2016年9月 5日 (月)

スマホ用スタビライザSmoovieにXiaomi YiCameraを取り付けてみました

 SmoovieにスマホSH-01Fを取り付けて使ってみましたが、SH-01F(139g)が軽すぎて垂直バランスがとれません。
 垂直バランスをとるためには、カウンタウェイトの重さを減らすか、カメラ側の重さを増やすしかありません。
 カウンタウェイトの重さを減らすのは難しそうなので、カメラ側にカウンタ・カウンタウェイトを取り付けることにしました。

  カメラの手振れは、広角レンズの方が目立たないので、現在手元にあるGoProもどきの中華アクションカメラのXiaomi YiCamera(35mmフィルム換算で24mm?)の方が適しているかもしれません。

 Xiaomi YiCameraの重さは72gですが、カメラ側に錘を追加するのであれば、カメラ自体の軽さは問題にならないはずです。

 ということで、SmoovieにXiaomi YiCameraを取り付けてみることにしました。
 しかしながら、Smoovieのグリップはスマホサイズに合わせているので、そのままではXiaomi YiCameraを取り付けることができません。
 Smoovie ProにはGoPro用のアダプタが付属しているようですが、Xiaomi YiCameraとは取り付け構造が異なっています。
 また、スマホグリップの垂直アームは撮影レンズ側に位置しているので、そのままでは撮影の邪魔になります。

 今回は本格的にXiaomi YiCameraを取り付けて利用する訳ではなく、SmoovieにXiaomi YiCameraを取り付けたらどうなるかという実験をするだけなので、手元にあった部品を利用して以下のような簡単な改造で対応しました。

 ・スマホグリップを反対向きに取り付ける。
 ・スマホグリップの背面に穴あき金属プレートを取り付ける(カウンタ・カウンタウェイト用)
 ・金属プレートの穴に雲台のボールヘッドを取り付ける(金属プレートだけでは重さが不足していたので)
 ・Xiaomi YiCameraの上面とスマホグリップ上部の天板押さえ(?)との間に、シャッタボタンの位置を避けてゴムスペーサをかませる。

 相当なやっつけ仕事ですが、どうにかSmoovieにXiaomi YiCameraを取り付けることができました。
 ただし、Xiaomi YiCameraの背面を指で押すと簡単に外れてしまうので要注意です。

【Smoovie + Xiaomi YiCamera】
Smoovie_xiaomi_yicamera_1

Smoovie_xiaomi_yicamera_2


  すぐに撮影してみたいところですが、折角垂直バランスの調整ができるようになったので、SteadiCamの調整方法を真似てDrop Testをして、Drop Timeが1秒程度になるようにしました。

 Drop Timeとは、カウンタウェイトを水平位置まで持ち上げて手を離したときに、水平から垂直になるまでの時間です。

    Steadicam Merlin2
  Setup and Operation Manual
  http://www.tiffen.com/userimages2/Steadicam/LIT-812000_Merlin2_Manual.pdf
     7. Horizontal and Vertical Trim 22 - 26
     Trim
     Drop test

 Smoovieはサイズも重さも大きく異なっているので、1秒という値が適切かどうかはよく分かりませんが、経験的にはよさそうな感じがします。

 今回の実験では、金属プレートへのボールヘッドの取り付け位置、Xiaomi YiCameraの煽り角度等を調整して、Drop Timeが0.9~1.1秒の範囲に入るようにしました。

  「シャイニング」を真似て(?)ローアングルで撮ってみました。

【Smoovie + Xiaomi YiCamera】

 
 SmoovieとXiaomi YiCameraとの組み合わせでも、そこそこの効果は得られるようです。

 ついでに、YouTubeの事後手振れ補正を適用してみました。

【Smoovie + Xiaomi YiCamera +事後手振れ補正】

 画質は劣化しますが、手振れ補正は結構いいところまでいっているような気がします。

 現在の取り付け構造では、すぐに分解してしまいそうなので、もう少し取り付け構造を改良する予定です。

【2016.09.08追記】
 カウンタ・カウンタバランスとかドロップテストの映像がありました。

 

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2016年9月 3日 (土)

スマホ用スタビライザ「Smoovie」(DN-914051)を買いました

 動画撮影時の手振れを低減するスタビライザには興味があるのですが、本物は結構なお値段がするので、色々自作して遊んでいます。
 最近は電子制御のスタビライザ(3軸ジャイロ)がかなり安くなりましたが、一寸遊んでみるのにはまだ高いです。

 少し前のことになりますが、以下の記事を見かけました。

  実売2,000円のスマホ用スタビライザーやSilverStone製USB充電器など
  AKIBA PC Hotline!編集部
  2016年8月15日 11:30
  http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1014805.html

 紹介されているのは、「上海問屋 スマホ撮影用スタビライザー(914051)」という製品で、税込1,999円とのことです。
 以前、自作よりも市販品の方が良いであろうということで、安いスタビライザ(DN-11630)を買ったことがあるのですが、搭載するコンデジが軽すぎてバランスが取れませんでした。
 カウンタウェイトを無理やりカメラ側に取り付けることにより、どうにかバランスは取れたのですが、ジンバル部分が三脚の雲台のボールヘッドと同様な構造だったので、結構摩擦が大きくて、軽いコンデジでは十分な手振れ低減効果が得られませんでした。

