2019年10月12日 (土)

GR-8015U(NEO-M8T)の出力をRTKGPS+で表示してみました

 最近、高精度測位対応のGNSS受信機"GR-8015U(NEO-M8T)"を買って自宅で受信しているのですが、受信環境が悪いために殆どFIXしません。
 現在の受信環境は以下の通りです。

  GNSS受信機:Navisys GR-8015U(NEO-M8T)
  設置場所:2F北側ベランダのエアコン室外機の上(天空率20%以下?)
  PC:ThinkPad X250 Windows 10 Pro(64bit)
      測位ソフト:RTKLIB_bin_2.4.3_b33
  基準局:CQ出版(https://www.google.co.jp/maps/@35.73101206,139.7396917,13z?hl=ja
      善意の基準局掲示板(http://rtk.silentsystem.jp/

 天空率は非常に低いし、マルチパスは多いし、基準局は遠いし、ということで、受信環境としては相当に悪いです。
 この環境ではとてもFIXしそうにないので、受信条件がよさそうな場所に移動して受信することを検討しています。

 屋外で測位する場合も、基本的には、自宅で使っていた装置をそのまま持って行けばいい訳ですが、ノートPCといっても結構重いです。
 また、歩きながら測位することを考えると、左手にノートPC、右手にGNSS受信機というのは、一寸怪しい恰好になります。
 スマホでRTKLIBが実行できれば、操作が簡単になりそうです。
 以前、Android版のRTKLIBの記事を見かけたことがあるので、探してみたら、下記のRTKGPS+ が一番メジャーなアプリのようです。

  RTKGPS+
  https://play.google.com/store/apps/details?id=gpsplus.rtkgps&hl=en

  Updated:August 29, 2018
  Size:Varies with device
  Installs:10,000+
  Current Version:Varies with device
  Requires Android:Varies with device
  Offered By:Ronan LE MEILLAT

 Reviewの中に、”I have Ublox NEO-M8T and it works great with this app. It would be great if you add support for other Serial to USB devices like CH340 and CP2102.”という書き込みがあったので、GR-8015U(NEO-M8T)でも使えそうな雰囲気です。

 とりあえず使ってみようということで、Huawei P10 (Android 10)にインストールしたのですが、アイコンをクリックしてもアプリが開きません。
 仕方がないので、音声通話用に使用しているAUのKyocera BASIO3 KYV43 (Android 7)にインストールしたら、普通に起動できました。

 使い方がよく判らないので、下記の資料をざっと見てみたのですが、やっぱりよく判りませんでした。(探し方が悪かったのかもしれませんが・・・)

  Playing with rtklib on android
  https://github.com/eltorio/RtkGps
(以下、上記URLから抜粋引用)
----------------------------------------
Requirements
・android > 4.0
・Bluetooth or USB OTG GPS receiver supported by rtklib
・Allow mock locations in your device developer settings (optional but required for sending mock locations)
・A Dropbox account for uploading log/solution. (you will be asked for authorizing this app by Dropbox)
----------------------------------------

 仕方がないので、スマホの画面のメニューを見ながら試行錯誤してみました。
 なお、受信条件の変更点は以下の通りで、他の条件は同じです。
  ThinkPad X250 → Kyocera BASIO3
  RTKLIB     → RTKGPS+

 色々設定を変えて試しましたが、何を触ったのか忘れてしまうので、以下は自分用メモです。

RTKGPS+ Menu構造(抜粋)
------------------------
【MAIN MENU】
------------------------
* SERVER
** Server
** Status
** Map
* STREAMS
** Input streams
** Output streams
** Log streams
* NTRIP CASTER
** NTRIP Caster
** Caster options
* SETTINGS
** Processing options
** Solution options

------------------------
【設定】(抜粋)
------------------------
* STREAMS
** Input streams

*** INPUT ROVER
**** Type(USB)
**** Stream settings(115200/8-N-1)
**** Format(u-blox LEA-*T)

*** INPUT BASE
**** Input Base(NTRIP client)
**** Stream settings
***** Host(160.16.134.72)
***** Port(80)
***** NTRIP Mountpoint(CQ-UBLOX)
***** NTRIP user(guest)
***** NTRIP password(guest)
**** Format(u-blox LEA-*T)
**** Base station position(Lat:35.73101260, Lon:139.736917000, Height:80.3300)

* SETTINGS
** Processing options

【(01)RTKGPS+_SETTINGS_Processing options】
01rtkgps_settings_processing-options
(測位動作を行っているように見える状態になりましたが、この設定でよいかどうかは不明です)

 

 測位結果は以下の通りです。
【(02)測位中のBASIO3&RTKGPS+】
02basio3rtkgps

【(03)RTKGPS+_Status】
03rtkgps_status


【(04)RTKGPS+_Map1】
04rtkgps_map1

【(05)RTKGPS+_Map2】
05rtkgps_map2

 

 試行錯誤の結果、"Float"が表示されるようになりましたが、本当に"Float解が表示されているのかどうかはよく判りません。

以下の資料には、「測位精度数十cmのFloat解」と書いてあるのですが、今回試した範囲では、通常測位と同程度かそれ以下でした。
 どこかで設定を間違えているのか、あるいは、受信環境が悪すぎるのかもしれません。

  Float モードにおける測位精度の評価
  http://www.gnss-pnt.org/symposium2014/poster/P-05.pdf

とりあえず、基準局の情報を利用して測位演算は行われているようなので、そのうち、受信環境の良い場所に移動して試してみるつもりです。

 

【蛇足】
Short-of-runway-19

    Short of RWY19で測位した訳ではありません。
  座標がずいぶん遠くまで飛んでいってます。
  高度も変な値になっています。

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2019年10月 6日 (日)

高精度測位対応GNSS受信機GR-8015U(NEO-M8T)を買いました

 高精度測位には興味があるのですが、雑誌やネット上の資料を見ただけではピンときません。
 やっぱり現物を触ってみないと面白くありません。

 トランジスタ技術に高精度測位の記事がありましたが、ベースになっていたのは、ZED-F9Pで、スタータキットは結構いいお値段です。
  一寸買って試してみようという訳にはいきません。

  トランジスタ技術2019年10月号
  https://toragi.cqpub.co.jp/tabid/889/Default.aspx

  トラ技2周波RTKスタータ・キット【高速測位タイプ】
  https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/I/I000316.html


