2017年8月15日 (火)

スマホ(Fleaz F5)の画面をPC(Windows 10)にプロジェクション

 みちびき3号機(QZS-3)の打ち上げは延期になったようですが、信号(PRN199?)が送信されるようになったら、受信してみたいと思っています。

 自分の部屋ではあまり受信環境がよくないので、現在は、外出時にスマホ(Covia FLEAZ F5 CP-F50aK)でQZS-1, QZS-2の受信チェックをしています。
 今までのところ、193, 194, 195(?)のPRNが受信できています。
 自分の部屋の窓際でも、条件が良いときには受信できますが、かなり確率は低いです。
 受信端末をベランダに設置すれば、受信環境はかなり改善されるように思われますが、受信状態の確認が一寸面倒な感じです。

 スマホの画面を室内でモニタできれば便利だと思われます。
 調べてみると、スマホの画面をPCに映し出す手段はいくつかあるようですが、スマホ側にもPC側にも新たなソフト/アプリやハードを追加する必要が無く、ワイヤレスで転送可能で、Android 4.4.2で利用可能で、ROOT化の必要がない方法を探してみました。

 色々探してみると、希望に合うような方法が書かれた以下の記事がありました。

  Miracast対応スマートフォンからWindows 10 PCのモニタに画面をワイヤレス出力する方法
  投稿日時 10月 18th, 2016
  http://juggly.cn/archives/205462.html

 この記事によれば、Miracast 対応のスマホであれば、PC(Windows 10 Anniversary)の「この PC へのプロジェクション」という機能を使用してスマホの画面をワイヤレスで転送できるようです。

 この方法が良さそうなので、 FLEAZ F5 CP-F50aK(Android 4.4.2)が対応しているかどうか調べてみました。
 以下の手順で表示される「画面のキャスト」がMiracastを意味しているようです。

  「設定」→「ディスプレイ」→「画面のキャスト」

 スマホ側はOKのようですが、問題はPC側です。
 現在メインで使用しているThinkPad X230はWindows 7です。
 他にもPCがありますが、Windows XPです。
 Windows 10がないか探してみると、SDR(Software Defined Radio)の実験用に購入した中華タブレット(Teclast X80 Power)がありました。
 Windows 10 Home 64bitとAndroid 5.1のデュアルOS仕様です。

 Teclast X80 PowerのWindows 10はあまり使ったことはありませんが、これをMiracast受信用に使ってみることにしました。

 調べてみると、以下の手順で「この PC へのプロジェクション」の画面に到達しました。

  「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「この PC へのプロジェクション」

【この PC へのプロジェクション】
Pc


 とりあえず、スマホ側もPC側も条件を満足しているようです。

 実際に接続してみました。

【Fleaz F5の画面をTeclast X80 Powerにプロジェクション(動作確認)】

 動作が不安定な場合もありますが、どうにか接続されているようです。
  僅かに表示の遅れがありますが、当方の用途では殆ど気になりません。

 NMEAセンテンスの内容が一寸変なような気がしますが、詳細はよくわかりません。
 受信できないと思われる環境でもデータが出力されている?
 

 次に、Fleaz F5を2F南側ベランダに仮り置きして、みちびき(QZS)を受信してみました。

【Fleaz F5の画面をTeclast X80 Powerにプロジェクション(QZS受信)】
Fleaz_f5teclast_x80_powerqzs_1

Fleaz_f5teclast_x80_powerqzs_2

Fleaz_f5teclast_x80_powerqzs_3


  Fleaz F5でQZS-1(193)とQZS-2(194)が表示されており、この画面がTeclast X80 Powerにほぼリアルタイムで表示されています。
  なお、Teclast X80 PowerにはGNSS(GPS等)の受信機能はありません。
 これで、離れた場所でQZSの受信状態が確認できると思ったのですが、そう簡単ではありませんでした。

 Fleaz F5をベランダに置いたままにして、Teclast X80 Powerを室内に移動させてみると、数m離れると通信が切断されます。

 Wi-Fiの輻輳が想像されるので、Wi-Fiのキャリアを確認すると十波以上見えます。
 かなり混雑しているようなので、接続が不安定なのはそのせいかもしれません。

 これで一応衛星受信状態のリモート確認ができるようになりましたが、24時間見ている訳にはいかないので、自動監視装置が欲しいところです。
 自分にスキルがあれば、GNSS受信モジュールが吐き出すNMEAセンテンスをリアルタイムで解析して、目的衛星のデータのみを自動的に検出するようなソフトが作れるのかもしれませんが、残念ながらお手上げです。