【DN-11630+EX-ZR10(176g)】

 上記のimpressの記事で紹介されている製品は、スマホに特化されているようなので、重量バランスの問題は多分生じないでしょう。

 スマホに特化されたスタビライザとしては、Steadicam Smoothee がありますが、そこそこのお値段がします。

【Steadicam Smoothee】
     

 以前、銀一に現物を見に行ったことがあるのですが、さすがに本家の製品だけのことはあって、ジンバル(3軸)の回転が非常にスムーズで、軸に少し回転力を与えるとかなり長い時間クルクルと回っていました。
 当然のことかもしれませんが、ボールヘッドを使用したジンバルもどきとは大違いです。

  GIN-ICHI
  https://www.ginichi.com/shop/products/list.php?category_id=447&gclid=Cj0KEQjwgJq-BRCFqcLW8_DU9agBEiQAz8Koh5JPsMLhFqraheO24dn7lep3UA2P29oL8z7SP9XtuccaApbE8P8HAQ

 今までスマホで動画を撮ったことは殆どないですが、スマホにimpressで紹介されているスタビライザを取り付けたらどの程度の効果があるか一寸興味があります。
 
 以下のサイトで紹介されているデモ動画を見ると、ある程度の効果はあるようです。

  スマホ撮影用スタビライザー (914051)
  https://www.donya.jp/item/73997.html

 本家(?)のサイトを見てみました。

  smoovie
  http://www.pocketsmoovie.com/

  デモ動画では、カウンタウェイトのパイプを完全に引き出して、そのままの状態でバランス調整することなく、あるいは、決め打ち(試行錯誤なし)の垂直バランス設定だけですが、これでうまくいくのでしょうか?
 CMだからOK?

 「安物買いの銭失い」が趣味(?)なので、2000円でしばらく遊べるのであれば元は取れるであろうということで買ってみることにしました。

 安い自撮り棒の重心位置を指で挟んで撮影した場合より効果が高いといいのですが・・・

【自撮り棒+Xiaomi YiCamera(72g)+YouTube事後手振れ補正適用】

【smoovie - POCKET VIDEO STABILISER】
Smoovie_1_2Smoovie_2_2Smoovie_3Smoovie_4

 
 見た目はそんなに悪くないです。
 かなり小型なので携帯には便利そうです。

 とりあえずスマホを取り付けてみました。
 手持ちのスマホの中では、先日中古で購入したSH-01Fのカメラが一番よさそうなので、これを使いました。

【smoovie+SH-01F(139g)】
Smoovie_5_2


Smoovie_6

 
 Steadicam方式のバランス調整の肝は、カメラとカウンタウェイトの合成重心の僅かに上をジンバルで支持することにあります。

  smoovieにSH-01Fを取り付けた状態で合成重心の位置を調べてみました。
 本来は、ハンドルを取り外して調べるべきなのですが、簡単には取り外せないようなので、そのままで調べました。

 カウンタバランスのパイプを完全に縮めた状態で、パイプが水平になる位置を探してみると、ジンバルロックの位置で水平バランスが取れます。
 ということは、合成重心はジンバルの支持位置より約5mm下にあります。
 ハンドルの重さはカメラ側の重さとして加算されているので、ハンドルの重さを差し引いて考えると、実際の合成重心の位置はもっと低いことになります。
 本来であれば、カウンタバランスのパイプの長さを変えて合成重心の位置を調整することになるのですが、パイプを完全に縮めた状態でも合成重心の位置はジンバルの支持位置よりかなり下側にあります。
 このため、パイプの長さを調整して合成重心の位置をジンバルの支持位置に近づけて垂直バランスをとることができません。

 smoovieの仕様では、最大で225グラムのスマホまで対応可能なようです。

smoovie instruction manual
Smoovie_instruction_manuals


 SH-01Fは139グラムなので最大値の条件はクリアしています。
 Steadicamのようにメカニカルにバランスをとる場合には、最大重量だけではなく最小重量も問題になるはずです。
 たとえば、ステディカム・マーリンの場合は、0.2 ~ 2.2kgのカメラに対応しています。

  Steadicam 銀一取扱いラインナップカタログ
  http://www.steadicam.jp/wp-content/uploads/2011/10/Steadicam_jpcatalogue2.pdf

  これ以上考えても仕方がないので、とりあえず現状のままで撮影してみることにしました。
 普通の景色を撮ってもあまり面白くないので、先日開催された「東京総合車両センター 一般公開」で使ってみました。

【東京総合車両センター 一般公開】
Jr_2016827_1

Jr_2016827_2
  風が少しあったので横断幕が・・・
  強い風はスタビライザの大敵です。

Jr_2016827_3s


Jr_2016827_4s


  14時頃行ったので、殆どのデモは終わっていました。

 並べて展示してあったE233系の電車を撮ってみました。

【smoovie+SH-01F(139g)撮影サンプル】


  手振れ補正の効果がわかりやすいように、最初の約13秒はジンバル部分を指で押えています。
 実質的に無調整の状態なので、あまり手振れ補正効果はありませんが、無いよりは良いという感じでしょうか?