 M8TやM8Pであれば、もっと安いのがあるかもしれないと思ってAmazonで探してみると、NEO-M8T ならアンテナ込みで12000円程度であるようです。

GPSモジュール アンテナモジュール Glonass NEO-M8T 衛星測位モジュール

 

 

 これなら手が出せそうですが、完成品ではないので、半田付けやケースが必要です。

 古希過ぎの老人には半田付けは一寸難作業です。
 完成品はないかと思っていたら、Rakutenに以下のような商品がありました。

  Navisys社
  GR-8015U GNSSレシーバー
  (u-blox NEO-M8T搭載)
  https://item.rakuten.co.jp/ida-online/gr-8015u/

 キットよりも高いですが、ケースとケーブルがついている完成品なので、追加部品や工数を考えれば悪くないかもしれません。
 一寸心配なのは、GR-8015U (USB) 1.5mケーブル」と書いてありますが、写真にはケーブルの先端が写っていないので、コネクタが接続済なのか、あるいは、USBコネクタを接続可能ということなのかが明確ではありません。
 また、「製品カタログ(英文)」のリンク先が、GR-8015Uではなくて、古いモデル(GR-8013, GR8014)になっているのも一寸気になります。

  製品カタログ(英文)
  https://www.ida-japan.co.jp/GPS/GR-801_flyer-150703.pdf

 念の為に別の資料を探してみました。
 以下の資料には、少し詳しい情報が書かれていますが、USBコネクタについて情報はありません。

  GR-8015U: RTK rover receiver to support centimeter level positioning.
  http://www.navisys.com.tw/news_pdf/GR-8015U,%20RTK%20rover%20receiver%20to%20support%20centimeter%20level%20positioning.pdf

 この資料の中に、Hitachi SolutionsとHitachi Construction Machineryの話が出ていたので、この情報を参考にして、更に探してみました。
 以下の資料が関係しそうな雰囲気です。

  日立建機
  Solution Linkage Survey
  https://www.hitachicm.com/global/jp/solution-linkage/about-ict/solution-linkage-survey/
(以下、上記URLから抜粋引用)
-------------------------------------
弊社で動作確認済みの専用アンテナをご購入ください。
・「Navisys社製 GR-8015U」
・「Locosys社製 LS23070-P」
-------------------------------------

 この資料の写真を見ると、GR-8015Uのケーブルの先端にはUSBコネクタが接続されており、OTGケーブル経由でスマホと接続するようになっています。

 ここまでの情報から判断すると、GR-8015Uは、追加の工作をすることなくスマホやPCに接続できそうです。
 業務用に使用できるということであれば、或る程度の信頼性は確保されていると思われます。
 また、使用法についても説明があります。

  Solution Linkage Survey ご利用ガイド
  https://application10.globaleservice.com/SLSurvey/resources/SL-Survey_manual.pdf

 製品としてはよさそうな感じです。
 個人用の使用例を殆ど見かけないの、一寸心配ですが、多分大丈夫であろうということで、GR-8015Uを買うことにしました。


【(01)GR-8015U GNSSレシーバ】
01gr8015uneom8t-receiver


【(02)GR-8015U 銘板】
02gr8015uneom8t-name_plate


 USBコネクタは接続済でした。
 また、銘板には「GR-8015Uと書かれていました。

 今まで使っていたGR-8013Uとサイズは殆ど同じですが、厚みが少し厚いようです。

【(03)GR-8015_GR-8013】
03gr8015_gr8013

 この種の製品は、時々銘板と中身が違うことがある(これはROC製なので多分大丈夫?)ので、念のために簡単な動作チェックをしてみました。

 製品仕様に「メッセージデータ: Message data GPS, GLONASS, BeiDou, SBAS, QZSS L1S and IMES beacons (50/250 bps auto-baud) 」と書いてあるので、 QZSS L1Sに対応しているようです。
 今まで使っていたGR-8013Uでは、 QZSSの L1Sのチェックボックスは無効(グレイアウト)だったので、これが有効になっていれば、安心できます。
 なお、みちびき対応製品リストを見ると、NEO-M8Tは、「L1C/A(衛星測位サービス)・L1S(受信のみ)」となっています。

  受信機・チップ・LSI・モジュール
  https://qzss.go.jp/usage/products/list.html#receiver-chip-lsi

 とりあえず、u-centerで確認してみました。

【(04)GR-8015U_UBX-CFG-GNSS】
04gr8015u_ubxcfggnss

 L1Sにチェックできました。
 中身はNEO-M8Tであると考えてよいようです。
 現時点では、L1Sにチェックできたからと言っても、何か面白いことができる訳ではないようですが・・・

 本題の高精度測位ですが、とりあえずCQ出版を基準局にしてRTKLIBのRTKNAVIで試してみました。
設定が結構面倒で、後で忘れてしまいそうなので、何枚かメモ用にキャプチャしました。
 なお、あちこちの資料を参照しながら、とりあえず動くように適当に設定したので、これでよいのかどうかは不明です。


【(05)RTKLIB_RTKNAVI_Input Stream】
05rtklib_rtknavi_input-stream


【(06)RTKLIB_RTKNAVI_Serial Options】
06rtklib_rtknavi_serial-options

【(07)RTKLIB_RTKNAVI_NTRIP Client Options】
07rtklib_rtknavi_ntrip-client-options

 
 受信の結果は、時々FLOAT解が得られるけれども、FIX解は殆ど得られないという状態でした。
測位精度は、通常の3Dモードと同程度でした。


【(08)RTKLIB_RTKNAVI_FLOAT解】
08rtklib_rtknavi_float

【(09)RTKLIB_RTKNAVI_FIX解】
09rtklib_rtknavi_fix


 基準局からはかなり離れていますが、それよりも、受信環境が悪いのが測位結果が悪い理由であるように思われます。
 今回は基本的な測位動作確認ということで、受信機は便宜的に2Fベランダのエアコン室外機の上に置きましたが、天空率20%以下、マルチパスだらけという劣悪な受信環境なのでそのうち、なにか考えなくては・・・

 トランジスタ技術の2019年10月号別冊付録の6ページに、M8T+RTKLBとZED-F9Pで、構造物の軒下を歩いて測位したときの比較結果が書いてあるのですが、F9Pの方が圧倒的に優位なようです。そのうち、安い2周波モジュールが出てきたら購入を検討するかも・・・