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2017年6月 3日 (土)

[hnl4]SDRplayテスト@モアナサーフライダー

  最近購入したSDRplay RSP2は、最大8MHz帯域で1kHz~2GHzの受信が可能です。
 なお、周波数のスケールは10MHzで表示されますが、上下端ではかなり感度が低下します。

 中波と短波の放送のスペクトルを同時に表示できるので、短波放送の利用周波数の分布や、信号強度の変化の様子がよく分かります。
 FM放送のスペクトルも同様に表示できますが、関東エリアでは強い局は数局しかありません。

 米国では、多数のAM局やFM局が放送しているという話を聞いていたので、今回ホノルルに遊びに行ったついでに、どんなものか宿泊したホテル(Moana Surfrider, A Westin Resort & Spa)調べてみました。

 最初に、AM放送局を調べてみました。
 事前情報なしでは効率が悪いので、FCCのサイトでホノルルのAM放送局の様子を確認してみました。

    AM Query Broadcast Station Search
    https://www.fcc.gov/media/radio/am-query

  以下の検索条件で19件がヒットしました。

Search Parameters:   
City:  HONOLULU 
State:  HI 
Lower Frequency  530 
Upper Frequency  1700 

*** 19 Records Retrieved ***
https://transition.fcc.gov/fcc-bin/amq?call=&arn=&state=HI&city=Honolulu&freq=530&fre2=1700&single=1&type=3&facid=&class=&list=1&ThisTab=Results+to+This+Page%2FTab&dist=&dlat2=&mlat2=&slat2=&NS=N&dlon2=&mlon2=&slon2=&EW=W&size=9

 以下、上記URLから抜粋引用
----------------------------------
KSSK  590 kHz  7.5 kW
KPRP  650 kHz 10 kW
KHNR  690 kHz 10 kW
KGU    760 kHz 10 kW
KHVH  830 kHz 10 kW
KHCM  880 kHz  2 kW
KHCM  880 kHz  2 kW
KIKI     990 kHz  5 kW
KLHT 1040 kHz 10 kW
KLHT 1040 kHz 10 kW
KWAI 1080 kHz  5 kW
KPHI 1130 kHz  1 kW
KPHI 1130 kHz  1 kW
KZOO 1210 kHz  1 kW
KNDI 1270 kHz  5 kW
KKEA 1420 kHz  5 kW
KHKA 1500 kHz  5 kW
KHKA 1500 kHz  5 kW
KREA 1540 kHz  5 kW
----------------------------------

 このうち4局は昼と夜で別カウントされているようなので、周波数的には15局となります。

  下記のJETROの資料によればホノルル市郡の人口は約100万人(関東地方の1/10以下)のようなので、人口に対する放送局の数が結構多いような気がします。

  ホノルルスタイル - ジェトロ(2017年3月)   https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2017/af5fad0bc1d612e9/honolulustyle1-outline.pdf

 しかし、空中線電力が日本より小さいので、単純には比較できないかもしれません。
 たとえば日本のTBSラジオの場合は空中線電力が100kWです。
 放送サービスの考え方が違うのかもしれません。
 1kWで10万人カバーすると考えると計算が合う?

 ホテルの部屋で実際に受信してみました。

 場所:モアナ サーフライダー ウェスティン リゾート&スパ
    ヒストリック・バニヤン・ルーム 5F 西側ウィング
    受信機:SDRplay RSP2+Teclast X80 Power(Windowsモード)
    SDRアプリ:SDRuno
    AM用アンテナ:AMラジオ用ループアンテナ(北側窓の内側に取り付け)
    FM用アンテナ:430MHz用λ/4ホイップ(同上)

【SDRplay RSP2+Teclast X80 Power+SDRuno】
1am_radio_loop_ant_and_430mhz4_ant

2sdrplay_rsp2teclast_x80_powersdrun

【ホノルルのAM放送を受信中】
3am_broadcasthonolulu_1

4am_broadcasthonolulu_2

5am_broadcasthonolulu_3

 リストにある590kHzから1540kHz間での14個の周波数の中の1130kHz(KPHI)以外の周波数は全部受信できました。
 なお、周波数の確認はしましたが、IDの確認はしていないので、同一周波数の他局の可能性がありますが、多分大丈夫でしょう。
 1210kHz(KZOO)では、日本のポップスを流していました。