 手振れ補正とは関係ありませんが、YouTubeの事後顔ぼかし処理(face blur)を適用したところ、画像が全体的に白くなってもやがかかったような絵になってしまいました。

【YouTubeの顔ぼかし処理時の画質変化】
Youtube

 今まで顔ぼかしは何回か使ったことがありますが、この様な現象が起きた記憶はありません。
 原因はよくわかりません。

 smoovieを一寸使ってみた印象
・小型軽量なので携帯に便利
・軽いスマホでは垂直バランスが取れない場合がある
・角度調整つまみは小さすぎて操作しにくい
・ゴムダンパーは不要?(殆どのユーザは取り外して使う? 邪魔なので無いほうがいい?)部品保護の意味はあるかもしれません。
・マグネットジンバルの効果は微妙(自動的にハンドルと反対方向にカメラが向くのはいいけれども、手振れ補正の効果を消す方向に作用する可能性がある)

 現状でもある程度の手振れ補正効果があることは確認できたので、カメラ側にカウンタ・カウンタウェイト(カウンタウェイトに対するカウンタウェイト)を追加して、垂直バランスが取れないか試してみたいと思います。
 何と言っても安いので、壊してもそれ程後悔せずに済むかもしれません。

[追加]
 YouTubeの事後手振れ補正を適用してみました。
 画質は劣化しますが、手振れはかなり改善されます。

【smoovie+SH-01F撮影サンプル(YouTubeの事後手振れ補正適用)】

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2015年10月28日 (水)

Xiaomi YiCamera用簡易スタビライザを作りました

 本物のスタビライザは高いので、自撮り棒を利用してXiaomi YiCamera用のスタビライザを作ってみました。
 材料は安い自撮り棒とホームセンターで売っている金属プレートだけなので、費用は500円程度だと思います。
 金属プレートは、カメラのカウンターバランスとして使用します。

【Poor Man's Stabilizer for Xiaomi YiCamera】
Poor_mans_stabilizer_for_xiaomi_yic

 使い方は、自撮り棒が2段になるように引き出して、重心付近を指で軽く挟んで持ちます。
 指先を人間ジンバルとして作用させることになります。

 この簡易スタビライザだけでは手振れ防止の効果は少ないので、撮影後にYouTubeの事後手振れ補正"Stabilize"を適用します。

 先日撮った秋葉原の動画は、この簡易スタビライザとYouTubeの"Stabilize"で手振れを補正したものです。
 画像が妙に歪みますが、揺れはかなり少なくなります。。

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2015年1月 2日 (金)

中華ステディカムもどき(DN-11630)テスト@小田急線渋沢駅

 デジカメ用のメモリをDosparaに買いに行ったら、店頭に「VIDEO STABILIZER」と書かれた箱が置いてありました。
  パソコンショップに置いてあるので、映像信号の時間軸補正装置や同期信号の波形整形装置かと思いましたが、それにしては箱が大きいです。
 箱に印刷されている写真を見ると、どうもステディカムもどきのようです。
 仕様が書いてあるのですが、荷重がポンド表示なのでピンときません。
 "Designed For Use with Camcorder & DSLRs"と書いてあるので、一眼レフ程度の重さのカメラを対象にしているようです。
 荷重の最大値は書いてありますが、最小値は書いてありません。
 ということは、コンデジのような軽いカメラでも使える可能性があります。

 以前、三脚の雲台のボールヘッドとホームセンタで買った金属プレートでステディカムもどきを自作したことがあるのですが、回転軸受け部分の摩擦が大きくてあまり実用にはなりませんでした。
 自作品でも重心の調整は時間をかければどうにかなりますが、ボールヘッドと本物のステディカム等で使用されているジンバルでは、摩擦が大きく異なります。
 ボールヘッドの場合でも、重心と支点が離れている場合は結構滑ってくれますが、重心と支点の距離が数ミリ以下になって辛うじてバランスを保っている状態になると、グリップをゆっくり傾けるとカメラも傾いてしまいます。
 ジンバルを自作することも考えましたが、当方の技術力では一寸難しそうです。
 ということで、途中で放置状態になっていました。

 「VIDEO STABILIZER」の価格を見ると税込で4500円です。
 最近はステディカムもどきが1万円程度で売っているようですが、4500円なら結構安いかもしれません。
 箱を見てもメーカ名やモデル名は見当たりませんが、Made in Chinaという印刷はあります。
 ケースの写真を見るとジンバルではなくボールヘッド構造ですが、雲台のボールヘッドよりも摩擦は少ないであろうと勝手に期待して、安さに惹かれて衝動買いしてしまいました。
  店頭では中身を見ることは出来なかったのですが、結構重いという印象はありました。

【外箱】
Hand_stabilizer_dn11630_box_2


 箱自体にはモデル名は印刷されていませんが、箱に貼ってあるシールにそれらしい以下の記載がありました。

【シール】
Hand_stabilizer_dn11630_label_2


  11630 DN-NCAM-hand Stabilizer CS08
  Made in China 

  レシートは以下のようになっていました。

【レシート】
Hand_stabilizer_dn11630_receipt_2


$DN-11630(カメラ用ハンドスタビライザー)