 世の中の流れからは何周か遅れていますが、趣味の世界なので、ボケ防止用にぼつぼつとやってみます。

 

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2019年10月 2日 (水)

Rawデータ対応スマホのランキング

 Rawデータ対応スマホの情報を調べていたら、下記の資料の中に"Android Devices capable to output GNSS Raw Data"という比較表がありました。

  Low-cost GNSS receiver system for high-precision GNSS data processing
  http://www.unoosa.org/documents/pdf/psa/activities/2019/UN_Fiji_2019/S2-10.pdf
  (表示に時間がかかるかもしれません)


 判断基準はよく判りませんが、現在使用しているHuawei P10(VTR-L29)は、Total Scoreが8で、第2位となっていました。
 Total Scoreが8のモデルは、全部で三つあり、他の二つはSamsung 8とHuawei Mate 20Xです。

 高いランクのものが実際に高精度測位に適しているかどうかは判りませんが、この表を見る限りでは、Huawei P10は悪い選択ではなかったかもしれません。
 なお、この表ではHuawei P10はAndroid 7となっていますが、現在は9にバージョンアップしているので、ランクが少し上がるかも・・・
Devcheck-huawei-p10

 

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2019年9月28日 (土)

GalileoPVTテスト(秋葉原→浜松町)

 下記の記事で紹介されていた"GalileoPVT"というアプリが面白そうです。

  Training and Outreach with Galileo App Competition for Smartphones
      http://www.unoosa.org/documents/pdf/icg/2018/icg13/21.pdf

 GNSSのRAWデータが利用できるスマホを対象としたアプリのようです。

  GalileoPVT - Google Play のアプリ
  https://play.google.com/store/apps/details?id=esa.estec.galileo.galileopvt&hl=ja
      "Tested with the Samsung Galaxy S8+, Huawei P10 and Xiaomi Mi8. "

  更新日:2019年9月14日
  サイズ:22M
  インストール:10,000+
  現在のバージョン:0.56
  Android 要件:7.0 以上
  提供元:ESA

 以下の資料に、割と詳しい説明がありました。

  Introducing the Galileo PVT App: from Assisted GNSS to NeQuick model in Android
  Paolo Crosta, Tim Watterton
  30/05/2018
  https://www.gsa.europa.eu/sites/default/files/expo/paolo_crosta_esa.pdf

 NeQuickという用語を初めて知ったのですが、下記の資料によれば、「NeQuick モデルは、欧州の GALILEO がリアルタイムの電離層補正モデルとして使うことになっている手法である。」とのことです。

  一周波の疑似距離単独測位を用いた電離層モデルに関する研究
   https://oacis.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1028&item_no=1&attribute_id=20&file_no=1

 理屈はよく理解していませんが、"NeQuick model"の話が出てくるということは、電離層誤差が補正できるのかもしれません。
先日中古を購入したHuawei P10は、このアプリに対応しているようなので、とりあえずインストールしてみました。

 

【(01)GalileoPVT_STATS_SIGNALS】
01galileopvt_stats_signals


【(02)GalileoPVT_Satellite table info】
02galileopvt_satellite-table-info


【(03)GalileoPVT_STATS_DATA】
03galileopvt_stats_data


【(04)GalileoPVT_MAP】
04galileopvt_map


【(05)GalileoPVT_Menu】
05galileopvt_menu


【(06)GalileoPVT_Define custum PVT】
06galileopvt_define-custum-pvt_20190928235201


【(07)GalileoPVT_General setting】
07galileopvt_general-setting


【(08)GalileoPVT_How to use】
08galileopvt_how-to-use


【(09)GalileoPVT_About】
09galileopvt_about


【(10)GalileoPVT_AR】
10galileopvt_ar


【(11)GalileoPVT_Log_RAW】
11galileopvt_log_raw


【(12)GalileoPVT_Log_NMEA】
12galileopvt_log_nmea


【(13)RTKLIB_RTKPLOT】(NMEAデータ)
TR技2019.10付録のDVD-ROM利用)

13rtkplot

 

  京浜東北線で測挙位テストをしてみましたが、アプリの動作によく分からない部分があります。

【GalileoPVTテスト(秋葉原→浜松町)】

 GPS系がfixすると赤ドットが表示されるので、赤ドットがGPSによる測位位置を表示していると思われます。が、青ドットはGalileo系がfixしていなくても表示されるので、意味がよく分かりません。
 青ドットはネットワーク経由の測位情報かと思ったのですが、fix無しの状態で、電話回線、Wi-Fi、Bluetoothをオフにしても位置が表示されていました。不思議です。
 青ドットはWi-Fiによる測位位置のようです。

 都心のビル街を走行する電車内の測位なので、受信条件は非常に悪いです。
 GPSの測位結果が非常に乱れていますが、平均化処理をせずに瞬時値をそのまま表示しているような感じです。
 最後に表示された赤ドットを基準にして地図がセンタリングされるので、地図がゆらゆら揺れて船酔いしそうな感じがします。

   英語版のアプリのREVIEWSには、現在のバージョン0.56は調子が悪いような書き込みがあったので、そのうち改善されるかもしれません。

  GalileoPVT - Apps on Google Play
  https://play.google.com/store/apps/details?id=esa.estec.galileo.galileopvt&hl=en_US

 
  なお、電離層誤差の補正の効果を確認するためには、周囲が開けた場所で静かに測位する必要があるのかもしれません。

 

 

【番外(その1)】
21galileopvt_game1

22galileopvt_game2
  英語版のアプリのREVIEWSにゲームの話が出てきます。


 

【番外(その2)】(左クリックでアニメ開始)
Galileopvt_spacepod_gif_20190928232401
 どこかで見たことがあるようなスペースポッドが・・・

 

 

【関連内部リンク】
2008年8月16日 (土)
Place Engineによる山手線一周の測位軌跡を動画で撮影してみました
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2008/08/place_engine_a848.html

2009年12月16日 (水)
山手線を一周してm-241cを使ってみました
http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2009/12/m-241c-1515.html

 

 

 

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2019年9月19日 (木)

Rinex ONで見た各国の測位衛星(GIFアニメ 6H)