  次に、FM放送を受信してみました。
 FM放送についても、事前にホノルルのFM放送局の様子を確認しました。

  FM Query Broadcast Station Search
  https://www.fcc.gov/media/radio/fm-query

 下記の検索条件で14局ヒットしました。

Search Parameters:   
City:  HONOLULU 
State:  HI 
Service:  FM 
Lower Channel  200 
Upper Channel  300 

*** 14 Records Retrieved ***
https://transition.fcc.gov/fcc-bin/fmq?call=&arn=&state=HI&city=Honolulu&freq=0.0&fre2=107.9&single=1&serv=FM&vac=&facid=&asrn=&class=&list=1&ThisTab=Results+to+This+Page%2FTab&dist=&dlat2=&mlat2=&slat2=&NS=N&dlon2=&mlon2=&slon2=&EW=W&size=9

 以下、上記URLから抜粋引用
----------------------------------
Call           Frequency     ERP
KHPR           88.1 MHz  39 kW
KIPO            89.3 MHz  38.5 kW
KTUH           90.1 MHz   7 kW
KLHT-FM     91.5 MHz 100 kW
KQMQ-FM    93.1 MHz 100 kW
KUBT           93.9 MHz 100 kW
KUMU-FM     94.7 MHz 100 kW
KAIM-FM      95.5 MHz 100 kW
KHCM-FM    97.5 MHz  80 kW
KDNN          98.5 MHz  51 kW
KGU-FM      99.5 MHz 100 kW
KCCN-FM  100.3 MHz 100 kW
KINE-FM   105.1 MHz 100 kW
KPOI-FM   105.9 MHz 100 kW
----------------------------------

 20MHz分の帯域は1度には表示できないので、分割して表示しました。
 また、SR(sample rate)を10MHzにすると音声が断続するので、音声受信時はSRを4MHzにしました。

 FM放送の受信結果は以下の通りです。

【ホノルルのFM放送を受信中】
6fm_broadcasthonolulu_1

7fm_broadcasthonolulu_2

8fm_broadcasthonolulu_3


  写真は、88.1MHz(KHPR)を受信しているところです。
 スペクトルの高さで見ると、それ程レベルは高くないように思われますが、A/Dコンバータは過負荷(オーバーフロー?)になっているようです。あとでLNAの利得を下げました。
 スペクトル波形ではよく判りませんが、ウォーターフォールの画面で縦筋になっている部分はFM放送波です。
  信号レベルの差はありますが、上記14局は全部受信できました。
 上記の局の他に、106.7MHz,107.5MHz,107.9MHzで信号が受信できました。
 リストに含まれていない局も結構受信できているようです。
 ステレオ放送はちゃんとステレオで聞こえました。(現在では当たり前ですが、昔はモノラル再生オンリーのSDRアプリもありました)
 ざっと聞いた範囲では、音楽、ニュース、宗教などの内容が多かったようです。
 局数が多いということは、選択肢が増えるということなので、リスナにとってはうれしいことです。

 ちなみに、関東で受信したFM放送のスペクトルは以下のようになっていました。
 なお、受信条件は以下の通り。

    受信機:SDRplay RSP2+ThinkPad X230
    SDRアプリ:SDRuno
    FM用アンテナ:COMET CA-2X4M(2Fべランダのエアコン室外機に設置)

【関東のFM放送を受信中】
Jp_fm_broadcast

【余談】
 なぜか、Teclast X80 PowerのWindowsモードでは、スクリーンショットが撮れなくなっていたので、画面をデジカメで撮影しました。
 最初は音量ダウン+電源オンで撮影できていたのですが、色々触っていたらおかしくなりました。
 ネット情報によれば、ファームウエアを拾ってきて入れなおせば、修復できるようなので、そのうち試してみたいと思いますす。

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2017年5月 6日 (土)

SDRplay用のタブレットとしてTeclast X80 Powerを買いました

  先日購入したSDRplay RSP2は、約10MHz帯域を同時にモニタできるので、色々便利です。
 現在はSDRplay用のアプリとしてSDRunoをThinkPad X230に入れて使っていますが、X230はノートPCとはいっても、旅行に持って行くには一寸邪魔になります。