 また、箱に書かれた仕様は以下のようになっていました。

【仕様】
Hand_stabilizer_dn11630_spec_2


 Load capacity: 5 lbs. (注:2.27キログラム)
  Dimensions: 15"(38.1センチメートル)Hx8.5"(21.6 センチメートル)Wx1.2"(3.05センチメートル)D
 Unit Weright: 15 oz.  (425 グラム)
  Counter Weights: 2x6.5 oz(184グラム), 1x9.5 oz(269グラム)
  Total Unit Weight: 28 oz. (2.4 lbs.)  794グラム(1.09キログラム) 

 後で調べてみたところ、どうも以下の製品が対応しているようです。
 同じ製品と思われますが、仕様が微妙に違います。

---------------------------------------------
  ・カメラ用ハンドスタビライザー DN-11630
  販売価格 4,499円(税込)
  http://www.donya.jp/item/26720.html

  【製品仕様】
  サイズ 横20.3×縦24.1×厚3 (cm)
  重量 約650g (本体のみ340g)
  対応カメラ重量 0.95kg
  ウェイト重量 294/200/190g (合計3個付属)
  対応カメラネジ 1/4-20UNC
  素材 アルミなど
---------------------------------------------
 ・Camera DSLR Stabilizer Video DSLR Photo Studio Accessories for Compact DSLR Camera Video Camcorders Steadicam
  Price:US $30.0 / Piece
  http://www.made-in-china.com/showroom/dingshengstudio/product-detailEeOmJDLxuPkg/China-Camera-DSLR-Stabilizer-Video-DSLR-Photo-Studio-Accessories-for-Compact-DSLR-Camera-Video-Camcorders-Steadicam.html

  Features
  Supports up to 1.5KG
  Comfortable handle grip
  Super-smooth gimbal
  Universal camera mount screw
  Adjustable and addable counter weight
  Spirit level
  Lightweight and compact
  Very easy to install and use
---------------------------------------------

【中身】
Hand_stabilizer_dn11630_content_2



 箱の中には、約300gのカウンタウェイトが取り付けられたアーム(カメラホルダ付き)と、追加用の約200gのカウンタウェイトが2個入っていました。
 想像していたよりも結構重くて大きいです。
 支持機構は、ジンバルではなく、ボールヘッドです。

【ボールヘッド】
Hand_stabilizer_dn11630_ballhead

 バランス型のスタビライザの特徴は、重心の僅かに上を支持することによりバランスが崩れる寸前の状態に維持することにあるので、最初に、約300gのウェイトが取り付けられたスタビライザの重心の位置を調べてみました。
  スタビライザを紐で吊るしたときの紐の延長線(垂線)上に重心が存在します。
 本来はグリッブを取り外す必要がありますが、面倒なのでグリップを取り付けたままでチェックしました。

【アーム(カメラ無)+300g】
300g


 グリップの下端のかなり下に重心があります。
 次に、アームのカメラホルダにカメラ(EX-ZR10 約176g)を取り付けました。

【アーム(カメラ有)+300g】
300g_2


  重心はグリップの下端よりも上側になりましたが、支点よりもかなり下側です。
 次に、ウェイトを300gから200gに変更しました。

【アーム(カメラ有)+200g】
200g


 重心は少しだけ支点に近づきましたが、依然かなり距離があります。
 次に、ウェイトを取り外しました。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その1】
1_1

1_2

1_3


 重心はかなり支点に近づきました。
 しかしながら、カメラの重心とカメラの三脚取り付け孔の位置が異なっているので、カメラが左右方向に傾きます。
 本物のステディカムでは前後左右に取り付け位置を調整可能ですが、この「もどき」では前後方向しか調整できません。
 仕方がないのでカメラの向きを90度回転して取り付けました。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その2】
2_1

2_2

2_3


 これでどうにか左右の静的なバランスはとれましたが、動的なバランスが取れていないので、スタビライザを前後左右に動かすと、カメラが妙な方向に揺れます。
 上下のバランスに関しては、重心は支点から少し離れているようです。
  また、主にアームの重さだけで上下のバランスをとっているので、慣性モーメントによる安定化が難しいようです。

 色々試行錯誤の結果、アームのカメラホルダ部分に200gのウェイトを2個取り付け、アームの先端に回動可能に取り付けてあった調整用プレートの代わりに、補助ストロボ用プレートを取り付けて、重心の上下左右の微調整を行いました。
 プレートを傾けると重心が上に移動するのですが、同時に重心が左右方向にも移動するので、調整が一寸面倒です。

【アーム(カメラ有)+ウェイト無その3】
3_1

3_2

3_3


 なお、最初に使ったEX-ZR10は、市街地での撮影テストのためにスタビライザに取り付けている時に手が滑って、50cm程度の高さからコンクリートの床の上に落下して不調になったので、EX-ZR500(約205g)に交換しました。
 約30g重くなったので重量バランス的には少しは有利かもしれません。
 カメラのストラップは「転んだ後の杖」です。
 

 以下のステディカム マーリンのマニュアルを参考にして、どうにか"Drop Test"による降下時間が1秒程度になりました。

  Steadicam Merlin Setup and Operation Manual
  http://www.steadicam.com/images/content/Merlin%20Manual%20Nov8_Lo.pdf