  以前、rinex ONで各国の測位衛星の受信状態をキャプチャしたことがあるのですが、時々刻々変化する受信状態の或る瞬間を切り出した静止画では、信号変化の雰囲気が判りにくいです。
 今回は、6時間分の受信状態をGIFアニメ化してみました。
 受信条件は以下の通りです。

 場所:2F北側窓の隙間
 スマホ:Huawei P10
  アプリ:Rinex ON
 期間:2019.09.10 09:00-15:00 JST (6H)

【Rinex ONで見た各国の測位衛星】(左クリックでアニメーション開始)
Rinex-onh


  受信環境が悪いので、全体的に信号レベルが低いですが、左からGPS, GLONASS, QZSS(ブランク), BeiDou, Galileoです。

   GPSとBeiDouを比べると、受信衛星の数は大体同じ程度のことが多いですが、信号の強さと安定度はGPSの方が勝っている感じです。
 Huawei P10とRinex ONの組み合わせの場合は、処理可能な衛星数の最大数が32個のようです。
 

 どのような基準で32個の衛星を選んでいるでしょうか?
 表示画面を見ていると、Galileoが冷遇されているように見えますが、気のせい?

 

【2019.09.20追記】
 タイミングによっては、Galileoが沢山表示されているときもあるので、衛星の位置と健康状態次第ということでしょうか?

Screenshot_20190920_172356_com.eu.nsl.rinexON
Screenshot_20190920_172356_comeunslrinex

Screenshot_20190920_172407_com.eu.nsl.rinexON
Screenshot_20190920_172407_comeunslrinex

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2019年9月 8日 (日)

北斗(BeiDou. Compass, BDS)は日本でも優勢か?

 以下の記事の中に主要都市における測位衛星数のグラフがあります。

  NIKKEI ASIAN REVIEW
  China's version of GPS now has more satellites than US original
  August 19, 2019 18:03 JST
  https://asia.nikkei.com/Business/China-tech/China-s-version-of-GPS-now-has-more-satellites-than-US-original

 このグラフによれば、日本では、BeiDou 22対GPS 15 程度になっています。
 日本でもBeiDouがかなり優勢な印象を受けます。
 ソースは、Trimble GNSS Planning Onlineのようです。

  Trimble GNSS Planning
  https://www.gnssplanning.com/#/settings
 
 このサイトで東京での衛星数をみると、どの時間帯でもBeiDouが優勢です。

【GPS vs DeiDou (Trimble GNSS Planning)】
Gps-vs-deidou-trimble-gnss-planning


 自分の実感とは一寸異なります。
 実際にスマホ(Huawei P10)で受信している感じでは、測位に有効な衛星の数が、GPSよりもBeiDouの方が多くなったことはあまりありません。

 実際の受信状態はどうなの? ということで、Trimble GNSS Planningと同時刻のデータで、U-blox 8とu-centerの組み合わせによる受信状態を調べてみました。

【GPS vs DeiDou (U-blox 8_u-center)】
Gps-vs-deidou-ucenter

           GPS  BeiDou
 旗の数         12   14
カラーコード(緑)     6    6


【Color-coding scheme for the docking windows and sky view】
Colorcoding-scheme-for-the-docking-windo
(以下の資料から抜粋引用)
u-center User Guide
https://www.u-blox.com/sites/default/files/u-center_UserGuide_%28UBX-13005250%29.pdf


BeiDouの方が旗の数(可視衛星数?)は多いですが、測位に使用できる衛星の数は同じです。


 U-centerで衛星のQi(signal quality indicator)を見てみました。(2019/09/08 07:05JST)
  Qiは信号の品質を示すパラメータで、7が最大値です。

    u-blox Production Test Information For u-blox 6 / 7 / 8 / M8 GNSS modules
    Application Note
    https://www.u-blox.com/sites/default/files/ublox-ProductionTestInformation_AppNote_%28UBX-16028014%29.pdf

(以下、上記URLから抜粋引用)
---------------------------------
Verify that the signal quality indicator reported in the UBX-NAV-SVINFO or UBX-NAV-SAT message (shown
in u-center in the figure below as the “Qi” column), remains at a value of 7 for between 30 seconds and
one minute. This confirms that the phase noise of the module’s clock oscillator is acceptable and the receiver
can decode data in the received signals.
---------------------------------

【U-center UBX-NAV-SAT】(左クリックで拡大表示)
Ucenter-ubxnavsat


         GPS      BeiDou
衛星(SV)数         13        16
NAV(Yes)            8         9
Qi(level_7)         8         0
Healthy(Yes)     12        12


 BeiDouでは、Qi(level_7)=0 となっていますが、これは地理的要因が関係しているのでしょうか?
 BeiDouが受信できるはずなのに受信できないということが結構あるので、大体実感と一致しています。
 場合によっては、可視衛星数が多くても測位に利用できる衛星の数が多いとは限らないということかもしれません。

 日本国内でBeiDouシステムを単独で利用することはあまり考えられないので、測位に利用できる衛星の数が増えたと考えればいいかも・・・

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2019年9月 7日 (土)

北斗(BeiDou, Compass, BDS)の双方向通信

 中国の測位衛星である北斗(BeiDou. Compass, BDS)の専用端末は、双方向通信ができるようですが、情報が少ないので、どうも具体的なイメージが湧きません。

 以前、簡単に調べたことがあるのですが、よく判りませんでした。

  2011年12月28日 (水)
  中国版GPSはショートメッセージ機能付きだそうです
  http://kenshi.air-nifty.com/ks_memorandom/2011/12/post-0d65.html


 現在ではシステムがバージョンアップされてBeiDou-3となっており、双方向通信に関しては、BeiDou-2に比べて機能が拡張されているようです。

  spacetecASIA
  China launches more BeiDou-3 satellites with search and rescue capabilities
  September 21, 2018
  http://www.spacetechasia.com/china-launches-more-beidou-3-satellites-with-search-and-rescue-capabilities/

(以下、上記URLから抜粋引用)
-------------------------------------------------
The overall BeiDou-3M system, with an improved Short Message Service (SMS) compared to the earlier BeiDou-2 system, is designed for SMS, location report, and emergency search and rescue. In addition, these satellites will also collect data on space weather.
-------------------------------------------------