 タブレットなら小型なので、手元にあるAndroid端末を利用しようと思ったのですが、現時点ではRSP1に対応しているアプリ(ドライバ)はあるようですが、RSP2用のものは未だ無いようです。

    SDRplay - Android
    http://www.sdrplay.com/android.html

 Windowsが動くタブレットとして手元にPloyer momo8W(Windows 10 + Android 5.1)があったのでこれを使ってみることにしました。
  以下のサイトからSDRUNO - VERSION 1.13 をダウンロード/インストールしました。

    SOFTWARE
    http://www.sdrplay.com/downloads/

 画面が8インチなので一寸見にくいですが、表示は許容範囲内です。

【SDRplay RSP2+Ployer momo8W(Windows 10)+SDRuno】
Momo8w



 ところが、SR(Sampling Rate)を10MHzにすると、受信音が周期的に断続します。
 帯域を狭くすると音は正常になりますが、もう少し広い帯域で受信したいです。

 受信音が断続する理由としては色々あると思いますが、プロセッサの処理能力の問題かもしれません。
 momo8Wのベンチマーク(Antutu/Android)を調べてみると、35000程度のようです。

  Ployer MOMO8W ベンチマーク&ハードウェア情報
  http://www.lives.okinawa/2015_momo8w_benchmarks/

    Android+Windows中華タブレット比較6機種。ベンチマーク、スペック、不具合など
    http://socius101.com/post-11495/

  この35000という数字がどの程度のものかはよく判りませんが、当時の他のタブレットでは50000とか60000とかもあるようなので、高速とはいえないようです。

 素人考えで処理能力が高いWindowsタブレットであればSR 10MHzで再生できるのではないかと妄想して、使えそうな安い機種を探してみました。

 Teclast X80 Powerという機種が目にとまりました。

  メタルボディ採用、質感が向上したWindows 10タブレット「X80 Power」が発売
  8インチ1,920×1,200ドット表示、実売16,980円
  AKIBA PC Hotline!編集部
  2016年6月27日 00:10
  http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news/1007163.html

 

 以下の記事によれば、ベンチマーク(Antutu/Android)は64000程度のようです。

  Teclast X80 Power ベンチマークテスト
  http://bey.jp/?p=25848#AnTuTu

  【実機レビュー#5】8インチWUXGAでメタルボディ『TECLAST X80 Power』レビュー! ベンチマーク編
  http://butsuyoku-gadget.com/teclast-x80-power-review5/

 数字の意味はよく理解していませんが、単純比較で約2倍です。
 グラフィック処理や3D処理は、多分SDRには関係ないだろうし、Antutuのバージョンによって数値が大幅に異なるようなので、どの程度改善されるかは判りませんが、少しは復調特性が改善されるかもしれないということで、購入することにしました。

【TECLAST X80 Power】
Teclast_x80_power_0

Teclast_x80_power_1



【SDRplay RSP2+TECLAST X80 Power(Windows 10)】
(SDRunoとHDSDRをインストール)
Teclast_x80_power_2

【SDRuno待機中】
Teclast_x80_power_3
SDRplay RSP2の消費電流:90mA

【SDRuno受信中】
Teclast_x80_power_4

Teclast
SDRplay RSP2の消費電流:170mA

  SRを10MHzにしてみると、残念ながらやっぱり受信音が周期的に断続します。
 全く改善されていないのでは一寸悲しいので、Ployer MOMO8WとTECLAST X80 Powerを比べてみました。
 受信周波数はエアバンド(120MHz付近)、復調モードはAM、DECは1です。
 SRを2~10MHzで順次切り替えて、音声の断続回数/分をカウントしました。
 結果は以下の通りです。

 SR(MHz)  Ployer MOMO8W  TECLAST X80 Power
 2           0              0
 3         0             0
 4         0             0
 5        36                        0
 6        83                       49
  7        110                       94
 8        114                      125
 9        117                      135
  10          116                      138

 
  正常に受信できるSRが4MHzから5MHzになりましたが、対費用効果は低かったです。残念・・・

 タブレットが少し薄くなったので、旅行に持っていくのには少し便利になったかもしれません。

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