 上記マニュアルには、重心について以下のような説明があります。

  Page 11 Sec2:11(13/48)
  *****引用開始*****
  4. Pre-Setting Balance
  When your camera is mounted onto the Merlin, the entire unit must be set-up and balanced so that the combined center-of-gravity (camera plus Merlin), ends up just below the center of the fulcrum (the Gimbal), and precisely adjusted to be slightly bottom-heavy.
  *****引用終了*****

 水平方向のバランスをとるのは比較的簡単ですが、重心の1~2ミリ上に支点(DN-11630の場合にはボールの中心ではなくボールと受部との接触点)を設定するのがなかなか難しいです。

 実際の効果はどの程度のものなかのか、小田急小田原線の渋沢駅で試してみました。
 なぜ渋沢駅かというのは、動画に「写り込んだ」背景音を聞いて頂くと判ると思います。
 風が結構強かったので、音声(「負けないで」)はAGCで抑圧され、映像はゆらゆらです。
 風が無ければもう少しマシになっていたかもしれません。

【中華ステディカムもどき(DN-11630)テスト@小田急線渋沢駅】

 
 DN-11630は、比較的重たいカメラを対象にしているようなので、軽いコンデジで使うのは無理があったのかもしれません。
 対応すると思われる製品の英文の説明では、"And it can be used for smart phones when connecting with smart phone adapter. "と書いてありましたが・・・・
 また、"Super-smooth gimbal"と書いてありましたが、これもジンバルと呼ぶのでしょうか?
 現時点での印象としては、自作のものとあまり差がないような感じがしますが、一眼レフサイズのカメラであれば、スムーズに撮影できるのかもしれません。
 残念ながら、動画撮影可能な一眼レフは持っていないので未確認です。

「安物買いの銭失い」だったかどうかは、もう少し様子を見てみます。

【参考外部リンク】
朝日新聞デジタル
駅メロに「負けないで」 ZARDゆかり小田急・渋沢駅
2014年11月26日17時51分
http://www.asahi.com/articles/ASGCT55HCGCTULOB01R.html

文化庁
いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について
(第30条の2,第30条の3,第30条の4及び第47条の9関係)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/utsurikomi.html

ジンバル - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AB

【関連内部リンク】
2010年11月 5日 (金)
これがステディカムマーリン特許?
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2010/11/post-772f.html

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2011年5月 8日 (日)

アイスランドポピー@国営昭和記念公園(2011.05.08)

  自作のステディカムマーリンもどきを使用して撮影してみました。

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2011年2月10日 (木)

ステディカム・スムージーに触ってきました

 ステディカム・スムージー(Steadicam Smoothee)が銀一(GIN-ICHI)の店頭で展示されているという記事を見かけたので、仕事の帰りに月島まで行ってきました。

 銀一のホームページにある地図(http://www.ginichi.com/studioshop/shop/)を一応頭に入れていったのですが、超方向音痴なのでやっぱり迷ってしましました。
  普通の店舗を想像していたのですが、道路に直接面しているのではなく、倉庫区画の一部が店舗になっており、床の高さがトラックの荷台の高さとなっています。
 倉庫への入り口が、一般の会社の駐車場の入り口のような感じだったので、一寸分かり難くて、最初に通ったときには気がつきませんでした。
 場所は旭倉庫の敷地内で、下の写真の赤丸をつけた部分です。
Ginichi_map_e

  いかにもプロ御用達といった感じのお店で、ステディカム・スムージーは接客カウンタの上に置いてありました。撮影はご遠慮下さいといことでしたが、自由に触ることができました。
 展示してあったのは、iPhone 4が取り付けられていない本体だけですが、持った感じはかなり軽いです。以前発表されたiPhone 3G用のスムージー資料では less than 25 ounces(約700g) となっていましたが、自作のステディカムもどき(630g)よりも軽いような感じがしました。
 本物のステディカムを触ったのは始めてだったのですが、さすがにジンバルの動きは滑らかです。自作の雲台のボールヘッドを流用したジンバルとは大違いです。
 自作する場合のネックは、3軸の位置調整機構とジンバルでしょうね。位置調整機構の方は、スライド板と止めねじという原始的な構造でも、時間をかければかなりバランスが取れるようになりますが、スムースなジンバルはなかなか難しいです。

【参考外部リンク】
ステディカム・スムージー量産先行品の店頭展示を開始しました!
http://www.ginichi.com/studioshop/product/info-product/548-2011-02-08-04-27-44

紹介動画
INTRODUCING…The Steadicam Smoothee? ? the latest in Tiffen innovations
http://www.tiffen.com/steadicam_smoothee.html

Impress Watch
デジカメWatch
銀一の「ステディカム」体験イベントレポート
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110207_425440.html

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2011年2月 6日 (日)

ステディカムもどきテスト@秋葉原歩行者天国

 EX-FC100用に自作したステディカムマーリンもどきをEX-V7用に改造したので、秋葉原に買い物に行ったついでに、再開された歩行者天国を端から端まで撮ってみました。
 EX-V7は音声がステレオでレンズが飛び出ないのでステディカムもどき用には都合がよいのですが、三脚取付穴が端についているで、左右の重心バランス用に錘を1個追加しました。
【ステディカムマーリンもどき(2号機)】
Homemade_steadicam_1 Homemade_steadicam_2