 この記事だけでは、どの程度改善されたのかよく判りません。
 関連情報を探していたら、以下の資料がありました。

  我国成功发射北斗三号系统首颗地球静止轨道卫星
  2018-11-02 01:31:53 来源: 新华网
  http://www.xinhuanet.com/tech/2018-11/02/c_1123649981.htm

(以下、上記URLから抜粋引用)
-------------------------------------------------
杨长风表示,短报文服务在全面兼容北斗二号短报文服务基础上,容量提升10倍,用户机发射功率降低10倍,能力大幅提升。“此外,这颗卫星还将提供星基增强服务,按照国际民航标准提供更高精度、更高完好性的导航服务。”
-------------------------------------------------
[Google翻訳]
Yang Changfengは、ショートメッセージサービスはBeidou IIショートメッセージサービスの完全な互換性に基づいており、容量が10倍に増加し、ユーザーマシンの送信電力が10倍に減少し、機能が大幅に向上したと述べました。 「さらに、衛星は衛星ベースのエンハンスメントサービスも提供し、国際民間航空規格に準拠した高精度、高精度のナビゲーションサービスを提供します。」
-------------------------------------------------

 10倍と言われても、具体的な数値が判らないと判断ができません。
 更に探してみたら、以下のような資料がありました。

  每日頭條
  報告稱:2020年中國衛星導航產業規模將超過4000億元
  (Google翻訳:報告書によると、中国の衛星航行産業は2020年に4,000億元を超える)
  2019-05-22 由 福建閩南網 發表于資訊
  https://kknews.cc/news/jkajknp.html

(以下、上記URLから抜粋引用翻訳)
-------------------------------------------------
[Google翻訳]
 中国の報道機関、北京、5月22日、中国の衛星航法システム管理局長のCheng Chengqiは、22日、北京で北斗衛星航法システム(2019)の建設と開発に関する報告書を発表した。報告書は、2020年までに中国の衛星航法産業の規模が4,000億元(RMB、以下同じ)を超え、北斗衛星航法システムが3,000億元以上の市場シェアを占めることを示しています。
 報告書によれば、2019年4月現在、中国には620万台以上の運行車両、中国には30,000台の郵便車両と急行列車、36の都市に約80,000台のバス、3,200台以上の内陸ナビゲーション施設、2,900台以上の海上ナビゲーション施設がありました。北斗システムが適用されています。中国は、車両を運転するための世界最大の動的監視システムを構築し、管理効率と道路輸送の安全性を効果的に向上させました。
 災害の軽減と救援の観点から、中国は省庁、省、都市(郡)向けに3レベルのプラットフォームを構築し、レベル6のビジネスアプリケーションを達成し、45,000以上の北斗ターミナルを促進しています。被災地は、北斗ショートメッセージ機能を使用して、災害の場所、突然の災害情報、災害地域の救助情報をタイムリーに報告します。すべてのレベルの民事部門は、北投ターミナルを使用して、災害救援物資の問い合わせ、管理、監視を実施し、国家災害救援物資の管理と輸送のレベルを大幅に改善しました。
 レポートによると、Beidou衛星ナビゲーションシステムは世界中のユーザーにナビゲーションと測位のタイムサービスを提供し続け、空間信号の精度は0.5メートルよりも良くなり、全体的なパフォーマンスはさらに向上します。
 Beidou衛星ナビゲーションシステムは、中国および周辺地域向けに地域のショートメッセージ通信サービスを提供し、容量は10倍になります。1つのメッセージの長さは1000文字に達し、ユーザーマシンの送信電力は3Wに減少します。さらに、Beidou衛星ナビゲーションシステムは、14のMEO衛星を介して、40の漢字の単一の通信機能を使用して、グローバルなユーザーにグローバルなショートメッセージ通信トライアルサービスを提供します。
 レポートは、2019年4月に中国が北斗第3システムの最初のIGSO衛星を打ち上げ、5月に北斗第2システムの最後のバックアップ衛星GEO-8を打ち上げたと述べています。現在、北斗システムには、18の北斗-2衛星と20の北斗-3衛星を含む合計38の軌道衛星があり、これらが一緒になって世界中のユーザーにサービスを提供しています。
 今年、中国は6-8台の北斗3衛星を打ち上げ、来年2-4台の北斗3衛星を打ち上げる予定で、2020年末までに北斗3システムは完全に完成します。 (郭チャオカイ)
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 SMSに関しては、最大文字数が1000文字に増加し、ユーザ端末の送信出力が3Wに低減されるということのようです。
 なお、SMSサービスはリジョナル版とグローバル版に分かれており、上記の10倍の話はリジョナル版に限られるようです。

 SMSの周波数はどのようになっているのかと思っていたら、以下の資料のp.23の「グローバルBeiDou (BeiDou-3)」に説明がありました。

  GNSS - 衛星測位利用推進センター
  http://www.eiseisokui.or.jp/media/pdf/news/180620-01.pdf

(以下、上記URLから抜粋引用)
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  Service type       Signal frequency    Satellite

  リジョナルショート    L(inbound),S(outbound)  3GEO
  メッセージ通信サービス
  グローバルショート    L(uplink),B2b(downlink)  14MEO
  メッセージ通信サービス
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 なんとなく全体のシステムの概要が判ってきましたが、壮大なプロジェクトのようです。
 

 

 下記の資料にある主要国における測位衛星数のグラフを見るとBeiDouの方がGPS(Navstar)よりもかなり優勢です。

  NIKKEI ASIAN REVIEW
  China tech
  China's version of GPS now has more satellites than US original
  August 19, 2019 18:03 JST
  https://asia.nikkei.com/Business/China-tech/China-s-version-of-GPS-now-has-more-satellites-than-US-original

 日本のデータでは、22対15程度になっていますが、実際に受信してみるといい勝負という感じがします。
Gps-vs-deidou


【参考外部リンク】
 Development of the BeiDou Navigation Satellite System
 http://www.beidou.gov.cn/xt/gfxz/201812/P020190117356387956569.pdf

 Beidou 3 (Compass Navigation Satellite System)
 http://spaceflight101.com/spacecraft/beidou-3/

 维基百科,自由的百科全书
 北斗卫星导航系统
  https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E6%96%97%E5%8D%AB%E6%98%9F%E5%AF%BC%E8%88%AA%E7%B3%BB%E7%BB%9F

 敲黑板、划重点!走向世界的北斗三号系统服务
 来源:北斗网 | 2019-05-21
 http://m.beidou.gov.cn/zy/kpyd/201905/t20190522_18117.html

