickup/?m=entry000182
   https://www.den-gyo.com/labo/report/report02.html

  Rectenna(Rectifying Antenna)
   https://idstch.com/technology/electronics/rectenna-rectifying-antenna-critical-technology-wireless-power-systems-powering-military-drones-receiving-solar-power-satellites/

 

 受信側の話はとりあえず横に置いておいて、RF Lensingの詳細がよく分からないので、安直にGoogle Patentで調べてみました。

  Google Patent
  https://patents.google.com

 なお、Google Patentを業務で使用することを禁止している企業もありますが、個人が趣味で調べる範囲であれば問題ないと思われます。

 検索のキーワードは、これも極めて安直に"RF Lensing"を使いました。

  https://patents.google.com/?q="RF+Lensing"&oq="RF+Lensing"

 GuRuに関係しそうな特許が何件かヒットしました。
 検索結果のリストのトップの特許がRF Lensingに関係がありそうです。譲受人はCalTechです。

  US20180233964A1
  Smart RF Lensing: Efficient, Dynamic And Mobile Wireless Power Transfer
  Current Assignee California Institute of Technology CalTech
  https://patents.google.com/patent/US20180233964A1/en?q="RF+Lensing"&oq="RF+Lensing"
  Download PDF:
  https://patentimages.storage.googleapis.com/f8/05/07/d998e30b26e0e1/US20180233964A1.pdf

 図面と公開クレームをざっと見た範囲ではRF Lensingに関係がありそうです。
 なお、この米国公開特許は、ラフな検索でたまたま見つかったものであり、関連する他の特許が存在する可能性があります。また、権利関係は確認していません。


What is claimed is:
1. An RF lens comprising:
a plurality of radiators configured to radiate electromagnetic waves to construct a scattering behavior of one or more objects present in the path of the electromagnetic waves radiated by the RF lens.
2. The RF lens of claim 1 wherein said plurality of radiators are configured to vary phases of the electromagnetic waves to compensate for the constructed scattering behavior so as to wirelessly power a first device positioned away from the RF lens.
3. The RF lens of claim 2 further comprising tracking a position of the first device in accordance with the constructed scattering behavior.
4. The RF lens of claim 2 further comprising varying phases of the plurality of radiators in accordance with the constructed scattering behavior so as to cause the scattered waves to power the first device.
(以下省略)

 この特許では、"RF lens"という用語を使っていますが、実施例を見た範囲では誘電体を使用した通常の電波レンズではなく、フェーズドアレイアンテナのような感じがします。

  ミリ波レンズ Millimeter Wave Lens
  http://keycom.co.jp/jproducts/mms/mms6/miriha%20renzu.htm

  5G ミリ波
  フェーズドアレイアンテナ
  https://mmwavetech.fujikura.jp/ja/assets/pdf/White_Paper_Phased_Array_Antenna_MW96-11-21-0001.pdf

 明細書はざっと見ただけなので、理解が間違っているかもしれません。
 後でゆっくり読んでみます。

 細かい話ですが、図面を見ていて、一寸気になった点があります。
 FIG. 10に利用形態が描かれているのですが、mobile device 320を耳に当てた状態で充電が行われています。

【US20180233964A1 FIG. 10】
02us20180233964a1-fig10


(以下、US20180233964A1から抜粋引用)
--------------------------------------------
[0022]
FIG. 10 is a schematic diagram of an RF lens concurrently charging a pair of mobile devices and a stationary device, in accordance with one exemplary embodiment of the present invention.

[0057](抜粋)
FIG. 10 shows RF lens 200 wireless charging mobile devices 320, 325 and stationary device 330 all of which are assumed to be indoor.
--------------------------------------------


 下記のデモ動画では、手が検出されると送信が停止していますが、FIG. 10では手に持ったmobile device 320に充電が行われています。

  GuRu Technology Sampler
  https://vimeo.com/445559999


 下記の記事によれば、部屋に入るだけで充電開始になるので、スマホで電話しながらGuRu対応の部屋に入った場合に、映画Matrixの"Dodge this !"状態にならないといいのですが・・・

  Gizmodo
  スマホのワイヤレス充電、パッドに置かずとも部屋に入るだけでスタート可能に!
  2021.05.21 18:00
  https://www.gizmodo.jp/2021/05/motorola-guru.html#cxrecs_s

 ウルトラペンシルビームなら、スマホのレクテナ部分のみにビームを照射して、手や側頭葉には照射しないというような高度な制御が可能?
 以下の説明を見ると、スマホを使用しながらの充電は難しいような気がしますが、正確なところは良く判りません。

  Technology
  https://guru.inc/technology/
  Human-Centered Design
"GuRu’s sensing technology and safety interlocks pause energy beams within milliseconds, if a person or pet approaches a beam’s path."


 なお、特許明細書の「実施例」と現実の「実施例」が完全に対応していることは少ないので、FIG. 10は単なるお話ということなのかもしれません。

 思いつくままにだらだらと書いてきましたが、ノイズとしての漏洩信号の観点から考えると、周波数が24GHzであれば、趣味の無線受信にはあまり影響はないかもしれません。
 ただし、使用周波数が24GHzという非常に高い周波数であり、また、伝送電力が数Wという今までの漏洩信号とは桁違いの大電力なので、安全性が一寸気になります。
 感覚的には、結構ハイパワーのマイクロ波/ミリ波が部屋の中を飛び回ることになるので・・・

 以下の資料には、「超高周波数(ミリ波、サブミリ波)の影響」についての記載がありますが、2018年の時点では結論を出せる段階にないということのようです。

  生体電磁環境に関する検討会 報告書案
  先進的な無線システムに関する電波防護について
  2018年2月
  先進的な無線システムに関するワーキンググループ
  https://www.soumu.go.jp/main_content/000534918.pdf
  3.1.4. 超高周波数(ミリ波、サブミリ波)の影響
「したがって現時点の見解としては一次報告書の時点と変わらず、超高周波数帯の健康影響については、現時点では結論を出せる段階にない。今後、体系的でかつ幅広い周波数帯を対象とした研究の早急な実施が望まれる。」(抜粋)

 

 安全かつ便利になるように技術が進歩するのは大歓迎です。


【参考外部リンク】
 総務省
 電波の人体に対する影響
 https://www.soumu.go.jp/soutsu/tokai/denpa/jintai/

 Effect of radiofrequency radiation from Wi-Fi devices on mercury release from amalgam restorations
 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4944481/

| | コメント (0)

« 2021年5月 | トップページ | 2021年7月 »