【秋葉原歩行者天国】
Akb110206e

【参考外部リンク】
歩行者天国の交通規制
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/kisei/hoko.htm

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2010年11月21日 (日)

紅葉を見に砧公園に行ってきました

 下記URLの「公園に行こう」の都内紅葉情報によれば、世田谷区の砧公園の紅葉が見頃ということだったので、見に行きました。
 http://www.tokyo-park.or.jp/special/kouyou/index.html

 砧公園は東急用賀駅から少し離れていますが、きれいな遊歩道(なぜか猫が多いです)があるので楽しみながら行けます。
 木々の葉は一部は紅葉していましたが、また黄葉状態のものがかなりありました。
 砧公園は春の桜と晩秋の紅葉が楽しめるので、なかなかいいです。
 自作のステディカムもどきで撮影して見ましたが、画像の揺れを止めるが難しいです。

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2010年11月 5日 (金)

これがステディカムマーリン特許?

 原理をよく理解しないまま、見よう見まねでステディカムマーリンもどきを作って色々試していますが、構造のポイントがどこにあるのかが未だよく判りません。
 下記のSteadicam Merlin の公式サイトを覘いてみると、構造や調整方法についてかなり詳しい説明がありました。

Tiffen Steadicam Merlin
http://www.steadicam.com/handheldmerlin.html

Steadicam Merlin Setup and Operation Manual
http://www.steadicam.com/images/content/Merlin%20Manual%20Nov8_Lo.pdf

 上記マニュアルには、重心について以下のような説明があります。

Page 11 Sec2:11(13/48)
*****引用開始*****
4. Pre-Setting Balance
When your camera is mounted onto the Merlin, the entire unit must be set-up and balanced so that the
combined center-of-gravity (camera plus Merlin), ends up just below the center of the fulcrum (the
Gimbal), and precisely adjusted to be slightly bottom-heavy.
*****引用終了*****

 重心をジンバルの直下に配置しなければならないことは理解できますが、具体的に「直下」とは数値的にどの程度なのかがわかりません。

 バランス調整に関連して、上記マニュアルには、「drop test」について以下のような説明があります。

*****引用開始*****
Drop test
A Merlin that’s in correct top-to-bottom balance can be moved rapidly back and
forth laterally and it will essentially stay upright! It is technically bottom-heavy,
but only slightly!

Hold out the lower spar sideways and let it go, If it falls slowly, if it takes
a full second (say “Go…one-thousand-and-one”) until it passes through
vertical, in Merlin terms that’s the magic!… That’s just where you want it
to be! This is the famous Drop Test and your Merlin is ready to shoot!
This Drop Test is the way Steadicam Operators worldwide discuss and calibrate
the elusive quality of slight bottom-heaviness. Some prefer as long as three or
four seconds for their full-sized rigs to fall through vertical.
Experience, however, has shown that the Merlin works best with a Drop Time of
about one full second.

*****引用終了*****

 これによれば、僅かにボトムヘビーにして基本的には、"Drop Time"が1秒になるように調整すればよいことになっています。
 最終的には試行錯誤で調整することになるのでしょうが、”slightly”の具体的な長さ(距離)が知りたいです。
 マニュアルをざっと眺めてみましたが、具体的な数値の記載はないようです。
 なにか調べる方法はないかと考えたところ、Amazon.comに以下のような商品説明がありました。

Steadicam Merlin Stabilizer, Stabilization System for Camcorders up to Five Pounds. "Includes Free Travel Case $119 VALUE "
http://www.amazon.com/Steadicam-Stabilizer-Stabilization-Camcorders-Pounds/dp/B000F7GCAK

Technical Details
 DV Compatible
 "Folding Caliper" Hinge
 Patented 3-axis Gimbal Handle
 Lightweight
 Weighs less than 12 oz

 これによれば、ジンバルの部分が特許になっているようです。
  また、http://en.wikipedia.org/wiki/Steadicam には以下のような説明があります。
"The steadicam was introduced to the industry in 1976 by inventor and cameraman Garrett Brown"
 これによると、steadicamの発明者はGarrett Brown氏のようです。

 特許の明細書であれば、詳細な説明が記載されている可能性があるので、発明者をキーにして関係すると思われる特許を探して見ました。
 調査は以下の手順で行いました。
 なお、以下の方法は網羅的な検索ではなくて、何か参考になる特許が見つかればよいという程度の超ラフな調査方法の一例です。

(1)米国特許商標庁USPTO(United States Patent and Trademark Office )のサイト(http://www.uspto.gov/)にアクセス。
(2)左の"Patents"の枠の"② Search"をクリック。
(3)右側の"Search for Patents"の"USPTO Patent Full-Text and Image Database (PatFT)"をクリック。
(4)"Quick Search"をクリック。
(5)"USPTO Patent Application Full-Text and Image Database"が表示されるので、以下のように入力して"Search"をクリック。(注:入力方法は一例)
Term 1:"Brown-Garrett"    Field 1:"Inventor Name"
Term 2:"G03B$"              Field 2:"International Classification"
Select years               "1976 to present [full-text]" (デフォルトのまま)