 北斗衛星能發簡訊嗎?
 2017-11-16 由 科技二咖 發表于資訊
 https://kknews.cc/news/v88ezzq.html

 北斗衛星導航系統終端介紹
 2016-03-01 由 北斗圈 發表于資訊
 https://kknews.cc/news/38z3kx8.html

 CN202916443U
 Beidou satellite SMS emergency system
 https://patents.google.com/patent/CN202916443U/en
 https://patentimages.storage.googleapis.com/12/92/69/ab94bf7532e9ab/CN202916443U.pdf
 (実際のシステムに対応しているとは限りません)

 北斗盒子
 http://www.beidouhezi.com/pc/secondbox.html

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2019年9月 4日 (水)

BeiDouベースのSpoofing特許かと思いましたが・・・

 素人無銭家の好奇心で、中国の測位衛星である北斗(BeiDou. BDS, Compass, CNSS)の資料を探していたら、一寸気になる名称の以下の中国公開特許を見かけました。

  CN101221233A
  Fake satellite positioning system and its measuring method based on Beidou satellite
  https://patents.google.com/patent/CN101221233A/en

  Fake という単語からSpoofingを連想してしまいました。

Cn101221233a


 以下の記事には、BeiDouによるジャミングの可能性について付言されています。

  NIKKEI ASIAN REVIEW
  China tech
  China's version of GPS now has more satellites than US original
  August 19, 2019 18:03 JST
  https://asia.nikkei.com/Business/China-tech/China-s-version-of-GPS-now-has-more-satellites-than-US-original
(以下、上記URLから抜粋引用)
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When using BeiDou for car navigation, the receiver could theoretically transmit the car's location to a satellite in orbit, said Dean Cheng, a senior research fellow at the Heritage Foundation in Washington. He also believes Chinese satellites can jam signals in specific areas. The U.S. government is worried that such capabilities could be used in cyberattacks.
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 日本語の記事(ソースは有料なのでコピーを参照)では、"He also believes Chinese satellites can jam signals in specific areas."の部分が「特定地域で信号を狂わせることも可能という。」となっていると思われますが、スプーフィングではなくてジャミングなら、狂わせる(意図的に座標を偽装する)というよりも、座標取得を不可能(困難)にするということかもしれません。

  GPSはじめ他国の測位衛星が使用不可能になるケース
  (論点1-2)に関する考え方
  平成2 2 年1 2 月2 7 日
  内閣官房宇宙開発戦略本部事務局
  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/QZSkaihatsu/dai1/siryou4.pdf

 

 公開特許の話に戻りますが、要約をざっと見てみました。

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Fake satellite positioning system and its measuring method based on Beidou satellite
Abstract
The invention discloses a pseudo satellite location system based on the compass satellite navigation and a measurement method thereof; the pseudo satellite location system comprises two orbiting compass satellites, a pseudo satellite main station, a plurality of pseudo satellite slave stations and a user receiver. The pseudo satellite location system revises the time difference of the pseudosateilite slave stations through the high-precision time synchronization of the pseudo satellite main station and the compass satellites, and the user receiver can not only implement active location in the China compass system, but also can receive pseudo satellite signal for constructing a multi-satellite location. The method can implement the revision of the compass satellite signal, the improvement of the geometric figure distribution of the compass satellites, as well as the dynamical and three-dimensional location with high precision which is carried out by combining the pseudo satellites with the China compass navigation satellite, and simultaneously the method is also an important method for evaluating the location performance of the China compass system.
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[Google翻訳]
偽衛星測位システムと北斗衛星に基づくその測定方法
抽象
本発明は、コンパス衛星航法に基づく擬似衛星位置特定システムおよびその測定方法を開示する。擬似衛星位置特定システムは、2つの軌道周回コンパス衛星、擬似衛星主局、複数の擬似衛星スレーブ局、およびユーザー受信機を含む。擬似衛星位置システムは、擬似衛星主局とコンパス衛星の高精度時間同期を通じて擬似衛星子局の時差を修正し、ユーザー受信機は中国のコンパスシステムでアクティブな位置を実装できるだけでなく、マルチ衛星の位置を構築するための擬似衛星信号を受信できます。この方法は、コンパス衛星信号の修正、コンパス衛星の幾何学的図形分布の改善、ならびに擬似衛星を中国コンパスと組み合わせることにより実行される高精度の動的および3次元位置を実装できます。航法衛星、および同時にこの方法は、中国のコンパスシステムの位置性能を評価するための重要な方法でもあります。
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 "Fake satellite"という単語に反応してしまいましたが、別の場所では"pseudo satellite"という表現になっています。
 内容はほとんど理解していませんが、時刻情報を操作して仮想衛星を構築するということでしょうか?
 擬似的に衛星の数を増やして測位精度を上げる?
 時間軸を操作するのであれば、なんでもできるかも・・・

 公報がダウンロードできるようなので、図面を眺めて想像してみます。

  公報PDF
  https://patentimages.storage.googleapis.com/9f/e4/7d/86b71068df53d1/CN101221233A.pdf

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2019年8月14日 (水)

2周波対応のLenovo Z6 Youthに食指が動きますが・・・

 高精度測位ができるかもしれないということで、Huawei P10とPPP WizLiteの組み合わせで色々試していますが、移動中の測位結果が芳しくありません。
 ネットで調べてみると、2周波対応のスマホであれば、移動中(走行中)でも高精度測位ができるような雰囲気です。

下記の記事によれば、2周波スマホを使用し、GPS定位だけで目隠し運転できるというデモビデオが紹介されたようです。

  PC Watch
  Xiaomi、世界初のL1+L5デュアルバンドGPS対応スマホ「Mi 8」
  2018年5月31日 18:29
  https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1124989.html
 
 目隠し運転がどのような条件で行われたのかが判りませんが、にわかには信じ難いところもあります。

 
【デモ動画】

Mi 8 dual-frequency GPS - Accuracy testing
XIAOMI GLOBAL COMMUNITY
https://www.youtube.com/watch?v=mI0TdX7HCwU
Published on Aug 15, 2018

 背景情報を知らなければ、怪しいFake動画としか思えませんが・・・
 スピンターン(?)で駐車するためには、0.1秒(或はそれ以下)単位以下の操作が必要と思われますが、スマホの画面を見ながら運転できるのでしょうか?
 画面の中の車は時々バックしているし・・・
 通常のGNSS(GPS)アプリではとても間に合わないように思われます。
 「双路gps」を使用すれば可能???

【双路gps】
Photo_20190814220101

 「双路」が一寸紛らわしいです。多分"two-way(双方向)"の意味ではなくて、"two-channel(dual frequency)"の意味だと思われますが・・・

  双路gps是什么?
  https://www.zhihu.com/question/278734148

 Mi 8に対して以下のような記事がありましたが、この記事に対して、アプリ"GPS test(Chartcross Limited)"でOKなの?的な書き込みがありました。

  Xiaomi Mi 8 Dual Frequency GPS Better Than Others Or Marketing Hype?
  TechTablets.com
  Published on Jun 30, 2018
  https://www.youtube.com/watch?v=ZTEXJHR4tOA

  GPS Test
  Chartcross Limited
  https://play.google.com/store/apps/details?id=com.chartcross.gpstest&hl=ja
  (アプリの説明を見る範囲では、2周波に対応しているのかよく判りません。)

  GPSTest
  barbeauDev
  https://play.google.com/store/apps/details?id=com.android.gpstest&hl=ja
  (こちらは、2周波対応が明記されています。)
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Supports dual-frequency* GNSS for:
・GPS (USA Navstar) (L1, L2, L3, L4, L5)
・Galileo (European Union) (E1, E5, E5a, E5b, E6)
・GLONASS (Russia) (L1, L2, L3, L5)
・QZSS (Japan) (L1, L2, L5, L6)
・BeiDou/COMPASS (China) (B1, B1-2, B2, B2a, B3)
・Various satellite-based augmentation systems SBAS (e.g., GAGAN, Anik F1, Galaxy 15, Inmarsat 3-F2, Inmarsat 4-F3, SES-5) (L1, L5)
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 色々調べてみると、確かに2周波は有効なようですが、現在日本で売られている2周波対応のスマホは非常に高い(7~10万円?)ので一寸手が出ません。

 ところが下記の2周波対応スマホのリストを見ていたら、比較的低価格のLenovo Z6 Youthが含まれていました。

  Dual-frequency GNSS on Android - Table of devices
  Sean Barbeau
  Jun 13
  https://medium.com/@sjbarbeau/tl-dr-dual-frequency-gnss-on-android-table-of-devices-9be4bbb83a7b

 Lenovo Z6 Youth Editionの"Dual frequency hardware?"の欄が"Yes"となっています。
 下記の資料によれば、円換算価格で約17500円ということなので、結構安いです。

  Lenovo Z6 Youth
  https://telektlist.com/smartphone_info/lenovo-z6-youth/

  公式サイト
  https://item.lenovo.com.cn/product/1004633.html

  首款搭载国产北斗双频定位芯片,联想Z6青春版22号发布
  2019-05-15 16:55
  http://www.sohu.com/a/314130343_466942
------------------------------
由于有了这颗HD8040芯片的加持,联想Z6青春版可以搜索到38颗卫星,在使用24颗卫星定位的情况下,定位的精度误差控制在1m左右。
(Google翻訳:このHD8040チップの恩恵により、Lenovo Z6 Youth Editionは38個の衛星を検索できますが、24個の衛星測位を使用する場合、測位精度エラーは約1mに制御されます。
------------------------------


 ところが、"Dual frequency in GPSTest?"の欄が"No"となっています。
Notesの欄には、"Android 9 it appears L5/E5a signals are mislabeled due to bug"と書いてあります。
 ソースと思われる以下の記事を見てみました。

  Dual-frequency GNSS on Android devices
  Sean Barbeau
  Apr 5, 2018
  https://medium.com/@sjbarbeau/dual-frequency-gnss-on-android-devices-152b8826e1c

この記事によれば、L5が表示されないのはバグの可能性があるので、将来的には正常に表示されるようになるかもしれないという感じです。(T先生の記事を参考にさせて頂きました。)

 症状は若干異なりますが、Yes/Noの組み合わせになっている他の端末もあるので、Lenovo Z6 Youth特有の現象ではないかもしれません。

 Lenovo Z6 Youthによる高精度測位の実例を探してみました。
 以下の記事には、それらしいことが書いてあります。
 
  Lenovo Z6 Youth may offer accurate GPS positioning, HDR10; Launching on May 22
  17 May 2019
  https://www.mobilescout.com/tech/news/n112846/lenovo-z6-youth-accurate-gps-positioning.html

 この記事は、メーカー側が提供した内容に基づくものですが、Accuracyが1mと表示された画像があります。

 
  Lenovo Z6 Youth may offer accurate GPS positioning, HDR10; Launching on May 22
  17 May 2019
  https://www.mobilescout.com/tech/news/n112846/lenovo-z6-youth-accurate-gps-positioning.html
-----------------------------
"But in the case of cheaper Z6 Youth from Lenovo, it will use the Allystar HD8040 GNSS chipset. Note that Cheng already confirmed the presence of dual-frequency GNSS inside its yet-to-come Z6 Youth Edition a few days back and now the screenshot makes this news more concrete."
-----------------------------
【Lenovo Z6 Youthスクリーンショット1】
(上記URLから抜粋引用)
Ss1-286274

 この記事によれば、このスクリーンショットが高精度測位の証拠(?)という事のようですが、どうでしょうか?
 上記記事の画像では使用した衛星の種類が判りませんが、下記の記事の画像のスクリーンショットに表示されている衛星(十字星マーク)は、中国のBeiDouだけです。

  Lenovo Z6 Pro Youth Edition to have GPS positioning accuracy of 1m
  https://www.gizmochina.com/2019/05/13/lenovo-z6-pro-youth-edition-gps-accuracy/
  By Jeet -
  May 13, 2019

【Lenovo Z6 Youthスクリーンショット2】
(上記URLから抜粋引用)
Ss2-z6proyouthgps  

【GPS Testの衛星方式識別マーク】

Ss3-deidou-symbol

 57km/hで走行中に1mの精度が出ていますが、BeiDouの衛星が余り見えない場所ではどうでしょうか?