 注:
   ・"$"は前方一致検索用のワイルドカードです。
   ・G03Bは写真関係の国際特許分類(IPC)です。
    国際特許分類 http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/kokusai_t/pdf/ipc8wk/ipc8_g_sec.pdf (93/263)
   ・以下のURLで直接"USPTO Patent Application Full-Text and Image Database"にアクセスすることができますが、URLは変更される可能性があります。
         http://patft.uspto.gov/netahtml/PTO/search-bool.html

 検索の結果、以下の2件がヒットしましたが、特許番号をクリックして内容を確認しみると、スタビライザ関係(パンタグラフアーム)ではあるものの、ステディカムマーリン自体の特許ではないようです。また、件数も2件しかないのは一寸おかしいです。。

PAT. NO.  Title
1 4,394,075  Support apparatus 
2 4,208,028  Support apparatus

 念のため、発明者を"Brown"だけにして再度検索すると、80件ヒットしました。
 タイトルをみると、3番目の特許が関係ありそうです。

PAT. NO.  Title
1 7,706,553  Auto-mute command stream by voice-activated remote control 
2 7,631,979  Universal lighting system for computer web camera 
3 7,625,090  Folding and adjusting hinge for stabilized equipment support 
     (以下省略)

(7)"7,625,090"をクリックしてアブストラクトをチェック。
Abstract
An improved equipment stabilizing support apparatus having an upper spar associated with the equipment and a lower spar connected by a double-acting type hinge that provides angular displacement between the upper and lower spars to adjustably balance equipment, and angular displacement around a second axis to allow folding of the lower spar toward the upper spar to an optimum closed configuration regardless of the adjusted balancing position.

 内容的にはかなり近いようです。
 画面の上方にある"Images"のラジオボタンをクリックし、左枠の"Drawings"をクリックすると、見たことがあるような図面が表示されます。
Us7625090_fig2 

  ステディカムマーリンに似ています。
  Steadicam Merlin
  http://www.tiffen.com/images/content/Steadicam_Merlin_Broch_e_1028.pdf

 関連がある特許と思われるので、発明者を確認してみると以下のようになっています。
 Inventors:  Brown; Garrett W. (Philadelphia, PA), Sacksteder; Anthony D. (Philadelphia, PA)

 発明者の名前は"Garrett Brown"ではなくて"Brown; Garrett W."となっており、ミドルネームのイニシャルWが付いています。

(8)ミドルネームを付けて下記の条件で再検索。
Term 1:"Brown-Garrett-W"    Field 1:"Inventor Name"
Term 2:"G03B$"              Field 2:"International Classification"
Select years               "1976 to present [full-text]" (デフォルトのまま)

 今度は以下の13件がヒットしました。
 タイトルを見る限りではステディカムに関係がありそうです。

PAT. NO.  Title
1 7,625,090  Folding and adjusting hinge for stabilized equipment support 
2 7,618,016  Equipoising support apparatus 
3 5,784,966  Stabilized lightweight equipment transport system 
4 5,579,071  Camera stabilizing support 
5 5,229,798  Stabilized equipment support, primarily for use with hand-held cameras 
6 5,098,182  Stabilized equipment support, primarily for use with light-weight cameras 
7 4,946,272  Stabilized equipment support, primarily for use with light-weight cameras 
8 4,710,819  Suspension system for supporting and conveying equipment, such as a camera 
9 4,625,938  Suspension system for supporting and conveying equipment, such as a camera 
10 RE32,213  Equipment for use with hand held motion picture cameras 
11 4,474,439  Camera support 
12 4,156,512  Equipment support system 
13 4,017,168  Equipment for use with hand held motion picture cameras 

(9)各特許の図面をチェックしてみると下記の特許の図面が実際の製品(ステディカムマーリン)に近いように思われます。
1 7,625,090  Folding and adjusting hinge for stabilized equipment support 
    Appl. No.:  11/403,500   Filed:  April 13, 2006

 また、下記の3件の図面はモニタ、バッテリ付きとなっていますが、全体の構造としてはかなり近いように思われます。
5 5,229,798  Stabilized equipment support, primarily for use with hand-held cameras 
    Appl. No.:  07/817,477   Filed:  January 3, 1992
6 5,098,182  Stabilized equipment support, primarily for use with light-weight cameras
    Appl. No.:  07/511,723   Filed:  April 20, 1990
    This is a division of application Ser. No. 247,900, filed Sept. 22, 1988, now U.S. Pat. No. 4,946,272.
7 4,946,272  Stabilized equipment support, primarily for use with light-weight cameras
    Appl. No.:  07/247,900   Filed:  September 22, 1988
Us4946272_fig2_2