 メーカー以外から出された情報を探していたら、下記の記事を見つけました。
 ドイツ語なのでよく判りませんが、Lenovo Z6 Lite/Youthで、静止状態(0km/h)のAccuracyが2mと表示されています。
 使用アプリは、GPS Test(Chartcross Limited)のようですが、表示されているのはL1の搬送波のみです。

  Lenovo Z6 Lite/Youth Testbericht
  2. August 2019
  https://www.chinahandys.net/lenovo-z6-lite-youth-testbericht/
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Der GPS Empfanger braucht seine 30 Sekunden bis er in die Gange kommt, dann ist der Empfang aber stabil und gut. Sogar GALILEO wird unterstutzt. In Kombination mit dem Kompass funktioniert auch die Fusgangernavigation sehr gut.
(Amazon翻訳:GPSレシーバーを使用するには30秒かかりますが、受信は安定して良好です。GALILEOでもサポートされています。コンパスと組み合わせて、歩行者ナビゲーションも非常にうまく機能します。)
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【Lenovo Z6 Youthスクリーンショット3】
(上記URLから抜粋引用)
Ss4-gpstestfixlenovoz6youth1138x300


 この記事から判断すると、BeiDou以外でも2周波(高精度)測位が可能ということでしょうか?


 ネット上のLenovo Z6 Youthの商品説明に書かれているGNSS関連の仕様を見ても色々(例1例2例3)書いてあります。
 複数のROMバージョン(地域別?機能別?)があるようなので、必ずしも情報が誤りという訳ではないと思われますが、判断に迷います。

 ざっと見た範囲では行けそうな感じもしますが、確証がないので、どなたかが人柱になってくれるのを待つことにします。

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2019年8月11日 (日)

PPP WizLite (Dynamic Mode)テスト@小田急小田原線

   高精度測位ができるかもしれないということで、Huawei P10とPPP WizLiteの組み合わせで色々試しています。
 Static Modeの場合には、時間をかければ1~3mの範囲まで収束することは判りましたが、Dynamic Modeでの効果がよく判りません。
 市街地を歩いているときに、Static ModeをDynamic Modeに切り替えて使用したことがあるのですが、測位精度が改善されるような感じはありませんでした。

 先日、小田急小田原線で相模川を通過する機会があったので、橋の上であれば車内であってもある程度受信環境は良いであろうと考えて、測位テストをしてみることにしました。
 ついでに、相模川通過後も、しばらく測位を続けました。

 測位条件
  測位場所:小田急小田原線 本厚木→(相模川)→厚木→海老名→座間→相武台前 
       各停新宿行き最後部車両(シートに座ってスマホを手に持った状態)
  使用スマホ:Huawei P10
  測位アプリ:PPP WizLite
  動画キャプチャアプリ:Huawei P10の「スクリーン録画」(内部マイクにより音声を同時に記録しましたが、映像と音声のタイミングがずれている場合がありました)


【測位結果】

 最初の方でもたもたしているのは、測位モードが本当にDynamicになっているのかどうかを確認するのに手間取ったためです。
 
 本厚木駅の構内に停車中の電車の車内で測位を開始しました。
 開始直後の未補正状態(Corrections status, Ephemeris status, SBASが全部赤ランプ)では、数値は約9m(11 sats)でした。
"RUN"ボタンを押して補正を開始させると、全部のランプがすぐに緑になりました。この時点では数値は表示されていません。
 補正開始から約10秒後に約18m(8 sats)の表示が出ました。
 その後、約11m(13 sats)まで数値が減少しましたが、その後は増加して、発車時には約15m(13 sats)になっていました。
 発車直後に、数値が約10m(14 sats)まで数値が減少していますが、これはプラットフォームの屋根の影響がなくなったからかと思ったのですが、相模川に近づくにつれて、徐々に大きくなって約16m(14 sats)まで増加し、その後、相模川に近づくと再度減少しています。
 この区間は周囲に高いビルが多かったので、遮蔽とマルチパスの影響があったのかもしれません。
 相模川を通過するときに数値が大幅に減少するかと期待したのですが、約14m(11 sats)程度にしかなりませんでした。
 相模川を通過してすぐに厚木駅に停車するのですが、画面ではまだ移動中なのに開扉のチャイムが聞こえます。
 測位結果の表示は慣性(?)を持っていることがあるので、そのためなのか、あるいはリップシンクの問題なのかよく判りません。

 厚木駅から海老名駅の間は、9~11m(11~14 sats)という感じでした。
 
 海老名駅に隣接して海老名検車区があるので、ロマンスカーをキャプチャしようと思って地図をスクロールして拡大したのですが、自動的に測位位置にセンタリングされてしまって、目的位置を表示させることができませんでした。
 Static Modeでは自由に地図をスクロールできるのですが、Dynamic Modeの場合には自動的にセンタリングが行われるようです。

 海老名駅を出発すると、徐々に誤差円(?)の中心が線路から離れてきて、最大で西側に民家7~8軒分程度ずれていました。
 ざっと見て、30~40m離れているように見えましたが、数値は20m前後でした。
 誤差円の外周も線路から大きく外れています。
 Googleの地図の座標が正確でない可能性がありますが、下記の記事によれば、正確度は数m程度であるようなので、地図の誤差を考慮しても外れ過ぎのような気がします。

 How accurate are longitude and latitude in Google Maps?
 September 15, 2016 by Tammy Tengs
 http://buyingandsellingland.com/how-accurate-are-longitude-and-latitude-in-google-maps/
 
 PPP WizLiteの表示ランプは三つとも緑なので、補正は正常に行われているということだと思いますが、実際の測位結果を見ると、普通のGNSS(GPS)よりも調子が悪いです。

 不思議なことに、座間駅に到着すると、誤差円は東側に移動を開始し、県道407号を横切って、線路上に位置しました。
 この時の数値は約10m(13 sats)になっていました。
 捕捉衛星数が増えたので測位精度が改善されたのかと思ったのですが、東側に移動を開始する前は14 satsだったので、衛星数との関係は薄そうです。
 たまたまこのタイミングで補正演算が正常に行われるようになった???

 座間駅から相武台前の間は、測位位置(誤差円の中心)はほぼ線路上にあり、数値は約10m(13 sats)で安定していました。

 今回の測位結果を見る限りでは、高精度測位とは言えないような感じがしますが、測位精度には多くの条件が関係するので、今回は高精度測位に適した受信条件ではなかったのかもしれません。
 走行中の電車内では無理?

 

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