(10) 7,625,090が最も近いようなので、明細書をざっと読んでみました。
 重量バランスについては以下のような説明がありますが、重心(center of gravity)とジンバル(gimbal)の距離や"drop time"についての記載はないようです。
*****引用開始*****
 It is to be noted here that the various components of the stabilized support 101 have been carefully located to provide an expanded, balanced camera-equipment-receiving structure having a mass (including all structures), which is disposed along at least two perpendicular axes (either as a plurality of discrete components or as a single longitudinally disposed mass) in a fashion which increases the rotational inertia of the unit, and which provides access to its center of gravity, to permit an adjustment of the relationship between the handle 105 of the stabilized camera support 110 and the center of gravity of the resulting unit, and thus provide a stabilized mounting for isolating the camera 102 from the broad spectrum of unwanted high-to-low frequency angular motions that may be encountered. This is accomplished irrespective of the particular mass or masses that are to comprise the stabilized camera support 110, as well as the configuration for the camera 102 and the view finding device 110, in a light and rigid interconnecting structure which permits access to the center of gravity of the resulting unit to achieve the desired stabilizing effect.
*****引用終了*****

(11)次に、関連がありそうで且つ少し古い特許である4,946,272をチェックしてみました。
 重心とジンバルの距離について以下の記載がありました。
*****引用開始*****
 Proper adjustment of the x-y table 20 will therefore place the center of gravity of the assembled unit along the axis (z-axis) defined by the end 37 of the handle 5 of the unit (and the control surface 40). It then remains to adjust the position of this center of gravity along the length of the handle 5, by adjusting the threaded engagement between the end 37 of the handle 5 and the bushing 35 of the x-y table 20. This adjustment is preferably accomplished to place the center of the gimbal 45 approximately 1/16 of an inch above the center of gravity, so that the resulting unit is slightly bottom-heavy (tending to slowly return to a stabilized, normal orientation). This, combined with the close positioning of the control surface 40 of the handle 5 (and the gimbal 45) to the underside of the platform 3, has been found to be particularly important in assuring a controlled operation of the stabilized camera support 1, and in reducing the overall size of the device.
*****引用終了*****

 これによれば、ジンバルの中心は重心の約1/16インチ上が好ましいとなっています。
  1/16インチと言われてもぴんときませんが、Googleの検索窓に"1/16インチ"を放り込むと、(1/16)インチ = 1.5875 ミリメートルとなっています。
 ジンバルの中心と重心は非常に近接しています。

 また、"drop time"という用語自体は出てきませんが、これに対応すると思われる以下の説明がありました。
*****引用開始*****
 The adjustment screws 28, 29 are then turned for a vernier adjustment of the x-y table 20, to cause the camera 2 to sit level upon the gimbal 45. Following this, an adjustment in the z-axis is performed. To this end, the unit is supported by the grip 41, and raised up to a generally horizontal orientation. The unit is then released from this horizontal placement, and the amount of time which it takes for the unit to fall through its vertical position is measured. This should take about 2 to 3 seconds, with 2.5 seconds being preferred (which generally corresponds to a preferred placement of the center of gravity about 1/16 of an inch below the center of the gimbal). If this measured period is less than one second, it may be necessary to reduce the weight (or weights) which may have been attached to the battery holder 12, or elsewhere, earlier in the adjustment procedure. Otherwise, an appropriate adjustment in the z-axis is then performed by rotating the end 37 of the handle 5 within the bushing 35 of the x-y table 20. In any event, a re-adjustment of the x-y table 20 may then be needed, since these adjustments will become much more critical as the bottom heaviness of the unit is reduced. Further (fine) adjustment of the unit may then proceed, as needed, by alternating adjustments in the z-axis and of the x-y table, as previously described, until the unit falls through its vertical position (from the horizontal) in the desired 2.5 second interval. Once adjusted, only minor re-adjustments should then be needed to tune the unit, so long as the camera 2 remains attached to the stabilized camera support 1.
*****引用終了*****

 これによれば水平から垂直になる時間は、2~3秒、望ましくは2.5秒( 1/16インチに対応)となっており、1秒より短い場合には錘を減らす必要があるかもしれないと書かれています。

 7,625,090の場合には、アームの部分に錘としてモニタとバッテリを取り付けた構造となっており、ステディカムマーリンとは構造が若干異なりますが、数値的なイメージはなんとなく沸いてきました。
 ステディカムマーリンの取説に書いてあった"It is technically bottom-heavy, but only slightly!”の"slightly”はミリオーダーの距離のようです。
 なお、ステディカムマーリンの取説では、"Drop Time"は丁度1秒となっています。

 これを参考にしてもう少し勉強してみます。

 原理が分かっても実際に自作できるかどうかあまり自信がないですが・・・

注:
・上記米国特許はたまたま見つかったものであり、これ以外に別の特許が存在する可能性があります。
・上記米国特許に対応する外国特許(含日本特許)が存在する可能性があります。
・上記米国特許の権利が存続しているか否かは確認していません。

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2010年10月21日 (木)

羽田空港新国際線旅客ターミナル(モノレール車内→出発ロビー)

 ミーハーなのでとりあえず行って撮ってきました。
 確かに改札口から近いです。

 自作のステディカムマーリンもどきを使用しましたが、浜松町駅でのバランス調整が不十分で水平が出ていません。ドロップテストは知らない人が見たら怪しいかも・・・

東京モノレール羽田空港国際線ビル駅ライブカメラ
http://114.160.215.99/viewer/live/ja/live.html

【帰りは京急】
Cimg0794_keikyu1s Cimg0795_keikyu2s

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